ジュネーブショー 2017

【ジュネーブショー 2017】横浜ゴム、ポルシェに初採用された歴史的商品「YOKOHAMA A008P」復刻モデルを発表

欧州で2017年秋に発売

2017年3月7日(現地時間)公開

横浜ゴムブースには、復刻した「YOKOHAMA A008P」を履くポルシェ「911ターボ カブリオレ(タイプ930)」が飾られていた。1989年製のタイプ930は、ポルシェミュージアムの保管展示車両とのこと

 横浜ゴムは、1989年にポルシェの技術認証を取得した「YOKOHAMA A008P」の復刻モデルを始め、2017年に発売予定の計6モデルの発表をジュネーブショーで行なった。

 YOKOHAMA A008Pは、1989年に初めてポルシェの技術認証を受けて「911(タイプ964)」に新車装着されたタイヤになる。現在のフラグシップモデルでポルシェの車両に新車装着されている「ADVAN Sport V105」まで続く、OEM供給のきっかけとなった歴史的にも重要なモデル。歴史的代表作となったYOKOHAMA A008Pの復刻モデルは、205/55 ZR16 91Wと245/45 ZR16 94Wの2サイズが用意され、2017年秋に欧州での販売を予定している。

 年初の東京オートサロンでは、1981年に発売し、1980年代から1990年代にかけて日本市場で歴史的なヒット作となった「ADVAN HF Type D」の復刻モデルも発表していて、ヒストリックカー向けのタイヤ市場へ参入することをアナウンスした。このように、同社は往年の名作や人気モデルを復活させ、ヒストリックカーオーナーが要望している当時のデザインを用いたタイヤを提供していく構えだ。

 YOKOHAMA A008Pのほかにも、低燃費タイヤシリーズとなる「BluEarth(ブルーアース)」から「BluEarth RV-02」「BluEarth-Es ES32」「BluEarth WINTER V905」の3モデル、そして冬用タイヤシリーズの「ice GUARD(アイスガード)」から「ice GUARD iG65」「ice GUARD G075」の2モデルが公開された。

 プレスカンファレンスでスピーチを行なった横浜ゴム 山本忠治執行役員は、「多くの人のサポートがあり、横浜ゴムは今年の10月で創業100周年を迎えます。欧州は横浜ゴムにとって重要な市場で、成長戦略には欠かせない場所となっています。そのジュネーブショーにて6つのニューモデルを発表できることを嬉しく思います」と語った。

ジュネーブショーではYOKOHAMA A008Pを含めた6種類の新作モデルを発表
ミス・ヨコハマによってお披露目されたYOKOHAMA A008P
プレスカンファレンスでスピーチを行なった横浜ゴム株式会社 執行役員 山本忠治氏
復刻モデルの第2弾となったYOKOHAMA A008P。当時のトレッドパターンを再現し、最新の内部構造を持つタイヤとして販売される
すでに国内では販売が始まっている「BluEarth RV-02」。欧州でも成長しているSUVやミニバンに向けた低燃費性とウェット性能を兼ね備えたモデル
パフォーマンスとウェット性能、燃費性能を両立させた「BluEarth-Es ES32」。13インチから18インチまで計73サイズを用意する
BluEarthブランドでは初となるウィンタータイヤの「BluEarth WINTER V905」。ウィンタータイヤながらもBluEarthの技術を用いて燃費性能を高めている
北欧やロシア向けとなるスタッドタイプの「ice GUARD iG65」。氷上でのパフォーマンスを最重視したモデルとなる
こちらも国内では発売されているSUV向けのスタッドレス「ice GUARD G075」。氷上性能や静粛性、燃費性能をバランスさせている

真鍋裕行

1980年生まれ。大学在学中から自動車雑誌の編集に携わり、その後チューニングやカスタマイズ誌の編集者になる。2008年にフリーランスのライター・エディターとして独立。現在は、編集者時代に培ったアフターマーケットの情報から各国のモーターショーで得た最新事情まで、幅広くリポートしている。また、雑誌、Webサイトのプロデュースにも力を入れていて、誌面を通してクルマの「走る」「触れる」「イジる」楽しさをユーザーの側面から分かりやすく提供中。AJAJ・日本自動車ジャーナリスト協会会員。