日産、“プロパイロット”搭載など「エクストレイル」をマイナーチェンジ

「エクストレイル」をマイナーチェンジ

　日産自動車は6月8日、SUV「エクストレイル」をマイナーチェンジして発売した。価格は219万7800円～309万8520円。

新型エクストレイルのエクステリア。ボディサイズは4690×1820×1740mm（全長×全幅×全高。ハイブリッド車の全高は1730mm）、ホイールベース2705mm。ハイブリッド車では空力向上アイテムやアクセルOFF時の回生量を増加させる制御を採用し、JC08モード燃費は20.0km/L～20.8km/L（ガソリン車は15.6km/L～16.4km/L）となった。なお、全グレードで「平成32年度燃費基準＋20％」を達成しており、2017年度も減税措置が適用される

　今回のマイナーチェンジでのトピックは、2016年8月にフルモデルチェンジした「セレナ」に初採用された高速道路同一車線自動運転技術「プロパイロット」を搭載したこと。プロパイロットはACC（アダプティブクルーズコントロール）とレーンキープアシスト（車線中央維持支援機能）によって高速道路での単調な渋滞走行、長時間の巡航走行をサポートする機能で、今回「20X」「20X HYBRID」にオプション設定された。

　ステアリングのプロパイロットスイッチをONにするとともに、セットスイッチで車速を設定すればプロパイロット機能が作動する。作動状況はメーター内にレイアウトされる5インチの画面（セレナは7インチ画面）で確認が行なえる。

　そのほか先進の安全装備として、意図せず車線を逸脱しそうな場合に注意喚起を行なう「インテリジェント LI」（車線逸脱防止システム）、後方を横切る車両を検知して注意喚起を行なう「RCTA」（後退時車両検知警報）、ハイビームとロービームを自動で切り替える「ハイビームアシスト」も「20X」「20X HYBRID」にオプション設定。

　また、ステアリング操作を車両側で行ない駐車をサポートする「インテリジェントパーキングアシスト」に、駐車位置の設定を自動化する機能を全車にオプション設定するほか、リアバンパーの下に足先を入れて引くだけでドックドアのロック解除と開閉が可能な「リモコンオートバックドア」（ハンズフリー機能、挟み込み防止機構付）を「20X」「20X HYBRID」に標準装備した。

高速道路同一車線自動運転技術「プロパイロット」を「20X」「20X HYBRID」にオプション設定

ステアリング操作を車両側で行ない駐車をサポートする「インテリジェントパーキングアシスト」に、駐車位置の設定を自動化する機能を全車にオプション設定

ハイビームとロービームを自動で切り替える「ハイビームアシスト」

リアバンパーの下に足先を入れて引くだけでドックドアのロック解除と開閉が可能な「リモコンオートバックドア」（ハンズフリー機能、挟み込み防止機構付）

　エクステリアでは、グリルまわりのVモーションデザインを一層強調させるとともに、ハイビーム/ロービームともにプロジェクターを採用し、さらにブラックハウジングで輪郭を強調するなどフロントマスク全体のデザインを一新。また、ハイブリッド車専用装備としてサイドステップ周辺にクロームモールディングが与えられたほか、シャークフィンアンテナを新採用した。

　リアまわりでは精悍なイメージを高めたリアコンビネーションランプ、ワイドなスタンスにより安定感を表現したリアバンパーなどを採用。加えてアルミホイールも17インチ、18インチ（ガソリン車のみ）ともに新デザインのものに変更されている。

　ボディカラーは、特別塗装色の「プレミアムコロナオレンジ」をはじめ、「ガーネットレッド」「オリーブグリーン」「ギャラクシーゴールド」「インペリアルアンバー」「シャイニングブルー」という6種類の新色を追加し、全12色の設定になっている。

プレミアムコロナオレンジ（特別塗装色）

ガーネットレッド（特別塗装色）

オリーブグリーン

ギャラクシーゴールド（特別塗装色）

インペリアルアンバー（特別塗装色）

シャイニングブルー

ブリリアントホワイトパール（特別塗装色）

ブリリアントシルバー

ダークメタルグレー

ダイヤモンドブラック（特別塗装色）

バーニングレッド

チタニウムカーキ（特別塗装色）

新デザインの17インチアルミホイール

新デザインの18インチアルミホイール

　一方、インテリアデザインもアップデートされ、新形状のインストパッドやステアリングホイールが採用されるとともに、コンソールリッドのステッチラインやドアフィニッシャーカラーの変更も行なうことで、全体的に上質感が高められた。

