ジュネーブショー 2017
【ジュネーブショー 2017】ポルシェ、パナメーラのワゴンモデル「パナメーラ スポーツツーリスモ」世界初公開
自然吸気モデルのロードカーで最高峰となる「911 GT3」もデビュー
2017年3月16日 21:51
- 2017年3月7日(現地時間)公開
ポルシェは、ジュネーブショーで「パナメーラ」の新ラインアップとなる「パナメーラ スポーツツーリスモ」をワールドプレミアした。
パナメーラ スポーツツーリスモは、2016年にフルモデルチェンジを行なった新型パナメーラで導入されたすべてのイノベーションが網羅されているという。デジタル式のポルシェ・アドバンストコクピットやアクティブクルーズコントロールを含めたポルシェ・イノドライブ、リアアクスルステアなどのシャシーシステム、アクティブ制御によるロール抑制システムのポルシェ・ダイナミックシャシー・コントロール・スポーツ(PDCCスポーツ)が新型パナメーラと同様に与えられる。
パナメーラ スポーツツーリスモ用としては、電子制御式マルチプレートクラッチを備えたアクティブ4WDシステムのポルシェ・トラクション・マネージメントシステム(PTM)と、Sモデルには3チャンバーテクノロジーによるアダプティブエアサスペンションが標準で装備される。
パナメーラ スポーツツーリスモの外観の特徴は、Bピラーからリアエンドへ続くユニークなライン。力強いショルダー上部の細長いウィンドウラインと、長いルーフラインが象徴となる。ルーフ後部はウィンドウラインよりもなだらかに下降し、特徴的なDピラーがクーペのようなショルダーセクションへと移行している。リアに設けられたアダプティブスポイラーは、走行条件と選択した車両設定により3段階に調整が可能。170km/h以下のときは、ポルシェ・アクティブエアロダイナミクス(PAA)の中心コンポーネントである空力ガイドエレメントが-7度の格納ポジションにセットされ、空気抵抗を抑制する。170km/hを超えるとルーフスポイラーは自動的に+1度のパフォーマンスポジションにセットされ、走行安定性と横方向のダイナミックを高める。調整式のルーフスポイラーは最大で50kgのダウンフォースを追加することができるという。
搭載されるエンジンは5つのバリエーションがあり、グレードによって分けられている。「パナメーラ 4 スポーツツーリスモ」は243kW(330PS)/450NmのV型6気筒2995ccターボ、「パナメーラ 4 E-ハイブリッド スポーツツーリスモ」はシステム全体で最高出力340kW(462PS)/700NmのV型6気筒2894ccツインターボとプラグインテクノロジーを採用したパラレル方式のフルハイブリッド、「パナメーラ 4S スポーツツーリスモ」は324kW(440PS)/550NmのV型6気筒2894ccツインターボ、「パナメーラ 4S ディーゼル スポーツツーリスモ」は最高出力310kW(422PS)/850NmのV型8気筒3956ccツインターボで、最上級の「パナメーラ ターボ スポーツツーリスモ」は最高出力404kW(550PS)/770NmのV型8気筒ツインターボとなっている。
ドイツでの販売価格は9万7557ユーロ~15万8604ユーロで、欧州市場での販売開始日については10月7日を予定している。
一方、自然吸気モデルのロードカーで最高峰となる「911 GT3」もジュネーブショーでデビューを飾った。911 GT3カップカーに搭載される水平対向6気筒4.0リッターとほぼ同様の仕様となるエンジンから発揮される最高出力は368kW(500PS)で、PDKモデルの0-100km/h加速は3.4秒、最高速は318km/hをマークする。
車両重量は1430kgで、パワーウェイトレシオは3.88kg/kW(2.86Kg/PS)となる。レーシングカーと同じサーキットで開発され、同じ生産ラインで製造される911 GT3は、ポルシェのモータースポーツテクノロジーがふんだんに注ぎ込まれたロードカーといえる。