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ダイハツ、FFレイアウトの新ジャンル軽商用車「ハイゼット キャディー」

衝突回避支援システム「スマートアシストII」を軽商用車で初採用

2016年6月13日 発売

118万8000円~154万4400円

 ダイハツ工業は6月13日、FFレイアウトをベースとする新ジャンルの軽商用車「ハイゼット キャディー(HIJET Caddie)」を発売した。全車2人乗りで価格は118万8000円~154万4400円。

グレードエンジン変速機駆動方式価格
D直列3気筒DOHC 0.66リッターCVT2WD(FF)1,188,000円
4WD1,312,200円
D“SA II”2WD(FF)1,252,800円
4WD1,377,000円
D“デラックス”2WD(FF)1,258,200円
4WD1,382,400円
D“デラックス SA II”2WD(FF)1,323,000円
4WD1,447,200円
X直列3気筒DOHC 0.66リッターターボ2WD(FF)1,355,400円
4WD1,479,600円
X“SA II”2WD(FF)1,420,200円
4WD1,544,400円
ハイゼット キャディー(HIJET Caddie)
ハイゼット キャディーの利用イメージ

 ハイゼット キャディーは同社が2014年11月に発売したスーパーハイトワゴンタイプの軽自動車「ウェイク」をベースに、「人の働きやすさ」をターゲットとして開発された軽商用車のブランニューモデル。さまざまな業種の軽商用車ユーザーに対するヒアリング調査から、昨今ではラゲッジスペースの使用率、平均積載重量ともに減少傾向となって絶対的な荷室容量に対するニーズが減り、スーパーハイト系の軽自動車を仕事に使うという人も増えているという実情が明らかになったことから、商用と乗用のニーズをクロスオーバーさせる新ジャンルの軽商用車として開発が進められた。

「はたらく 楽ラク」を商品コンセプトに、「楽ラク ノリオリ」「楽ラク ツミコミ」「楽ラク アンシン」「楽ラク ドライブ」「楽ラク セイケツ」「楽シク カラフル」という「6つの楽」を実現したとしている。

 ボディサイズは3395×1475×1850mm(全長×全幅×全高)となっており、ウェイクより全高が15mmアップ。ホイールベースは変わらず2455mm。車内には運転席と助手席のみを装着し、後席スペースはすべて荷室となる。パワートレーンもウェイクと同様で、直列3気筒DOHC 0.66リッターのKF型で、最高出力38kW(52PS)/6800rpm、最大トルク60Nm(6.1kgm)/5200rpmを発生する自然吸気と、最高出力47kW(64PS)/6400rpm、最大トルク92Nm(9.4kgm)/3200rpmを発生するターボの2種類をラインアップ。トランスミッションも全車インパネセンターシフトタイプのCVTを採用し、2WD(FF)と4WDの駆動方式が用意される。車両重量は2WD(FF)の自然吸気車が970kg、同ターボ車が980kg、4WDの自然吸気車が1010kg、同ターボ車が1020kgとなっている。

グレードX“SA II”DX(4WD)
駆動方式2WD(FF)4WD
全長×全幅×全高[mm]3395×1475×1850
ホイールベース[mm]2455
トレッド幅(前/後)[mm]1300/12951300/1265
最低地上高[mm]150
荷室長×荷室幅×荷室高[mm]1310×1210×1235
エンジン直列3気筒DOHC 0.66リッター直列3気筒DOHC 0.66リッター ターボ
最高出力38kW(52PS)/6800rpm47kW(64PS)/6400rpm
最大トルク60Nm(6.1kgm)/5200rpm92Nm(9.4kgm)/3200rpm
使用燃料無鉛レギュラー
トランスミッションCVT
JC08モード燃費[km/L]22.425.021.8
定員[名]2
重量[kg]9809701020
ステアリング形式ラック&ピニオン
サスペンション形式(前/後)マクファーソンストラット式/トーションビーム式マクファーソンストラット式/3リンク式
主ブレーキ形式(前/後)ベンチレーテッドディスク/リーディングトレーリング
タイヤ(前/後)155/65 R14

