長期レビュー

高橋敏也のトヨタ「86(ハチロク)」繁盛記

その15:「3年目のサイバーナビ」

HUD(ヘッドアップディスプレイ)を活用しながら、86+サイバーナビで走行中

 私がカロッツェリア(パイオニア)のサイバーナビを使い始めてから、2014年で3年目に突入する。それまで私は「納車時に組み込まれているから」という理由だけで、メーカー純正のカーナビ、あるいはディーラーオプションのカーナビを使い続けてきた。だが、私にとっては衝撃的なニュースを目にして、カロッツェリアのサイバーナビシリーズに飛びついた。それが2年と少し前、2012年5月のことである。

 以来、一度だけカーナビを買い換えのだが、それもやっぱりサイバーナビ。要するに従来モデルを新モデルにアップグレードした訳だ。理由は後で説明するが、当時の新サイバーナビには、どうしてもそうしたくなる理由があったのである。そして2014年5月、カロッツェリアから新しいサイバーナビが発売された。従来モデルの登場から約1年、メーカーにとっては順調なモデルチェンジであっても、従来モデルの愛用者としては、心穏やかではいられない。

 いや、実は今回のモデルチェンジに関して言えば、従来モデル(1つ前のモデル)の愛用者は心穏やかに過ごせるのである。そのあたりも含めて新しいサイバーナビ、さらに3年目に突入した私のサイバーナビライフなどを書き連ねてみたい。

3年目のサイバーナビ、これまでの流れ

HUDに惚れ込んで飛びつきました

 3年前、まさに「飛びついた」という表現がピッタリだろう。2012年7月に発売されたサイバーナビ、AVIC-ZH99HUD(実際にはAVIC-ZH99CS、理由は後述)に私が飛びついた理由は極めてシンプル、要するに「HUD=ヘッドアップディスプレイ」に限りなく激しく反応したからである。ちょうど愛車をトヨタのプリウスから、同じくトヨタのハチロクへ乗り換える予定があったため、カーナビをどうしようか考えていた。そこに飛び込んで来たのが「次のサイバーナビはHUDが使える」という情報。「飛び込んで来た情報に飛びついた」という、なんとも分かりやすい図式である。

 サイバーナビの発売より納車が先だったため、我がハチロクはDINスペースが空のナビレス状態となった。それはいいとして、問題だったのは当時のサイバーナビ発売スケジュール。HUDレスモデルが5月に発売となり、7月にHUDユニット付属モデルとHUDユニット単体が発売されるという。HUD命の私としては7月を待つべきなのだろうが、カーナビなしというのは不便である。そこでまずHUDレスのAVIC-ZH99CSを購入して取り付け、後からHUDユニットを追加取り付けすることにした。AVIC-ZH99CSにHUDを追加して、AVIC-ZH99HUD相当になったものが、私の初サイバーナビだった訳だ。

 HUDに感動したという話は後ほど。私の初サイバーナビから1年後、順調に新サイバーナビが発売された。いやいや、もちろん新モデルには興味を持ったが(持ったら最後という話もある)、サイバーナビはマップチャージと呼ばれる最新データバージョンアップが3年分付属しているので、買い換えるつもりはなかった。つもりはなかったんだけど、うっかり買い換えてしまったのが今現在、従来モデルとなったAVIC-ZH0009HUDである。いや、だから興味を持ってしまったんですよ「スカウターカメラの解像度が約31万画素から、約100万画素にアップグレード」されたという点に!

 ご存じの方も多いだろうが、サイバーナビの大きな特長として「クルーズスカウターユニット」の存在が挙げられる。そのすべてを説明するには時間を必要とするのだが、要するにこのクルーズスカウターユニット、スカウターカメラと連動としてドライバーをさまざまな形でサポートしてくれる。例えばターゲットスコープ機能は前方車両を認識し、車間距離を計測してナビ画面やHUDに表示する。カメラ映像は画像解析が行われ、例えば信号のない横断歩道の存在をドライバーに知らせ、注意喚起をするといった機能まで用意されているのだ。

サイバーナビのイルミネーションカラーは、86のイルミネーションカラーに合わせて「RED」に設定している

 また、カメラで撮影した映像はクルーズスカウターユニットでメモリーカードに記録することもでき、それはすなわち立派なドライブレコーダーとなるのだ。しかも0009系ならカメラが約100万画素だから、ドライブデータを高解像で記録できる。

