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NVIDIAとボッシュ、量産車向けのAI自動運転コンピューター開発で協業

次世代「DRIVE PX Xavierプラットフォーム」ベースのシステムを採用予定

2017年3月15日(現地時間)発表

NVIDIA 社長兼CEO ジェンスン・フアン氏

 NVIDIAとボッシュは3月15日(現地時間)、独 ベルリンで開催されているボッシュグループの年次IoTカンファレンス「ボッシュConnected World」の基調講演で、量産車向けのAI(人工知能)自動運転システムの開発に向けて協業することを発表した。

 今回の協業で両社は、NVIDIAのディープラーニングソフトウェアとハードウェアをベースに、複雑な運転に関するトレーニングや自律走行、無線ネットワークでの機能更新を可能にするAI自動運転車のコンピューターを開発。ボッシュの「AIカーコンピューターシステム」は、「レベル4」に分類される自律走行を実現するためにデザインされた世界初のシングルチッププロセッサー「Xavier」を搭載するNVIDIAの次世代「DRIVE PXテクノロジー」をベースにすることを予定している。

 自動運転車が実行する自車の運転状態や安全な進路の計算、周辺環境を検知するためのディープニューラルネットの実行、3D環境の認識、HDマップ上での自己位置特定、ほかの物体の挙動と位置の予測といったタスクには大量の計算処理が必要になり、Xavierが持つハイレベルな性能が求められるという。

NVIDIA 社長兼CEOのジェンスン・フアン氏は、「自動運転車は、ディープラーニングと人工知能に関する最近のブレークスルーによって最終的に解決可能な課題です。ボッシュは、DRIVE PX AIカーコンピューターを使用して、自律走行車の量産に向けた車載グレードのシステムの開発を進めます。両社が力を合わせることで、自律走行車によってモビリティが安全になるとともに、すべての人々の手に届くようになる未来を実現します」とのコメントを発表。

 また、ボッシュ CEOのフォルクマル・デナー氏は「自動運転によって道路の安全性が高まります。人工知能はその実現の鍵を握ります。私たちは自動車を賢くしたいと考えています」と述べている。

ボッシュ CEO フォルクマル・デナー氏