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トヨタの人工知能研究会社「Toyota Research Institute」が米オープンソース基金に100万ドルを助成

ロボティクス・自動運転研究のさらなる強化を目指す

2016年9月15日 発表

Toyota Research Institute 最高経営責任者(CEO)であるギル・プラット氏

 トヨタ自動車は9月15日、米国にあるトヨタの人工知能研究会社「Toyota Research Institute」(TRI)が、ロボティクスや自動運転の研究において米国の非営利団体「Open Source Robotics Foundation」(OSRC)と2年間の契約を締結して連携。OSRFが行なっているオープンソースのロボット関連ソフトウェア開発・利用促進活動を支援するため100万ドルを助成すると発表した。

 OSRFは米国の非営利団体で、ロボティクス研究・教育に使われるオープンソースのソフトウェアの開発や配布、利用促進活動などを行なっており、主な製品としてロボット用ソフトウェア開発ツール「Robot Operating System」、3次元のロボットシミュレーター「Gazebo」などがある。

 今回の契約締結に基づき、OSRFの技術チームがロボット工学、ソフトウェア技術などの分野でTRIの研究活動を支援。これにより、トヨタは既存の自動車産業の枠を超え、より広範なモビリティ企業に発展すべく、TRIのロボティクス・自動運転研究をより強化することを目指す。

 ニュースリリースのなかでTRIの最高経営責任者(CEO)であるギル・プラット氏は「トヨタでは、屋内外を問わずお客様によりよい移動手段をご提供すべく取り組んでいる。OSRCの卓越した知見や優れた技術プラットフォームを、我々の研究活動の根幹を支えるものとして取り入れていきたい。また、オープンソース化でロボット産業の発展を加速させようとするOSRFの取り組みを支援できることをうれしく思う」とコメント。

 また、OSRF CEOのブライアン・ガーキー氏は「ROSの取り組みを始めて9年が経つが、こうしたROSやGazeboのようなオープンソースのロボティクス開発ツールが広く採用されていることは大変光栄でうれしく思う。特に、TRIのような革新的な民間企業による採用が増えていることは非常に喜ばしく、今後もROSやGazeboの改良を進め、オープンソースに関わる世界中のロボット開発者に進捗を共有していきたい」としている。