 さらにデータ専用通信モジュールを装備したサイバーナビでは、スマートループ アイという機能が使えるのも魅力だった。この機能、要するにサイバーナビの装備するスカウターカメラで撮影した画像を、ほかのサイバーナビユーザーと共有するというものなのだ。例えばルートを設定したとして、その途中にある大きな交差点がスマートループ アイ スポットだったとする。するとスカウターカメラで撮影した画像が通信モジュールを通してサーバーに送られる。そしてその画像はそれ以降、そこを通るサイバーナビユーザーが閲覧可能となるのだ。

 これから行く先々の状況を、リアリティのある画像で確認することができる。クラウド型サービスと言ってもいいし、蓄積されて画像データは最近流行のビッグデータとして捉えることもできる。カーナビに近未来感覚、あるいは先進性を求めるなら、サイバーナビ以外は考えられないとコンピュータ屋の私は思ったりもした。

 従来モデルと比較して、AVIC-ZH0009HUDはこういった機能を搭載していた。だからこそ「つもりは無かった」のに、結局は買い換えてしまったのである、わずか1年で。だが、時の流れは残酷だ。それから1年後、再びモデルチェンジの季節が訪れる。

2013年モデルの人は、2014年度版全データ(第1版)でゴー!

 2014年5月、最新のサイバーナビ、0099系が発売された。HUD標準付属という点に注目すると1DIN+1DINがメインユニットのAVIC-VH0099H、2DINメインユニットのAVIC-ZH0099H、そして200mmワイドモデルのAVIC-ZH0099WH、3モデルがターゲットとなる。私のような既存ユーザーが気になるのは、やはりワイドモデルのAVIC-ZH0099WHだ。「CYBER DRIVE LAB - 1st MEETING in Akihabara」で実機を見る機会があったのだが、やはり20mmの余裕はいい。通常サイズのサイバーナビよりもダイヤルやボタンが多く、ボリュームコントロールなどがやりやすい。ナビとしてのスペック的な違いはないが、200mmワイドモデルが装着可能なトヨタ車ユーザーとしては魅力的なモデルだ。

 はい、ここで小ネタ情報を。従来モデル、0009系のサイバーナビを愛用している人で、ワイドモデルのAVIC-ZH0099WHに乗り換えたいという人向けの情報。0009系とAVIC-ZH0099WHでは、本体ユニットの電源コネクタなどに同じものが使用されており、本体の交換だけでワイドモデルが利用できるということなのだ。ワイドモデルを使いたいという人は、ショップなどで相談してみるといいだろう。

 さて、上記の小ネタ、なぜ「0009系から最新の200mmワイドモデル」だけを取り上げたのか? 実はちゃんと理由がある。それは「0099系が0009系のマイナーチェンジモデル」だからだ。要するに0009系と0099系はハードウェア的にはほぼ同じ、データ的、ソフトウェア的にバージョンアップしたものが0099系ということなのである。0099系は0009系と比較して地図や検索データ、そしてソフトウェアの機能、性能が大幅に向上している。いや、それなら従来モデル、0009系ユーザーは0099系に嫉妬をして当然……とはならない。なぜなら0009系はすでに提供が始まっている全データアップデートを行うことで、0099系とほぼ同一の機能、性能を手に入れることができるのである!

 0009系をお使いの皆様、まあ、私もそうですが。ちゃんと全データアップデートしましたか? NAVI STUDIOのUpdate Managerをチェックしてますか? 頻繁にチェックしているパワーユーザーの方々はすでにアップデートしてますから、もうダウンロードも空いてますよ。さすがに全データアップデートなのでデータサイズも大きく、ダウンロードにもアップデートにも時間はかかる。しかし、アップデートするだけであなたの0009系が、0099系に変身するのです。善は急げ! アップデートは急げ! ということで、今すぐUpdate Managerをチェックしよう!

最新サイバーナビは、どこが進化したのか?

