GTC 2016
NVIDIAのDRIVE PX 2を搭載し、自律自動運転でロボカーレースを行なう「ロボレース(ROBORACE)」
フォーミュラ Eの2016/2017年シーズンに併催
(2016/4/7 06:36)
- 2016年4月4日~7日(現地時間) 開催
- San Jose McEnery Convention Center
NVIDIAは同社が主催しているGPUソフトウェア開発者向け会議「GPU Technology Conference 2016」(以下、GTC 2016)において、無人の自動運転車によるレースイベント「ロボレース(ROBORACE)」に、同社の自動運転車開発環境「DRIVE PX 2」が採用されことを発表した。
このGTC 2016では、さまざまなセッションが開催されているが、その1つとしてロボレースのCEO Denis Sverdlov氏によるセッションを実施。ロボレースの概要が語られた。
Denis Sverdlov氏によると、ロボレースは電気自動車のフォーミュラレース「フォーミュラ E」の2016/2017年シーズンと併催され、世界の主要な都市において行なわれるという。フォーミュラ Eの2016/2017年シーズンスケジュールは発表になっていないものの、ロンドンやパリ、ベルリン、北京など各国の首都のほか、米国ではロングビーチで開催される。
このロボレースは未来の自動車の姿であるとし、レース車両であるロボカーは、電気自動車であること、通信機能を持つこと、無人の自律自動運転車であることの3つの要素を持つという。
このロボレースで競うものは、“技術者の知能”。NVIDIAのDRIVE PX 2という同じAIエンジン、同じセンサー、同じ車体を用いるため、純粋に運転のアルゴリズムとAIの性能を競うことになる。
ロボカーのデザインは、映画「トロン レガシー」のマシンデザインなどで知られるDaniel Simon氏が担当。Daniel Simon氏も登壇し、氏の仕事の紹介やロボカーのスペックなどについて語った。
現時点で日本におけるロボレースの開催予定がないのは残念だが、排気ガスを出さない電気自動車であることなどを考えると、日本の大都市における開催はそれほど不可能でもないように思える。自動車産業は日本の主要産業であるだけに、F1のほか、このような世界的レースの開催を望みたいところだ。
ロボレースでは、SNSやアプリ、インターネットを使ったレース情報提供を考えており、それらの進捗も楽しみ。今ひとつ日本で盛り上がっていないフォーミュラ Eについても、このロボレースの併催によってもう一段人気が出ることを期待したい。