ボルボ、オートリブ、NVIDIAの3社が提携して2021年までにレベル4自動運転車を販売

ボルボ・カーズはオートリブ、NVIDIAとの提携を発表。2021年までにレベル4の自動運転車を販売する

　ボルボ・カーズは6月27日（現地時間）、自動車安全システムの開発会社であるオートリブ、AIとビジュアルコンピューティング企業のNVIDIAと、自動運転車の先進システムとソフトウェアを開発するために提携することを発表した。

　3社は、ボルボとオートリブの出資によって新しく設立された自動車ソフトウェア開発会社のZenuityと連携して次世代の自動運転車テクノロジーの開発を行ない、ボルボは2021年までにレベル4の自動運転車を販売する予定。

ボルボが開発を行なっている自動運転車

　提携の一環として、ボルボ、オートリブ、Zenuityは、NVIDIAのAI車載コンピューティングプラットフォームを独自の先進ソフトウェア開発の基盤として使用。NVIDIAのディープラーニングを使用して周辺の環境にある物体を識別し、潜在的な脅威をチェックして安全に操縦するためのシステムを開発する。

　これらのシステムは、リアルタイムの状況認識を高解像度マップと比較して常に変化する状況に適合させ、安全なルートと正確な運転を可能にするとともに、カメラからの入力情報を用いて車両のサラウンドビューを取得するといった重要な機能も果たすとしている。

　ボルボ・カー・グループ 代表取締役社長 兼 CEOのホーカン・サムエルソン氏は、「ボルボ・カーズ、オートリブ、およびZenuityは、NVIDIAとの提携によって、動きの速い次世代自動運転システムの開発市場の最前線に立ち、ボルボ独自の市販自動運転車の開発を加速させます」とコメント。

　NVIDIA 創設者 兼 CEOのジェンスン・フアン氏は「人工知能は、自動運転の多くの課題を解決するために不可欠なツールです。弊社は、ボルボ・カーズとの早期の提携によって、より安全で、環境にやさしい都市をもたらし、渋滞を低減させる市販車の製造に取り組みます」とコメント。

　オートリブ CEOのヤン・カールソン氏は、「私達は、NVIDIAによって自動運転のためのAIコンピューティングの優れたプラットフォームに完全にアクセスすることができます。オートリブ、ボルボ・カーズ、そしてNVIDIAは、安全な自動運転について同じビジョンを共有します。この提携は、私達の先進ドライバーアシスタンスシステム（ADAS）と自動運転車の市場導入をさらに加速させることになります」とコメントした。

　なお、Zenuityはボルボに自動運転ソフトウェアを提供。オートリブは自社販売、マーケティング、および流通ネットワークといった既存のルートを介して、ソフトウェアを第三者へOEM販売する。