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ルノー、RRレイアウト&5速MT&0.9リッターターボ搭載の限定車「トゥインゴGT」発表会

F1参戦から40周年を記念して導入

2017年9月28日 開催

224万円

200台限定車「トゥインゴGT」との記念撮影に応えるルノー・ジャポン株式会社 代表取締役社長 大極司氏

 ルノー・ジャポンは9月28日、10月19日に発売する200台限定車「トゥインゴGT」の発表会を都内で開催した。同モデルの価格は224万円。

 車両の詳細に関しては関連記事に詳しいが、トゥインゴGTはルノーのモータースポーツ部門であるルノー・スポールが手掛けたモデルで、5速MTと出力を高めた直列3気筒DOHC 0.9リッターターボエンジンを搭載するとともに、シャシーに専用のチューニングを実施。

 カタログモデルは自然吸気の直列3気筒DOHC 1.0リッター+5速MTの「ゼン MT」、直列3気筒DOHC 0.9リッターターボ+6速EDC(エフィシエントデュアルクラッチ)の「ゼン EDC」「インテンス」「インテンス キャンバストップ」となるので、0.9リッターターボと5速MTの組み合わせはGTのみとなる。

トゥインゴGTのボディサイズは3630×1660×1545mm(全長×全幅×全高)、ホイールベースは2490mm。車両重量は「ゼン MT」から50kg、「ゼン EDC」から10kg増の1010kg

 エクステリアでのハイライトは、トゥインゴGTだけに採用される左リアフェンダーのサイドエアインテーク。カタログモデルではリアフェンダーの内側から空気を導入しているが、トゥインゴGTではサイドエアインテークを装着したことでターボチャージャーに入る空気の温度を12%低下させ、エンジンの吸気流量が23%向上。この吸気の改善によりターボチャージャーの回転数を増加させることに成功した。また、燃料ポンプやウォーターポンプが専用品になるとともに、排気流の見直しや排気圧の改善が図られた新エキゾーストシステムを採用。加えて専用のアクセルマッピングによって鋭いスロットルレスポンスを実現するとともに、アクセルオフ時には素早く回転を落とす設定になっているという。

左リアフェンダーのサイドエアインテークを前後から

 これらの結果、エンジン出力はカタログモデルの0.9リッターターボエンジンが最高出力66kW(90PS)/5500rpm、最大トルク135Nm(13.8kgm)/2500rpmのところ、トゥインゴGTでは最高出力109PS/5750rpm、最大トルク170Nm/2000rpmに高められた。0-100km/h加速9.65秒、80-120km/h加速8.35秒というスペックが公表されている。

直列3気筒DOHC 0.9リッターターボエンジンの最高出力は109PS/5750rpm、最大トルクは170Nm/2000rpm

 出力向上にともなってシャシーにも手が加えられ、前後のスプリング&ダンパーで40%の剛性アップが図られるとともに、アンチロールバーも直径の大きいものに変更。ESC(エレクトロニックスタビリティコントロール)も制御変更を受けた。

 ボディカラーは「オランジュ ブレイズM」(オレンジ)のみの設定。そのエクステリアでは、ボンネットからルーフ後端にかけてNACAダクトをイメージしたデカール、コンセプトカー「Twin’Run」と同デザインの17インチアロイホイールを装着した。

「オランジュ ブレイズM」カラーを身にまとうエクステリアでは、ボンネットからルーフ後端にかけてNACAダクトをイメージしたデカール、コンセプトカー「Twin’Run」と同デザインの17インチアロイホイール(タイヤは横浜ゴム「ブルーアース・エース」。フロント:185/45 R17、リア:205/40 R17)などを装着
クロームデュアルエキゾーストパイプが目を引くリアまわり。テールゲートの左側に「RENAULT SPORT」、右側に「GT」のバッヂが備わる代わりに、カタログモデルでは中央に「TWINGO」のバッヂがつくところ、トゥインゴGTでは非装着となる

 また、インテリアではボディカラーに合わせてオレンジの加飾をレザー調×ファブリックコンビシート、エアコン吹き出し口、シフトレバーブーツリングなどに使用するとともに、新色のグレーカラーをダッシュボードなどに採用して、スポーティで上質なインテリアを作り上げている。

各所にオレンジの加飾が与えられるインテリア
ルノー・ジャポン株式会社 代表取締役社長 大極司氏

 発表会に出席したルノー・ジャポン 代表取締役社長 大極司氏は冒頭の挨拶で販売台数について触れ、8月に行なわれた「カジャー Bose」の発表会で「2016年の1~12月が5303台だったのに対し、おそらく9月の半ばでその台数を超えることになります」(大極社長)と予告していたとおり、「トゥインゴは2016年に発売以来、大変なヒットとなり、今やルノー・ジャポンの成長の柱となっています。9月20日に(5303台を)超えることができ、8年連続の対前年比増が確定しました」と、トゥインゴを筆頭に販売が好調であることを報告。

 そして今回のトゥインゴGTについては、「トゥインゴは『トゥインゴ パリ』と銘打ち日本で発売しました。このトゥインゴ パリというのは、ファッションセンスの厳しいフランスでも皆さんが好む、素晴らしいデザインを持つという意味があります。一方でトゥインゴには別の魅力があり、それはRR(リアエンジン・リアドライブ)で走りがいいということ。市販車でRRというと、ポルシェとトゥインゴしかないのではないかと言われているパッケージングに5速MTを搭載して、ルノー・スポールがスポーツ車にふさわしいモディフィケーションをしたのがトゥインゴGTです」とコメント。

 また、トゥインゴGTは2018年に5速MTと6速EDC(エフィシエントデュアルクラッチ)仕様をラインアップし、カタログモデルとして発売することが決定しているが、「本来は2018年第1四半期に(カタログモデルとして)トゥインゴGTを発表する予定でしたが、この素晴らしいクルマをいち早く日本の皆様にも味わっていただきたいということで(本国と)かなり激しく交渉し、なんとか200台限定という形で先行生産していただき今回の発売につなげることができました」と日本導入に際して苦心したことを報告するとともに、「実は、このモデルを入れたかったもう1つの理由がありまして、2017年はルノーがF1に参戦して40周年記念の年になります。1977年にルノーはF1に参戦しまして、それから40周年を迎えます。そういった節目の年でもありますので、ルノー・スポールが自信を持って出すスポーツ車、これを早く日本に導入したいということもあって交渉をしました。私どもルノー・ジャポンが発信しているブランドメッセージ『フレンチタッチ』『スポーツ』、この両輪を兼ね備えたモデルがトゥインゴGTだと思っています」とアピールを行なった。

トゥインゴGTの紹介で使われたプレゼンテーション資料