 圏央道ですよ、圏央道! Car Watch的にもイチオシの新規開通ルート、それが圏央道です。もう新たに開通した圏央道の相模原愛川IC(インターチェンジ)から高尾山ICを走るためだけに、ドライブしてもいいぐらいのトピックである。いや、私は別にどうでもよくて、便利になったんだろうなあぐらいにしか思っていないのだが、道路マニアには「そこを走るためだけにクルマを出すべき」ということらしいのだ。

 さて、圏央道の延伸開通は0099系のサイバーナビにも影響を与えた。というのもこの延伸開通、本来は2014年3月(2013年度末)を予定していた。そのとおりに行けば0099系の新サイバーナビは、開通した圏央道の区画を通行可能ルートに含めた形で発売されただろう。しかし、開通スケジュールに遅れが生じてしまい、新サイバーナビの発売時は未開通になってしまった。そこで新サイバーナビでは「開通区画はデータとして入れておき、発売時にはそれを使わないようにする」という裏技を仕込んだのである。もちろん開通した段階でアップデートを行い、ルートとして認識できるようにした訳だ。

アップデートを行えば圏央道の新規開通区間が反映されるのはもちろん、機能的も向上する。8月の最新アップデータも配信されており、関東近辺では神奈川県箱根の函嶺洞門バイパス開通や千葉県の房総スカイライン無料化などが分かりやすい変更点
圏央道の開通が反映された高尾山IC

 そんな苦労(カーナビメーカーだけじゃなく、道路を作る側もだと思うけど)を乗り越えて発売された新サイバーナビ。圏央道の新区画だけでなく、1万個所以上の地図データ更新と、最新渋滞予測データが盛り込まれた。近畿地方では紀北東道路の開通、東北地方では復興に重要な役割を果たす高田道路の全線開通などなど。8月のアップデータでは、消費税8%化による高速道路料金の値上げにも対応した。もちろん日々、全国で新しい道路が開通している訳だが、サイバーナビはマップチャージ機能で新しい道路や施設の情報を取り込んでいく。さらに言えば地図上にない道路でも、そこを走行することで道路データを作成するロードクリエイター機能も用意されているのだ。常に変化する道路事情へリニアに追従する、それがサイバーナビなのだ。

●三陸沿岸道路(復興道路)の「高田道路」が全線開通
http://car.watch.impress.co.jp/docs/news/20140324_640961.html

 一方、ソフトウェアの機能、性能に関するアップデートだが、まず基本的に新サイバーナビは従来モデルと比較して処理スピードが向上している。最適化がさらに進んだということなのだろうが、この性能向上は日々の使用感に大きな影響を与える部分である。もっとも、新旧サイバーナビを並べて比較することは難しいと思うので、具体的なスピードアップの例を。例えば東京都庁から大阪府庁へ行くルートを探索し、6ルートを確定するのに0009系だと19.73秒かかるが、最新の0099系なら14.28秒で確定する(パイオニア調べ)。

 実際に使ってみて「このあたりか」と処理スピード向上を体感できるのが、画面スクロールなどだ。パイオニア調べの数字だと画面の切り替わり(移動)は0009系と比較して1.5〜1.8倍、地図をスクロールさせる際の動きだしとスクロールスピードは約2倍になっているという。

 さらに新サイバーナビでは操作性もアップデートされた。「マルチウェイスクロール」という操作に関する機能なのだが、新サイバーナビでは地図上でさまざまなタッチ操作が行えるようになった。ドラッグ操作、フリック操作、長押し、短押しなどなど。どれも直感的に操作できるし、処理スピードが向上しているためなのか、それとも別の理由があるのかは分からないが、スムーズに操作することができる。

2013サイバーナビはアップデートすることで、2014サイバーナビから加わった「マルチウェイスクロール」機能が手に入る

 と、ここで1つ気がついた。この操作感覚って、スマートフォンに近いんじゃなかろうか? コンピュータ屋としては「Windows8.1のマルチタッチ……」とか言いたい気持ちもあるのだけど、これはスマートフォンを意識しているに違いない(確信)。そもそもタッチ操作というのは、直感的に行うものなので、インターフェースとして優れている。さらに普及度合いの高いスマートフォン的な操作感覚を加味し、サイバーナビの操作性は大幅に向上した。「とりあえずタッチして操作」がサイバーナビでも通用するということである。

 最後にもう1つ、何気に便利な新機能がルート探索時に乗り降りするインターチェンジを選べるようになったこと。最初は「地味に便利な機能」と書こうと思ったのだけど、実際に使ってみるとかなり便利ということが判明した。

