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全日本ロードレース選手権 J-GP2クラス、開幕4レース全勝の浦本選手を抑えるのは誰か?

8月20日~21日開催の「ツインリンクもてぎ2&4レース」の見どころ

2016年8月20日~21日 開催

前売観戦券(2日通し券):大人5000円、学割2500円(入場時に学生証の提示が必要)、中学生以下無料(観戦券を持つ大人の同伴が必要)

前売駐車券(2日通し券):4輪北エリア、南・東エリア1500円、4輪スーパースピードウェイ3~4ターン3100円、2輪無料

2015年のツインリンクもてぎ2&4レースでの浦本修充選手の走り

 8月20日~21日の2日間に渡って、ツインリンクもてぎ(栃木県茂木町)で2輪と4輪のレースイベント「ツインリンクもてぎ2&4レース」が開催される。

 メインとなるのは国内最高峰のフォーミュラカーレース「全日本スーパーフォーミュラ選手権 第4戦」と、600ccのオートバイによるレース「MFJ全日本ロードレース選手権 シリーズ第6戦 J-GP2クラス」の2つ。ここでは、後者のJ-GP2クラスの見どころを紹介する。

Moto2と同等のマシンで争われるJ-GP2。鈴鹿8耐参戦ライダーも多数出場

 全日本ロードレース選手権におけるJ-GP2は、2010年に新設されたレースカテゴリーで、最大600ccの車両で争われるクラス。基本的には市販車両をベースにしたマシンが用いられるが、パーツの改造、変更が可能な範囲は比較的広く、エンジンについては排気量が401~600cc、最大4気筒4ストロークで、市販車から大きな改造は認められていないものの、オリジナルフレームの使用やECUの変更は許可されており、ロードレース世界選手権のMoto2クラスに近いマシンが多く使われる。

 サスペンションの一部とマフラー・サイレンサーなど、市販車から限られた部分の変更・改造しか認められていないST600クラスと比べ、世界選手権にも通じる本格的なレーシングバイクで争われるのがJ-GP2クラスと言える。2011年には現在Moto2クラスで活躍する中上貴晶選手が全戦全勝を果たして再び世界へと挑戦する足がかりとなり、2014年と2015年は高橋裕紀選手が2連覇し、上位クラスJSB1000への参戦につながった。J-GP2は、上位クラスや世界へのステップアップに向けた登竜門的なレースカテゴリーとも位置付けられるだろう。

2015年の「ツインリンクもてぎ2&4レース」J-GP2クラスのスタートシーン

 2016年は全6戦、7レースが予定されている。8月20日からのツインリンクもてぎ2&4レースは、全日本ロードレース選手権シリーズの第6戦となっているものの、J-GP2としては第4戦の5レース目。ツインリンクもてぎでの開催は今年2回目となる。

 ツインリンクもてぎ2&4レースに参戦するのは22チーム28名。この中には7月31日に行なわれた鈴鹿8耐にも参戦、活躍したライダーが10名もおり、浦本修充選手(Team KAGAYAMA)、関口太郎選手(MISTRESA with HARC-PRO.)、日浦大治朗選手(MORIWAKI RACING)らトップ選手もJ-GP2の参戦ライダーとして名を連ねている。

浦本修充選手

 現在のところ、J-GP2のチャンピオンシップは初戦から4レース連続優勝を続ける浦本選手の独壇場だ。2015年まではMuSASHiRTハルク・プロに所属し、2013年、2014年と2年連続でJ-GP2において3位の成績を残していたが、2016年の今年は心機一転Team KAGAYAMAへと移籍し、ここまでのところ連戦連勝で、同選手が駆るGSX-proto71との完璧なマッチングを見せている。

 年間ポイントランキングで2位につけるのが、2位表彰台を2度獲得している関口選手。続いてコンスタントに結果を出している上和田拓海選手(Webikeチームノリックヤマハ)が19ポイント差で上を伺う。若手ライダーとしては、18歳の國峰啄磨選手(H43 Team-NOBBY)と水野涼選手(MuSASHiRTハルク・プロ)が注目株。それぞれランキング4位と6位につけており、特に國峰選手は初戦から2レース連続表彰台を獲得していることもあり、レースをかき回す面白い存在になりそうだ。

 今回のツインリンクもてぎ2&4レースを含め、残りの3戦を浦本選手が全勝し完全優勝を果たすか、あるいは他のライダーが一矢報いることができるかが1つの大きな見どころ。チームによってタイヤがブリヂストンかダンロップかという違いはあるものの、イコールコンディションに近い中排気量のマシンということで、息詰まるような競り合いが期待できる。

 8月20日はJ-GP2の公式予選と、2016年から新設されたMFJカップ選手権JP250クラスの予選・決勝が行なわれ、翌21日は22周で争われるJ-GP2の決勝レースが開催される。その他3つの4輪レースと合わせ、現地サーキットで2輪と4輪が競演する迫力を体感してほしい。