ジュネーブショー 2017
【ジュネーブショー 2017】ハイブリッド搭載の旗艦SUV「Q8 スポーツ コンセプト」や新型「RS 5」を展示するアウディブース
最高出力476HP、最大トルク700Nmを誇りつつ航続可能距離1200kmを超えるQ8 スポーツ コンセプト
2017年3月10日 21:15
- 2017年3月7日（現地時間）発表
独アウディは、ジュネーブショーでSUVのコンセプトモデル「Q8 スポーツ コンセプト」や新型「RS 5」「S5 コンバーチブル」「SQ 5」とともに、ガソリンでもCNG（圧縮天然ガス）でも走行可能なg-tronシリーズの新モデル「A4 アヴァント g-tron」「A5 スポーツバック g-tron」などが展示されている。
Q8 スポーツ コンセプト
2017年のデトロイトショーで公開された「Q8 コンセプト」のスポーティさを高めたモデルとなる今回のQ8 スポーツ コンセプトでは、331kW（450HP）を発生するツインターボ搭載のV型6気筒3.0リッターTFSIエンジンに電動式コンプレッサーを搭載。これに20kW/170Nmの出力が可能な電気モーターを組み合わせ、システム全体で最高出力350kW（476HP）、最大トルク700Nmを誇るマイルドハイブリッドテクノロジーを採用した。
また、リアのラゲッジスぺ―ス下に0.9kWhのリチウムイオンバッテリーを積み、渋滞時などの際にはエンジンを停止させたまま走行することも可能。このシステムの採用により、0-100km/h加速4.7秒、最高速275km/hというスポーツカー並みの走行性能を実現しながら4気筒エンジン並みの燃費効率を両立するとしており、システム非搭載車と比べ100km走行あたりの燃料消費を1L削減。85Lの燃料タンクを備えるQ8 スポーツ コンセプトの航続可能距離は1200kmを超えるという。
ボディサイズはSUVの旗艦モデルに相応しく5020×2050×1700mm（全長×全幅×全高）、ホイールベースは3000mm。エクステリアでは、ハニカムの格子パターンにアルミが配された立体的な造形となる八角形のシングルフレームグリルを採用するとともに、Q8 コンセプトよりも拡大されたフロントバンパー両側のエアインレット、ウィンドウフレームレスでCピラーにあるAudiリングに触れると自動的に開くドア、Q8 コンセプトよりも12mm拡大したホイールハウジング、ハイグロスカーボンファイバー仕上げのクロスピースが組み込まれたアルミ製のリアディフューザー、アルミ加工されたオーバル型のエグゾーストパイプなどが特徴になっている。
インテリアでは、前後独立式のシートを採用して4名乗車仕様とし、シートはファインナッパレザーとヌバックレザーのコンビネーションで、いずれも色はパステルシルバーを採用。また3次元デザインのエンジニアリンググレイン（人工シボ）をインストルメントパネルとドア/フロアに採用したほか、アウディバーチャルコクピットでは新たに1920×720ピクセルのディスプレイを採用した。
新型RS 5
6月からドイツなど欧州各地で販売が開始される新型RS 5（8万900ユーロ～）は、エクステリアではベースのA5 クーペよりもよりフラットで幅広くなったシングルフレームグリルを採用するとともに、RS専用ディフューザーインサート、楕円形テールパイプを備えたRSエグゾーストシステム、ボディ面にマウントされたスポイラーリップなどを装着。さらにボディ幅を各15mm拡大した。
変更点としてもっとも大きなポイントとなるパワートレーンでは、現行のV型8気筒4.2リッター（450PS/430Nm）から新開発のV型6気筒2.9リッターツインターボに変更。同じフォルクスワーゲングループのポルシェ「パナメーラ」もV型6気筒2.9リッターツインターボを積むが、こちらは440PS/550Nmというスペックで、今回の新型RS 5では450PS/600Nmを発生している。トランスミッションはトルコンATの8速ティプトロニックで、4WDのクワトロフルタイムシステムを搭載。
インテリアではファインナッパレザーのカバーにダイヤモンドパターンのステッチ（オプション）を配したRSスポーツシートや、フラットボトムのリムを用いたRSマルチファンクションステアリングホイールを採用し、シート、ステアリングホイール、ドアシルトリム、セレクターレバーなどにはRSのロゴが刻まれる。また、RS専用に設定されたアウディバーチャルコクピットの画面には、タイヤ空気圧、エンジントルク、Gフォースといった情報も表示され、エンジン回転数が限界に達したときにはシフトライトが点灯してドライバーにシフトアップを促す。
g-tronシリーズの新モデル
そのほか、会場ではg-tronシリーズの新モデル「A4 アヴァント g-tron」「A5 スポーツバック g-tron」も展示。
いずれのモデルも125kW（170HP）を発生する2.0TFSIエンジンが搭載され、4つのガスタンクからなる容量19kgのタンクモジュールと25Lのガソリンタンクにより、CNGモードのみで約500km、ガソリンも合わせた合計では950kmの航続性能を実現するという。
また、欧州では2018年5月31日までに「A3 スポーツバック g-tron」を購入した人を対象に、燃料として使われるAudi e-gasの供給を3年間受けられるというユニークなサービスも発表されている。