近未来を感じたいならサイバーナビ+スカウターユニット+HUD

 2年とちょっと前、私がサイバーナビに飛びついた理由は「近未来」だった。それまでジェット戦闘機などでしか見られず、決して一般的とは言えなかったヘッドアップディスプレイ、すなちHUD、それも本格的なものを愛車の運転席で体験できる。「近い未来」は時間経過と共に、いずれ手に入れることができる。だが、それが近未来であるうちに、自ら手元に引き寄せることができるとなると、これはもう飛びつくのに充分な理由である。

 近未来というならサイバーナビのAR(Augmented Reality、拡張現実)関連機能も忘れることは出来ない。周囲のリアルにある環境を、サイバーナビの力で「拡張」する機能だ。環境という言葉がしっくりこないなら、周辺情報と言ってもいい。例えばスカウターカメラでサイバーナビに取り込まれた画像に、コンビニなどの施設がグラフィックでアイコン化され、重ねて表示される。見落としそうな状況(環境)であっても、サイバーナビのAR機能はそれを分かりやすく示してくれる。

 それだけではないのがAR機能。AR HUDビューではHUDと組み合わせることで、フロントウインドーの先にグラフィックで道筋が示されるのである。言ってしまうとレースゲームでよくあるガイドライン表示(もちろん実際のレースコースにそんなものは無い)の、カーナビルート版といったところである。

 私のサイバーナビ、AVIC-ZH0009HUDをアップグレードしてAVIC-ZH0099H相当になったものは、愛車であるトヨタのハチロクに搭載されている。ハチロクの運転席に乗り込んだらまず、サンバイザー式になっていて、跳ね上げてあるHUDスクリーンを下ろす。そしてエンジンをかけるとしばらくして、HUDにロゴマークが表示される。ここだけの話、これが楽しくて仕方がない。3年目に突入した今でも、これはハチロクが発進(?)する際の儀式となっている。

 もう1つだけ言おう。いや、2つ言わせてほしい。まず1つはサイバーナビが私にとって「自慢の装備」ということ。運転席に座ってHUDをニヤニヤしながら見るだけでなく、人に見せたくなるカーナビなのだ。搭載しているクルマの方も注目度の高いハチロクなので、ハチロクを自慢しつつドアを開け、サイバーナビとHUDを自慢する。歳が歳なので、鼻高々に自慢するというのは避けているが。

 そしてもう1つ、サイバーナビを買う場合は、スカウターユニットとHUDを一緒に導入することをお勧めする。サイバーナビ本体だけでも先進性はかなりのものだが、スカウターユニットとHUDを組み合わせてこそサイバーナビの「近未来」が完成するからだ。私がHUD付きのサイバーナビを使っていると言うと、かなりの確率で「あれって邪魔にならないの?」と聞いてくる。これにはしっかり答えておきたい。

 サイバーナビのHUDだが、最初は確かに違和感を感じる。というのも当たり前の話で、それまであまり向けない方向に視線を送るからだ。逆に信号などをチェックしようとして、やや上方向に視線を向けると、そこに今まではなかったHUDがあるのだ。取り付けてからしばらくは、その違和感を感じるだろう。だが、人間というのはよくできたもので「すぐに慣れる」のだ。最初からそこにHUDがあったかのように、気がつくと自然にそれを受け入れている。

 また、ハチロクの運転席は決して広い方ではないし、車高もかなり低い。そんな中にHUDを取り付けた訳だが、邪魔になるということはまったくない。視線をちょっとだけ上に向ければ、そこにHUDで必要な情報が表示されている。ちなみに0009系サイバーナビのHUDには、ルート探索を行っている場合は現在時刻が到着予想時刻と共に表示されるようになった。これが地味に便利。

 冒頭でも書いたが、サイバーナビに出会う前の私は、メーカー純正かディーラーオプションのカーナビを使っていた。そしてその当時、私はカーナビの表示する「到着予想時刻」とか「渋滞を考慮したリルート」をあまり信用していなかった。もちろんそれらの機能は目安になったり、便利だったりする場合が多い。だが、私にとってのカーナビは、あくまで目的地までのルートを示すツールだったのである。そう、サイバーナビ以前は。

 だが、サイバーナビを使い始めて、経験的に知ったのはサイバーナビの到着予想時刻や渋滞考慮オートリルートが“かなり正確”だということ。例えば打ち合わせの場所へクルマで出かけ、大きな渋滞に巻き込まれた時。到着予想時刻は更新されて行くのだが、多くの場合はサイバーナビの表示した時刻に目的地へ到着した。なので遅れそうになった場合は、到着時刻を打ち合わせの相手に、かなり正確に伝えることが可能になった。

