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トヨタの人工知能研究会社「Toyota Research Institute」、ミシガン大学と連携して2200万ドルを投じる
2016年8月12日 12:46
- 2016年8月11日 発表
トヨタ自動車は8月11日、同社が1月に設立した人工知能技術の研究・開発を行なうToyota Research Institute, Inc.(TRI)が人工知能関連の研究でミシガン大学と連携すると発表した。
TRIは今後4年間で2200万ドルを投じて、クルマの安全性向上、生活支援ロボットや自動運転をはじめとする領域での連携研究などの取り組みを行なっていくとしている。
今回の連携にあたり、TRIのギル・プラットCEOは「トヨタは長きに亘り、ミシガン大学と大変良好な協力関係を構築してきた。今回、モビリティが抱える複雑な課題を人工知能で解消すべく、連携を拡大するに至ったことをうれしく思う。より安全・安心で効率的な移動手段をお客様にご提供すべく、同大学の研究者や学生の皆さんと共に新たな知能化技術の開発に取り組んでいきたい。また、モビリティ技術を活用し、高齢者や特別な助けが必要な方々を室内でサポートする技術にも注力していく」と述べた。
すでに同大学のライアン・ユースティス教授とエドウィン・オルソン教授が、TRIが6月に設立したTRIアナーバー拠点に教授職との兼務で参画している。
ユースティス教授は「我々の研究室ではこれまで、ロボットが周辺環境を認識・理解する能力の限界に挑んできた。今回TRIを通じ、そうした取り組みを現実の製品に応用する貴重な機会を得ることができるだろう」と語った。
オルソン教授も「TRIは、自動運転が抱える課題に取り組むべく、他車の動きからその意図を読み取るなど複雑な挙動を解析する我々の研究を活用していくことになるだろう」とコメントした。
ミシガン大学の研究部門のバイス・プレジデントであるジャック・フー教授は「ミシガン大学では、ヒトやモノの移動をより安全で効率的なものにするため、コネクティッドカーや自動運転車の革新に向け産学官連携を密に進めてきた。トヨタとの連携拡大は、そうした目標達成に向けた取り組みを加速させるだろう」と述べた。
なお、ミシガン大学は今回の連携にあたり、学内の教授や学生を対象に、モビリティ、安全性向上、生活支援ロボット等における課題解決に向けた提案を募集する。
アレック・ガリモア教授は「ミシガン大学は何十年にも亘り、自動車研究開発施設の幅広い発展を支援すべく、アイデアや人材を提供してきた。トヨタとこれまで以上に密に連携し、グローバル規模で新たな時代の技術革新を起こしていきたい」と語った。