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トヨタ スポーツ800オーナー協議会がオークション売上金を交通遺児育英会に寄付
50年以上愛され続けているトヨタ スポーツ800のデモ走行も披露
2017年2月27日 14:51
- 2017年2月23日 開催
東京・お台場のアミューズメント施設「メガウェブ」で2月23日、トヨタ スポーツ800オーナーズ協議会による寄付金贈呈式が実施された。
「トヨタ スポーツ800」は、1965年に発売が開始された800ccの水平対向2気筒エンジンを搭載する2人乗りのスポーツカー。生産台数はわずか3057台で、発売からすでに50年以上が経過しており、現時点で国内に生存する使用可能な車両は約900台程と希少価値の高いクラシックカー。
トヨタ スポーツ800オーナーズ協議会は、生存車の状況調査と生存リストを作成。オーナー間のコミュニケーションとオーナーへのイベント情報の提供、交換困難な部品の対応(限定部品の補給再開、設計図面の入手など)を継続課題として活動している。
2016年11月に富士スピードウェイで開催された「TOYOTA GAZOO Racing FESTIVAL 2016」のイベント前日に行なわれた参加者懇親会の二次会で、トヨタ スポーツ800に関連するオークションを実施。団体の活動方針と自動車文化の発展やレガシーの保存という趣旨から、この売上金が「交通遺児育英会」に寄付されることになった。贈呈式ではトヨタ スポーツ800オーナーズ協議会の代表である杉山泰成氏から、交通遺児育英会に石橋専務理事に寄付金の目録が手渡された。
寄付金のもとになったオークションでは、トヨタ スポーツ800の使用済みの中古パーツや記念アイテムを中心に出品。趣旨として、クルマ社会でクルマの楽しさを味わっている者として、クルマの負の部分に遭遇した人に対して支援・貢献することは当然であるとの考えから交通遺児育英会に寄付されることになった。一方で、古いクルマを大切にするオーナーは「Reuse」「Rebuilt」「Recycle」を日ごろから心がけており、環境に対する関心も高いという。クラシックカーは走行する機会がそれほど多くないことから、排出ガスなどの環境負荷は極少で、とくに排気量が小さいトヨタ スポーツ800は排出するガスも少ないとアピールしている。
また、部品がほとんど供給されなくなった状況下ながら、外した部品や余った部品、キープしておいた部品などをオーナー間のオークションでシェアすることで、生存車のレストアを推進することが可能になり、使われていない部品でクルマの息を吹き返すことが可能なことも語られた。なお、オークションの売り上げは11万3304円で、全額を交通遺児育英会に寄付することで参加者の了解が得られている。
このほか、贈呈式の実施後にはトヨタ スポーツ800オーナーズ協議会のメンバーにより、トヨタ スポーツ800のデモ走行も披露された。メガウェブに設営された全長1.3kmの試乗コース「ライドワン」が舞台となり、会場に足を運んだ見学者も参加可能な同乗走行の時間も設けられ、貴重な体験の機会が提供された。
【お詫びと訂正】記事初出時、記事内の英語表記のスペルが一部間違っておりました。お詫びして訂正させていただきます。