 渋滞考慮リルートに関してもそうだ。以前は多くの場合、最初に提示されたルートを堅持していたのだが、サイバーナビに乗り換えてから新ルートを選ぶようになった。これはあくまで私の経験則なのだが、新ルートを選んだ方が早く到着できるのだ。要するにサイバーナビの「(渋滞)考慮」は、計算され尽くした期待できるものということなのだ。コンピュータ屋としては「アルゴリズムがいいんだろうなあ」とか、「データ量が多いんだろうなあ」とか思ってしまうのだが。

ハチロク+サイバーナビの今後の方向性

 先日、パイオニアがデモカーとして用意した、白いハチロクを見る機会があった。もちろんサイバーナビをHUDと共に搭載し、プラスアルファとして同社のオーディオシステムが組み込まれていた。同じハチロクとなれば比べたくなるのが人情、もちろん自分の赤いハチロクと比較してみましたがな。HUDの取り付け位置と状態はほぼ同じ、どちらも見やすくセッティングされている。よしっ! と思ったのもつかの間、1つだけ私のハチロクが負けている部分があった。そう、オーディオシステムである。

 デモカーの方は同社のサブウーハーやスピーカーが組み込まれていた訳で、私の純正スピーカーシステムでは勝てないのは分かっている。それでもちょっと悔しいじゃないですか。という訳で私は現在、オーディオシステムのアップグレードを画策している。サイバーナビはもともと音源としても優れているのだが(そりゃあなた、カロッツェリアですよ)、スピーカーシステムが純正では限界がある。これをなんとかして、サイバーナビ自慢の1つに「いい音」を追加したいものだ。

 あ、誤解しないで欲しいのは、純正スピーカーであっても音源がよくなっているので、相当にいい音は出せる。でも忘れないで欲しいのは「オートタイムアライメント&オートイコライザー(AUTO TA & EQ)」機能を使って、音場(音の存在する空間)の自動調整を行うことだ。クルマの中というのは、様々に音を反射したり吸収したりする素材で構成されている。さらに左右のスピーカーと運転席、ドライバーへの距離は同じになっていない。このためスピーカーから出る音を調整してやらないと、最適な音場は得られないのである。それを自動的に数分間で行ってくれるのが、AUTO TA & EQなのである。ちなみにAUTO TA & EQを行う時は、周囲ができる限り静かな環境を選ぶこと。これはカロッツェリアの人が先日参加したCDLで言っていたから間違いない。

 クルマの純正スピーカー、そしてサイバーナビという音源を組み合わせた際には、AUTO TA & EQで手軽に音のよい音響環境が得られる。実際、私もAUTO TA & EQを実行する前と後で音楽再生を比較してみたが、その違いは明白だった。というか実はAUTO TA & EQという機能、サイバーナビを以前から使っている友人に教えてもらったのだ。その友人が私のハチロクを運転した時、私はAUTO TA & EQを実行していなかったのである。するとその友人、再生されている音楽を聞きながら「ちゃんとAUTO TA & EQは実行した?」と聞いてきたのである。そう、それぐらいの違いがあるということだ。

 もしあなたが「もっといい音を聞きたい」というなら、これはもう私と一緒にカロッツェリアのスピーカーやサブウーハーを導入して、5.1チャンネルにするしかない。まあ、さっきも書いたけど、私はやる気満々なんですが。

最近積極的に使っている「ミュージックサーバー」の「Link Gate Play」モード。ミュージックサーバーにため込んだ楽曲を、ドライブ時のシチュエーション(時間・天気・走行状態)に合わせてセレクトしてくれる

高橋敏也

デザイナー、コピーライターを経て、パソコン関連のライターとして独立。SF小説なども上梓している。ライター歴は20年を超えるが、最近10年は真面目なレビュー記事というより、パソコンを面白おかしく改造する記事などを書いている。若い頃はオートバイをこよなく愛していたが、体力の衰えと共にクルマへの興味を持つ。このため自動車免許を取得したのは1998年。現在、クルマはトヨタのハチロク、オートバイはカワサキのNinja 1000とZ1300を所有、都内を縦横無尽に走っている。インプレスジャパン、DOS/V POWER REPORT誌に「高橋敏也の改造バカ一台」を連載中。ほかにImpress Watchでインターネット動画「パーツパラダイス」を配信中。