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フォルクスワーゲン、“先進技術の結晶”であるPHEV第2弾「パサート GTE」発表会

EVでの航続距離は日本に導入されるPHEVモデルで最長の51.7kmを実現

2016年6月7日 発売

519万9000円~599万9000円

「パサート GTE」とフォルクスワーゲン グループ ジャパン株式会社 代表取締役社長兼最高経営責任者(CEO)のティル・シェア氏

 フォルクスワーゲン グループ ジャパンは6月7日、プラグインハイブリッド(PHEV)の第2弾となる「パサート GTE」を発売した。セダン、ヴァリアント(ステーションワゴン)を設定し、価格は前者が519万9000円、後者が539万9000円。

 これに加え、ナッパレザーシート(運転席マッサージ機能付き)や同社初採用のヘッドアップディスプレイ、18インチアルミホイールなどを標準装備するアップグレード仕様の「Advance(アドヴァンス)」も用意しており、「パサート GTE Advance」が579万9000円、「パサート GTE ヴァリアント Advance」が599万9000円となっている。なお、購入時には10万8000円のクリーンエネルギー自動車等導入促進対策費の適用を受けることが可能。

 同日、袖ヶ浦フォレストレースウェイでパサート GTEの発表会が開催され、フォルクスワーゲン グループ ジャパン 代表取締役社長兼最高経営責任者(CEO)のティル・シェア氏が挨拶を行なうとともに、マーケティング本部長の正本嘉宏氏が車両概要を説明した。

ティル・シェアCEO
マーケティング本部長の正本嘉宏氏
モデルエンジン変速機駆動方式価格
パサート GTE直列4気筒DOHC 1.4リッター直噴ターボ+モーター6速DSG2WD(FF)5,199,000円
パサート GTE Advance5,799,000円
パサート GTE ヴァリアント5,399,000円
パサート GTE ヴァリアント Advance5,999,000円
セダンのパサート GTEとステーションワゴンのパサート GTE ヴァリアントを同時設定
内外装の各所にブルーのパーツが使われるのがGTEシリーズの特徴
パサート GTEのインテリア
パサート GTE ヴァリアントのインテリア

「ゴルフ GTE」に続くPHEV第2弾モデルのパサート GTEは、内外装の各所にGTEシリーズの特徴であるブルーのパーツを採用。エクステリアでは、青いGTEエンブレムとLEDヘッドライトからラジエーターグリルの上部に伸びる水平ライン、フロントバンパーの左右にレイアウトされたC字型のLEDランプを採用。

 また、インテリアではシフトノブにブルーステッチが与えられ、専用のレザー3本スポークマルチファンクションステアリングホイールなどを装備するとともに、他のフォルクスワーゲンモデルに先駆けてデジタルメータークラスターの「Active Info Display(アクティブ インフォ ディスプレイ)」やヘッドアップディスプレイを新採用。

 直列4気筒DOHC 1.4リッター直噴ターボエンジンにPHEV専用に開発された3つのクラッチを内蔵する6速DSGを組み合わせ、エンジンとトランスミッションの間に発電機を兼ねたモーターを挟みこんだ専用のPHEVドライブユニットを採用。

 走行モードに「EV」「ハイブリッド」「GTE」の3パターンを設定し、「EV」の航続距離は国内で販売されるPHEV(セダン/ステーションワゴン)の中で最長となる51.7kmを実現。また、「ハイブリッド」ではエンジンとモーターを効率よく駆動して走行することで、ハイブリッド燃料消費率21.4km/L(JC08モード)を実現するとともに、「GTE」ではアクセルレスポンス、ギヤのシフトタイミング、ステアリングが自動的にスポーティな特性に切り替わり、同時にエンジンと電気モーターのフルパワーを得ることが可能になっている。

