新型「Q5」「SQ5」発表会のフォトセッションでQ5の前に立つアウディ ジャパン株式会社 代表取締役社長 斎藤徹氏(右)とゲスト参加した女優のすみれさん アウディ ジャパンは9月20日、神奈川県横浜市のアウディ みなとみらいで同日に発表、10月2日に発売する新型プレミアムミッドサイズSUV「Q5」「SQ5」の発表会を開催した。
新しいQ5は657万円、SQ5は887万円で、この発売に合わせたQ5の限定車「Q5 1st edition」も用意され、704万円(オプションカラー選択時は713万円)で250台を販売。各モデルの詳細は関連記事(「アウディ、プレミアムミッドサイズSUV新型『Q5』」「アウディ、トップスポーツバージョンSUVの新型『SQ5』」「アウディ、新型『Q5』の誕生を記念した250台限定『1st edition』」)をそれぞれ参照していただきたい。
新型Q5。ボディサイズは4680×1900×1665mm(全長×全幅×全高。エアサスペンション装着車の全高は1640mm)。ホイールベースは2825mm フロントマスクでは六角形タイプの新しいシングルフレームグリルを採用 ヘッドライトとしての機能を併せ持つ「デイタイムランニングライト(DRL)」を全車で標準装備 リアコンビネーションランプは全車LED式。ダイナミックターンインディケーターはSQ5に標準装備、Q5にオプション設定となる Q5の純正タイヤサイズは235/60 R18。会場の展示車はオプション設定の255/45 R20タイヤを装着していた Q5に搭載する「DAX」型エンジン。直列4気筒DOHC 2.0リッター直噴ターボで最高出力185kW(252PS)/5000-6000rpm、最大トルク370Nm(37.7kgm)/1600-4500rpmを発生 新型SQ5。ボディサイズは4680×1900×1635mm(全長×全幅×全高)。ホイールベースは2825mm リアバンパーの下側両サイドにあるのはマフラーエンドではなく、金属調塗装の加飾によるダミー。実際のマフラーエンドはバンパー内側に隠されている 255/45 R20サイズのタイヤを標準装備。レッド塗装の「カラードブレーキキャリパーレッド」はSQ5専用オプション。足まわりでは専用のダンピングコントロール付スポーツサスペンションを装着する SQ5に搭載する「CWG」型エンジン。V型6気筒DOHC 3.0リッター直噴ターボで最高出力260kW(354PS)/5400-6400rpm、最大トルク500Nm(51.0kgm)/1370-4500rpmを発生 Q5のラゲッジスペースと接続可能な専用デザインの「キャンピングテント」(21万6000円)。外側のパイプ部分もすべて空気で膨らむタイプで、空気を抜いて畳むとショッピングバックに収まるサイズになるという 新型Q5では「ライフスタイルパッケージ」として、ユーザーの生活にマッチするさまざまなパッケージオプションが用意されている 「トラフィックジャムアシスト」搭載のQ5を12月以降に市場投入
アウディ ジャパン株式会社 代表取締役社長 斎藤徹氏 発表会の前半では、アウディ ジャパン 代表取締役社長の斎藤徹氏から、アウディ ジャパンの近況や新型Q5&SQ5の車両解説などが行なわれた。
このなかで斎藤氏は、新型Q5を「アウディのSUVラインアップの主軸」と定義。2008年に発表され、日本市場では2009年から販売がスタートした初代Q5はデビュー直後からプレミアムSUVとして人気を集め、2016年までに累計160万台を販売しているという。フルモデルチェンジによって2代目となる新しいQ5では最新のアウディデザインが与えられ、先進技術を満載しているとアピールする。
