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約6000人のマツダファンが集結した「Be a driver. Exprience at FUJI SPEEDWAY」レポート

ル・マン24時間レースで総合6位入賞を果たした787B(18号車)も25年ぶりに一般公開

2016年9月25日 開催

好天の富士スピードウェイに約6000人のマツダファンが集結

 マツダが特別協賛するイベント「Be a driver. Experience at FUJI SPEEDWAY」が、9月25日に富士スピードウェイ(静岡県駿東郡小山町)で開催された。

 マツダは、クルマ作りへのこだわりや造り手と直接触れあえる体験の場として、「Be a driver. Experience」を全国各地のさまざまな会場で実施してきた。今回は初めてサーキットが舞台になったこともあり、今まで実施してきたエンジニアと触れあうことができるブランド体験コンテンツのほかに、往年のレースカーがコースを走るレース&デモランも行なわれた。マツダのサーキットイベントというと、年末に岡山国際サーキットで開催される「ファンフェスタ」が有名だが、前述のように東日本のサーキットで大規模なイベントが開催されることは初となった。

 当日は好天だったこともあり、富士スピードウェイには約6000人の観客が集結。事前に販売されたVIPパスやマツダ車専用の特別駐車券なども事前に完売していて、いかに関東圏を含めた東日本のオーナー達が開催を待っていたかが伺える。

 10時~16時までの6時間に渡って開催されたBe a driver. Experience at FUJI SPEEDWAYだが、コンテンツとプログラムはピットビルとコースの2カ所に分けて実施された。ピットビル屋上には、メインステージとマツダのものづくりに対する技術力やこだわりが確認できる「モノ作り展示」、生産スタッフがブロックで再現したF工場の全貌、ラジコン体験コーナー、アフターメーカー出展ブースが設けられていた。

 ピットビルの2階には、マツダデザインの世界観を表現した「This is Mazda Design」やエンジニアがレストアを行なった「コスモスポーツ」の展示、水彩イラスト展を見ることができた。そして、ピットビルの1階には、ル・マンを制覇した787Bを含めたレースカーの展示やマツダ車が目指している意のままに操れるクルマづくりを解説する「人馬一体講座」、実際に新型モデルを試乗できる体感試乗、子ども向けの整備や塗装職人体験コーナーなど、盛りだくさんのコンテンツがピットビル内にところ狭しと用意されていた。

開会式には5名の役員が登壇し、マツダ株式会社 執行役員の藤原清志氏が代表して挨拶を行なった
ステージではトークショーを中心としたコンテンツが設けられていて、各モデルの開発主査とチーフデザイナーによる開発秘話などが語られた
ピットビル3階で行なわれていたタミヤRCスクール
1960年から2004年まで生産を行なっていた広島のF工場をブロックで再現した展示
人馬一体講座では、マツダが求めるハンドリングについてをエンジニアが解説した
最新モデルも用意され、体験試乗が行なわれた
マツダ車を扱っているアフターパーツメーカーもブースを出展
マツダのエンジニアがレストアを行なったコスモスポーツが展示され、撮影会も実施された
マツダのデザイン部に所属していた中島美樹夫氏による水彩イラスト展
子どもがクルマ作りやエンジニアを体験できるコーナーも用意

ル・マン24時間レースで総合6位入賞を果たした787B(18号車)も25年ぶりに一般公開

ル・マン優勝車の55号車に加えて、18号車が25年ぶりに公開された

 一方のコースでは、午前中からお昼過ぎにかけてロードスターとデミオによる富士チャンピオンレース、NDロードスターを使用したパーティレースIIIの2種類の公式戦が行なわれた。これらの競技が終了すると、ピットビル内に展示してあった往年のマシンがホームストレートに集合。2台の787Bやカペラロータリー、ファミリアロータリー、サバンナ RX-3、サバンナ RX-7といった1970年代から1990年代に掛けて活躍したレースカーに加えて、最新のスーパー耐久シリーズ参戦マシン、グローバルMX-5カップカーなど新旧のレースカーが並ぶことになった。

 ピットロードでのお披露目と撮影の後は、一部実動しないマシンがあったものの、ル・マン優勝マシンの787B 55号車を含めた約20台ものマシンがデモレースを行なった。5周程度のデモレースだったが、787Bを筆頭にしたマシンは甲高いエキゾーストサウンドを響かせ、来場者を沸かせることになった。

 多くのコンテンツと新旧のレースカーが集まったBe a driver. Experience at FUJI SPEEDWAYは、ユーザーとマツダ社員が直接触れ合うことが目的の1つとされていた。そのため、本社の広島からは役員をはじめ約200人の社員が駆けつけて実際にコンテンツ運営を行なった。来場者は、自分の乗っているクルマを実際に開発しているエンジニアと直接触れ合ったり、マツダが考えているクルマづくりやデザイン性、意のままに操れるハンドリングなどを知ることができたと話していた。

サーキット走行体験では、スーパー耐久シリーズなどに参戦している現役のレーシングドライバーがステアリングを握った
多くの観客が787Bの4ローターのエキゾーストサウンドに酔いしれた
787Bのステアリングは“ミスタール・マン”の寺田陽次郎氏が握る
サバンナ RX-3やRX-7、グラチャンマシン、現役のレースカーなど約20台のマシンが実走してデモレースを実施した
デモレースの前には公式戦となるロードスターパーティレースIIIや富士チャンピオンレースが行なわれた
パドック内には車種ごとに多くのマツダ車が並んだ