　また、2列仕様車の後席にはスライド機構（200mm）とリクライニング機構が備わり、合わせて背面分割も従来の6：4から4：2：4に変更。荷室長は従来の900mmから最大1100mmに拡大し、ラゲッジ容量は550Lから565Lへと高められている。

インテリアでは新形状のインストパッドやステアリングホイールが採用されるとともに、コンソールリッドのステッチラインやドアフィニッシャーカラーの変更が行なわれた

2列仕様車の後席にはスライド機構とリクライニング機構が備わり、合わせて背面分割も従来の6：4から4：2：4に変更された。荷室長は最大1100mmに拡大するとともに、ラゲッジ容量は550Lから565Lへと高められている

オーテック「モード・プレミア」「エクストリーマーX」もマイチェン

モード・プレミア

　日産の関連会社であるオーテックジャパンは、ベース車のマイナーチェンジに伴い「モード・プレミア」「エクストリーマーX」をマイナーチェンジし、さらに新商品となる「助手席スライドアップシート」を設定して発売する。モード・プレミアおよびエクストリーマーXは6月8日に、「助手席スライドアップシート」は7月下旬に発売される。価格はモード・プレミアが307万1520円～366万5520円、エクストリーマーXが298万2960円～328万3200円、助手席スライドアップシートが282万5000円～333万4000円。いずれのモデルも、プロパイロットをベース車同様にオプションで設定している。

「20X」「20X HYBRID」をベースとするモード・プレミアでは、専用のフロント＆リアバンパーやドアミラーにアクセントとしてメタル調塗装を施したほか、エクストレイルで唯一となる専用19インチアルミホイール（タイヤサイズ：225/55 R19）の採用や、専用デュアルエキゾーストマフラーのデザイン変更などを実施。ボディカラーではガーネットレッドやプレミアムコロナオレンジを新設定している。

　また、インテリアではオーテック30周年記念車で好評を得たブラックの本革シートを新たに採用するとともに、シートやステアリングをストーンホワイトとブラックでコーディネートした「ハイコントラストインテリア」を設定。さらに全席クイックコンフォートヒーター付シートやPTC素子ヒーター、SRSサイドエアバッグ＆SRSカーテンエアバッグを標準装備した。

モード・プレミア

モデル	エンジン	変速機	駆動方式	シートレイアウト	価格	ベース車グレード
モード・プレミア	直列4気筒DOHC 2.0リッター直噴	CVT	2WD（FF）	2列	3,071,520円	20X
				3列	3,165,480円
			4WD	2列	3,277,800円
				3列	3,371,760円
モード・プレミア ハイコントラストインテリア			2WD（FF）	2列	3,179,520円
				3列	3,273,480円
			4WD	2列	3,385,800円
				3列	3,371,760円
モード・プレミア HYBRID	直列4気筒DOHC 2.0リッター直噴＋モ―ター		2WD（FF）	2列	3,473,640円	20X HYBRID
			4WD		3,643,920円
モード・プレミア HYBRID ハイコントラストインテリア			2WD（FF）		3,459,240円
			4WD		3,665,520円

エクストリーマーX

　モード・プレミア同様、「20X」「20X HYBRID」をベースにしたエクストリーマーXでは、フロント/サイド/リアのスタイリングガードやドアミラー、ルーフレールをブラック基調にしたほか、専用デザインの18インチアルミホイールなどを特別装備。ボディカラーもベースモデル同様、全12色が用意されている。

エクストリーマーX

モデル	エンジン	変速機	駆動方式	シートレイアウト	価格	ベース車グレード
20X エクストリーマーX	直列4気筒DOHC 2.0リッター直噴	CVT	4WD	2列	2,982,960円	20X
				3列	3,055,320円
20X HYBRID エクストリーマーX	直列4気筒DOHC 2.0リッター直噴＋モ―ター			2列	3,283,200円	20X HYBRID

助手席スライドアップシート

　助手席スライドアップシートは、助手席が車両の外側に電動で回転・昇降することで乗降性を高めたモデル。シート回転・昇降操作に加え、シートスライドとシートリクライニングの操作が行なえる多機能リモコンを標準装備して利便性を高めている。