Q5は657万円、SQ5は887万円で10月2日に発売される S line仕様のアイテムや20インチアルミホイールを装着する限定車のQ5 1st editionは704万円。オプションカラーのモデルは713万円となる プレミアムセグメントのミッドサイズSUVは販売数が大きく増えていることを示すグラフ アウディではフルモデルチェンジしたQ5のほか、「Q7」「Q3」「Q2」と計4つのSUVをラインアップ。なかでも4月にデビューしたQ2は供給が追いつかないほどの人気となっているという 2017年にはこれまで、Q2以外にも新型の「A3」「A5」を市場投入 アウディでは新しい戦略として、RSシリーズの販売にも注力しているという 新しいQ5とSQ5の具体的な解説では、外観イメージで「訓練を積んだアスリートのように無駄のない引き締まったボディ」というテーマを採用。最新のアウディのデザイン言語に則って、フロントマスクでは水平方向に拡大されたシングルフレームグリルを使用。サイドビューでは後方に向けて下がっていくルーフラインでクーペのようなイメージを演出し、フロントとリアのホイールアーチ上部のフレア形状で4WDのクワトロシステムを表現しているという。リアでは側面まで回りこむくさび状のリアコンビネーションランプや長く伸びたルーフエンドスポイラー、水平基調のリアバンパーなどでコンパクトに引き締まったイメージとしている。
外観デザインと合わせ、インテリアでも水平基調のデザインを採用。空間的なゆとりと快適さを印象づける設計として、前後シートのどちらでもヘッドルーム、ショルダールームの広さを初代モデルより拡大。ドアトリムからインパネにかけて包み込むような「ラップラウンドデザイン」で広がり感を表現しているという。
このほかに車内では最新のコネクティビティ機能に対応しており、「アウディコネクト」でインターネットからの情報サービスを受けられるほか、スマートフォンインターフェイスやWi-Fiスポット機能などを備えている。さらに2017年からサービスを開始したアウディコネクトの「セーフティ&サービス」にも対応し、事故などが発生した場合に車両から自動的にSOSコールが発進される「アウディ SOSコール」、スマホを使ってドアの解除や施錠、クルマの駐車位置確認、カーナビの目的地設定などが行なえる「myCar Manager」など4つの機能が利用できる。
「マトリクスLED」「ダイナミックターンインディケーター」はSQ5に標準装備、Q5にオプション設定 コネクティビティ機能を充実させ、インターネット接続を利用したさまざまなサービスを受けられる アウディコネクトの「セーフティ&サービス」は4つの機能を搭載 また、コネクティビティ機能と並んで初代モデルから大きく進化したのがADAS(先進運転支援システム)。車両の前後の状況を検知して、必要に応じて自動的にブレーキを作動させる各種安全システムやACC(アダプティブクルーズコントロール)などを全差Yで標準装備。さらに12月以降に販売される車両からはレベル2自動運転に位置付ける「トラフィックジャムアシスト」を搭載。65km/h以下の渋滞時に同一車線内での運転操作(アクセル、ブレーキ、ステアリング)をシステムが行なうものとなり、ドライバーの運転負荷を大きく低減すると斎藤氏は説明。トラフィックジャムアシストは2016年4月に発売した「A4」から導入を開始しており、2018年中には販売台数中の8割にあたる車種に設定・採用するほか、2019年中には一部のスポーツモデルを除く全車種に採用する意向を明らかにした。
走行面では最新世代のクワトロシステムを搭載して、SUVらしい走破性と安定した巡航性能に加え、燃費面でも100km走行あたりで従来から0.3L低減する効果を発揮するという。ボディではボンネットやリアハッチなどにアルミ素材を使用。一方で強度が求められる骨格部分には熱間成形のスチールを採用し、ボディサイズが拡大して剛性を高めながら、初代モデルからQ5で60kg、SQ5で70kgの軽量化を果たしている。
