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国交省、ドアミラーなどに代わる「カメラモニタリングシステム」国際基準を日本でも導入

ドアミラーなどの後写鏡がない自動車を日本メーカーも製造・販売が可能に

2016年6月17日 公布

2015年10月の東京モーターショーに出品されたスズキのミニバンコンセプト「エアトライサー」
エアトライサーでは、フロントドア上部に小型のサイドカメラを設置。これまでもにも多くのコンセプトカーで空気抵抗の低減による燃費性能向上やデザイン性などの目的でドアミラーのカメラ化が行なわれてきているが、これが市販車でも利用可能になる

 国土交通省 自動車局は6月17日、道路運送車両の保安基準で一部改正を実施。このなかで、最近になって行なわれたバックミラー(後写鏡)の国際基準改正を受け、バックミラーの代わりに「カメラモニタリングシステム(CMS)」を使用することを認める新基準を日本の国内基準としても採用すると発表した。

 国際連合の「車両等の型式認定相互承認協定」で新たに採用された「間接視界基準に係る協定規則(第46号)」を受け、国土交通省が定めている後写鏡等に関する保安基準の一部も改正され、自動車に設置が義務づけられている後写鏡に代えて、現在の後写鏡と同等の視界が確保される「間接視界に関する協定規則(第46号)」で定める画質、取付位置、表示時間(タイミング)、倍率(後写鏡の曲率に相当)、個数(クラス毎の分類)の要件に適合するCMSを備えることが認められることになった。これにより、自動車メーカーはドアミラーなどの代わりにCMSを装備し、後写鏡を備えていない車両の設計・製造が可能になるという。

 なお、今回行なわれた保安基準の一部改正では、このほかにも「前面衝突時の乗員保護基準及び歩行者保護基準の基準強化(国際基準)」「突入防止装置の強度要件の強化等の改正(国際基準)」「走行距離計の表示桁数の明確化(国際基準)」「自動操舵機能に関する基準の一部適用を猶予」「ドライバー異常時対応システムの車外報知に係る灯火器の改正」などを実施。公布日は6月17日、施行日は6月18日としている。