 同じダイハツの商用車でエンジンをフロア下にレイアウトする「ハイゼット カーゴ」と比較するとフロントシートが後方に位置しており、2名乗車時の荷室長が445mm~550mm短くなって絶対的な積載能力はハイゼット カーゴに譲る部分があるものの、ウェイクと共通する低床フロアによって乗員の乗り降りや荷物の積み降ろしといった使い勝手のよさで「楽ラク ノリオリ」「楽ラク ツミコミ」とした。また、フラットな荷室フロアは軽商用車としては初の樹脂製。濡れた荷物でも気兼ねなく載せることができ、汚れたときも水拭きなどでクリーニングしやすくして「楽ラク セイケツ」を実現している。さらにシート後方とリアハッチ側の2カ所にサブトランクを設定。デッキボードを外せば最大1485mmの荷室高で高さのある荷物に対応する。

ウェイク譲りの運転しやすさも大きな特徴。フラットなフロアは軽商用車初となる樹脂製
ハイゼット カーゴより40mm低い595mmの荷室フロア高や乗り降りが自然な750mmのシート高で使う人の利便性を追求した
助手席側ドアミラーにサイドアンダーミラーを装備
最小回転半径は全車4.4m

 ボディカラーは標準色の「ホワイト」のほか、メーカーオプションのカラーパックを設定。5月の一部改良でウェイクに新設定されたばかりの「ミストブルーマイカメタリック」といった5色で「楽シク カラフル」を表現する。

標準色となる「ホワイト」
「ミストブルーマイカメタリック」
「トニコオレンジメタリック」
「ライトローズマイカメタリック」
「ブライトシルバーメタリック」
「ブラックマイカメタリック」

 インパネデザインは基本的にウェイクと同様で、メーターパネルはターボ車がタコメーター付きの自発光式大型3眼、自然吸気車が自発光式大型1眼となり、内装色は全車ブラック。ボディカラーでカラーパックを選択した場合、DとD“SA II”以外のグレードはカップホルダーとオーディオクラスターにシルバー加飾が与えられる。

X“SA II”のインテリア
D“デラックス SA II”のインテリア

「楽ラク アンシン」では、軽商用車として初めて単眼カメラとソナーセンサーを持ち、レーザーレーダーと組み合わせて車両周辺の状況をチェックする衝突回避支援システム「スマートアシストII」を各SA IIグレードに標準装備。約4km/h~50km/hの作動範囲で緊急ブレーキを作動させてほかの車両との衝突を回避したり被害を軽減させる「衝突回避支援ブレーキ機能」、車両や歩行者を検知してドライバーに注意喚起する「衝突警報機能」、約60km/h以上で作動する「車線逸脱警報機能」などの先進装備で安全運転をアシストする。

 このほか、「VSC&TRC」「ヒルホールドシステム」「エマージェンシーストップシグナル」といったアクティブセーフティ技術を全車で標準装備している。

衝突回避支援システム「スマートアシストII」の作動イメージ
「ヒルホールドシステム」(写真)や「VSC&TRC」「エマージェンシーストップシグナル」などは全車標準装備となる

 ユーティリティ面の装備では、働く人の多岐に渡るニーズを満たすためにメーカーオプション、ディーラーオプションを数多くラインアップ。収納や固定などに関連するアイテムの数々で荷室の実用性を高めてくれる。

最大積載荷重15kgの「ハンガーバー」
最大積載荷重3kgの「オーバーハングネット」
フック類は4個セットの「デッキフック」(写真)、2個セットの「フックA」の2種類を用意
助手席のシートバックに吊り下げて、運転席から届きやすい位置に大容量の収納スペースを追加できる「リヤバッグ」