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トヨタ、第1四半期決算は為替変動の影響により営業利益が前年同期比1137億円減の6422億円

連結販売台数は217万2000台と前年同期比5万8000台の増加

2016年8月4日 発表

 トヨタ自動車は8月4日、2017年3月期第1四半期(2016年4月1日~6月30日)決算を発表。売上高は6兆5891億円(前年同期比5.7%減)、営業利益6422億円(同15.0%減)、税引前四半期純利益は6770億円(同19.9%減)、四半期純利益は5524億円(同14.5%減)となった。

 グローバルの連結販売台数は217万2000台と前年同期比5万8000台の増加となったものの、営業利益は前年同期比1137億円のマイナスとなる6422億円。急激な為替変動の影響により2350億円の減益要因があり、原価改善900億円、営業努力850億円などの増益要因を帳消しにした。

 これにより、2017年3月期の連結決算の見通しも修正され、売上高26兆円(前期比8.5%減)、営業利益1兆6000億円(同43.9%減)、当期純利益は1兆4500億円(同37.3%減)とした。

左からトヨタ自動車株式会社 広報部長 橋本博氏、常務役員 大竹哲也氏、経理部長 京田靖氏

 同日決算説明会か開催され、常務役員 大竹哲也氏、経理部長 京田靖氏、広報部長 橋本博氏が出席して、所在地別の販売台数や営業利益などを報告した。

 日本での販売台数は51万1000台、営業利益は2903億円(前年同期比39.0%減)で、減益の理由としては為替変動の影響や諸経費の増加などによるという。一方、北米の販売台数は71万5000台、営業利益は1714億円(同35.1%増)で、増益は諸経費の減少ほか、販売金融子会社において、金利スワップ取引などの時価評価による評価益が計上された。

 欧州の販売台数は22万2000台、営業利益は90億円(同14.6%増)。アジアの販売台数は38万4000台、営業利益は1274億円(同27.3%増)で、営業利益の増益は生産や販売台数の増加によるもの。

 その他の地域(中南米、オセアニア、アフリカ、中近東)での販売台数は34万台、営業利益は273億円(28.2%減)で、営業利益の減益は諸経費の増加ほかおよび為替変動の影響などによるもの。

常務役員 大竹哲也氏

 会見では、決算への影響が大きかった為替の変動に対する生産体制について、常務役員の大竹哲也氏が「部品の原価を引き下げていく、設計を改善をするということは、サプライヤーさんと一体となって継続してやっていく」「急激な為替の変動に合わせてすぐに生産体制を見直せるものではなく、時間のかかる活動となる。部品の現地調達やブリッジ生産という活動を続けていく中で為替変動への耐性を作っていく、ただ、ベースになるのは日本でのものづくりのコスト競争力をよりつけていくことで、最終的にはそれに尽きるので引き続き頑張っていく」との考えを示した。

決算プレゼンテーション資料