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トヨタ、TRIによる初の自動運転実験車を米カリフォルニア州で公開
徐々に賢くなっていく実験車
2017年3月6日 12:30
- 2017年3月3日(現地時間)発表
トヨタ自動車の子会社で人工知能等の研究開発を行なうTRI(Toyota Research Institute, Inc.)は3月3日(現地時間)、TRIが手がけた新たな自動運転実験車を米国 カリフォルニア州ソノマで展示、公表した。この車両は今後、自動運転の様々な可能性を模索するため、TRIでの実証研究に使用される。
TRIが開催したイベント「プリウス・チャレンジ」において展示された実験車は、2013年の米国家電見本市「CES」で公表した自動運転実験車を改良したもので、ベース車両であるレクサス「LS600hL」のドライブ・バイ・ワイヤ技術のインターフェースを実装した。
実験車両としてセンサーの付け替えなど柔軟に改良を加えることが可能にするとともに、高い演算能力を備え、マシンビジョン(ソフトウェアも含めた機械による周辺認識システム)や機械学習能力も強化した。
また、当面は高精度の地図情報が存在しないエリアでも自動運転を使用することも想定されるため、高精度地図に過度に依存しないシステムを構築するために今回の実験車ではライダー(光検出・測距)、レーダー、カメラなどのセンサー能力を拡充したとしている。
今後、TRIでは実験車の走行試験から得られる技術データを蓄積し、「ショーファー」(完全自動運転)と「ガーディアン」(高度運転支援)の研究開発に役立てていくとしている。
TRI CEOのギル・プラット氏は「TRIが手がけた初の自動運転実験車のプラットフォームとして、これまでの自動運転研究の成果を織り込んだ。この実験車は、ドライバーの運転習慣を学ぶだけでなく、データ収集やコネクティッド技術の進展に応じて他の車両から共有される情報を活用するなどして、徐々に賢くなっていく。ガーディアンは、交通事故死傷者低減に貢献できる高度運転支援技術として、ショーファーよりも早期に幅広く展開されていくと考えている」とコメントしている。