新型Q5のボディサイズ。全長が50mm、全高が5mm増えているが、アルミ素材の採用や熱間成形スチールなどを使うことで60kg(SQ5は70kg)軽量化している Q5は直列4気筒DOHC 2.0リッター直噴ターボエンジンに7速Sトロニックトランスミッションを組み合わせ、JC08モード燃費は13.9km/L。駆動方式は全車4WDのクワトロのみを設定 トップスポーツモデルとして位置付けるSQ5。V型6気筒DOHC 3.0リッター直噴ターボエンジンに8速Sトロニックトランスミッションを組み合わせ、JC08モード燃費は11.9km/L。0-100km/h加速は5.4秒となる 歩行者検知機能付き衝突軽減システム「アウディプレセンスシティ」などの先進的な予防安全システムに加えて「アダプティブクルーズコントロール(ACC)」を全車標準装備。「アクティブレーンアシスト」は12月発売の車両から搭載予定 65km/h以下の渋滞時に同一車線内での運転操作(アクセル、ブレーキ、ステアリング)をシステムが行なうレベル2自動運転「トラフィックジャムアシスト」搭載車は12月以降に発売 クラッチ制御で4輪の駆動力を最適制御する最新世代のクワトロシステムを搭載 オプション設定の「アダプティブエアサスペンション」は全高が1640mmとなり、「ダイナミックモード」で15mm車高を下げたり、「リフト/オフロードモード」で45mm車高を上げるといった車高調節が可能になる アウディ ジャパン株式会社 広報部長 丸田靖生氏は、会場となったアウディ みなとみらいについての説明を担当した 発表会の後半は、ゲストとして女優のすみれさんを迎え、斎藤氏と女性司会の3人でトークセッションを実施。
すみれさんはアウディブランドの印象を「小さいころから憧れるハイブランドで、シックでクラシックでタイムレスな、かっこいい大人のブランド」と表現。これを受けて斎藤氏は「すみれさんに憧れのブランドと言っていただいて嬉しいです。タイムレスという言葉を使われましたが、アウディのクルマは飽きが来ない、洗練されてエレガントなデザインと言われたりします。また、スポーティと表現されてもいます。アウディに乗っている人はクルマ好きが多くて、コーナーリングや加速といった走りの性能、あるいは品質などにこだわっていて、そこをご評価いただいています」とコメントした。
また、斎藤氏からすみれさんに「もしQ5に乗ってどこかにドライブに行くとしたら、どんなイメージのパートナーを選びますか?」と質問が飛び、これにすみれさんは「やっぱりQ5に合う男性は、シックでダンディでかっこいい人。ONとOFFの切り替えができて、ビジネスでも成功できている人ですかね」と回答した。
歌手としても活躍しているすみれさんに、斎藤氏はアウディモデルは音響関連にも力を入れており、バング&オルフセンの3Dアドバンストサウンドシステムをオプション設定していることなどを解説 すみれさんは最後に「アウディのブランドのように、かっこよくて魅力のある、タイムレスな女性になれるよう頑張りたいと思います」と語った SQ5のインパネ。全車で3スポークレザーマルチファンクションステアリングホイールを標準装備。SステアリングホイールエンブレムはSQ5のみに装着 12.3インチの高解像度カラーディスプレイでメーターパネルを構成する「バーチャルコックピット」は8万円で全車にオプション設定 標準仕様のメーターパネルでも、中央にカーナビ表示も可能なマルチファンクションディスプレイを搭載 センターコンソールに8.3インチディスプレイを設定するMMIナビゲーション。Appleの「CarPlay」、Googleの「Android Auto」に対応している 3ゾーンオートマチックエアコンディショナーを全車標準装備 エアコンユニットの左右にあるダイヤルは、ローレット加工が施された外周の金属ダイヤルのみが回転。ダイヤル中央部分はディスプレイとなっており、設定温度を表示する センターコンソールにはシフトセレクターに加え、手書き入力にも対応する「MMIタッチ」をレイアウト オーバーヘッドコンソールに「アウディ SOSコール」「アウディオンラインロードアシスタンス」の発信スイッチを用意 ラゲッジスペース容量は定員乗車時の550Lから、リアシートを前方に倒すことで最大1550Lまで拡大可能 リアシートのシートバックはラゲッジスペース側面やリアシートの座面横などに設定されたレバーで倒せる Q5の前後シート。シート表皮は純正仕様ではステップクロスを採用するが、展示車はオプションのパーシャルレザーとなっていた SQ5の前後シート。シート表皮は純正仕様ではアルカンターラ/レザーのコンビタイプだが、展示車はオプションのファインナッパレザー(ダイヤモンドステッチ)に変更されていた