 そのほか安全装備も充実しており、渋滞時追従支援システム「Traffic Assist」やACC(全車速追従機能付)、レーンチェンジアシスト、プリクラッシュブレーキ「Front Assist」、ドライバー疲労検知機能といった予防安全技術、9エアバッグ、むち打ち軽減ヘッドレスト、衝撃吸収構造のボディといった衝突安全技術、衝突や追突時の衝撃をエアバッグのセンサーが検知し、自動でブレーキをかけて車両を10km/h以下になるまで減速させて対向車線へのはみ出しによる多重事故の危険を低減する「ポストコリジョンブレーキシステム」やエマージェンシーストップシグナルといった二次被害防止技術がふんだんに盛り込まれている。

 また、発表会の冒頭に登壇したティル・シェアCEOは、「昨年9月に導入したゴルフ GTEを含め、お客様はハッチバック、セダン、ステーションワゴンからPHEVを選択できるようになった」と新モデル導入について触れるとともに、5月に行なわれた「信頼回復に向けた新プロジェクト」発表会で報告された新ブランドスローガン「Think People.」などについて説明。

 また、5月度の新車登録台数が2015年8月以来、9カ月ぶりに前年同月比でプラス成長に転じたことが報告されたほか、「本日発表するのはパサート GTEだが、今秋、最新で一番小さなモデルの『up!』を導入する。Think People.の取り組みを持って私たちのブランドがふたたび身近に感じていただき、近くに寄り添えるものになると信じている」と、今後、信頼回復に向けた取り組みを積極的に行なうことや、さらなる新型車投入について語った。

プラグインハイブリッド市場動向
輸入車も確実にプラグインハイブリッド市場で台数を伸ばしている
フォルクスワーゲンのPHEV第1弾モデル「ゴルフ GTE」を2015年9月に投入
GTEシリーズの特徴
ゴルフ GTEに対するユーザーの声
新たにパサート GTEを導入
EVモードについて
ハイブリッドモードについて
GTEモードについて
パワートレーン
安全技術も積極的に採用する
予防安全技術の数々
衝突安全技術の数々
二次被害防止技術の数々
TFT12.3インチの大型液晶を採用したデジタルメータークラスター「Active info Display」をフォルクスワーゲン車として初採用(Advanceに標準装備)
「Active info Display」の表示例
ヘッドアップディスプレイもフォルクスワーゲン初採用(Advanceに標準装備)
フロント、左右サイド、リアの4台のカメラにより車両を真上から見下ろしているような合成画像を表示するアラウンドビューカメラ「Area View」はAdvanceに標準装備
縦列駐車、車高入れの後退駐車時にステアリング操作を自動で行なって駐車をサポートする「Park Assist」(Advanceに標準装備)。
エクステリアの各所にブルーパーツを採用
オプションで電動パノラマスライディングルーフを設定する
純正インフォテイメントシステム「Discover Pro」は全車標準装備
車両データや車両情報、バッテリー充電状況などの確認ができるPHEV専用サービス「e-Remote」
ボディカラーは5色
価格
購入時に10万8000円のクリーンエネルギー自動車等導入促進対策費の適用を受けられる
ゴルフ GTEの価格も変更
PHEVシリーズの価格設定

パサート GTE 主要諸元

モデルパサート GTEパサート GTE Advanceパサート GTE ヴァリアントパサート GTE ヴァリアント Advance
ボディサイズ(全長×全幅×全高)4785×1830×1470mm4785×1830×1460mm4775×1830×1510mm4775×1830×1500mm
ホイールベース2790mm
トレッド前後1585/1570mm1580/1560mm1585/1570mm1580/1560mm
最低地上高130mm120mm130mm120mm
車両重量1720kg1720kg1770kg1770kg
エンジン直列4気筒DOHC 1.4リッター直噴ターボ
エンジン最高出力115kW(156P)/5000-6000rpm
エンジン最大トルク250Nm(25.5kgm)/1500-3500rpm
モーター定格出力55kW
モーター最高出力85kW(116PS)
モーター最大トルク330Nm(33.6kgm)
駆動用バッテリーリチウムイオン電池
バッテリー総電圧352V
バッテリー総電力量9.9kWh
タイヤ215/55 R17235/45 R18215/55 R17235/45 R18
ハイブリッド燃料消費率21.4km/L
充電電力使用時走行距離51.7km