日産、米国NYショーで「Z」のオープンモデルとチューンドモデル発表

370Z Roadster

2009年4月7日(現地時間)発表



 日産自動車は4月7日(現地時間)、米国ニューヨークで「370Z Roadster」と「NISMO 370Z」を発表した。いずれも2008年末に発売した「370Z」(日本名:フェアレディZ)のバリエーションモデルで、Roadsterは2009年晩夏、NISMOは2009年6月に、米国で発売される。価格は発表されていない。

370Z Roadster
 370Zのオープンモデル。米国ではクローズドモデル(Coupe)とオープンモデルの販売比率が2:1と、オープンモデルの需要が大きいため、重要なバリエーションとなる。Coupeモデルと同様に、通常モデルのほかに、MT用オートブリッパー「シンクロ・レブマッチ」やビスカスLSDを装着する「Touring」モデルが用意される。

 ルーフは自動開閉式ソフトトップで、標準の色は黒。ファブリックの内張を備え、静粛性を向上させた。リアウインドーは電熱線入りのガラス。

 ルーフの開閉にかかる時間は20秒。フロントウインドー上部にある、ルーフのロック機構の開閉が自動化されており、車内のセンターコンソールのスイッチによる操作のほかに、車外からドアハンドルを操作することでも開閉できる。

 また運転席・助手席ともに空調機能付きのネットシートを採用。オープン時の風の巻き込みを防ぐデフレクターとともに、快適性を向上させた。

 パワートレインはCoupeとスペック、性能ともに同様で、3.7リッターのV型6気筒 DOHC 24バルブエンジン。バルブリフト量を連続可変できるVVELを備える。

 車体色はソリッドレッド、マグネティックブラック、ブリリアントシルバー、プラティナムグラファイト、パールホワイト、モントレーブルー、ブラックチェリーが用意される。

ルーフの開閉スイッチとシートの空調調整ダイヤル。シフトレバーの後ろにあるウインドデフレクタースピーカーはBose

NISMO 370Z
 370Z Coupeのチューンドモデル。クローズドボディ、6速MT、19インチホイールのみ用意される。オーテックジャパンで開発、生産される。

 エンジンのスペックは通常モデルと同じだが、排気系とエンジン制御コンピューターを変更することで、最高出力を350HPに引き上げた。トランスミッションのギア比と最終減速比は通常モデルと同様。

 これに対応して足回りも専用チューンを施されており、スプリングレートは前15%、後10%、スタビライザーレートが前15%、後50%高められている。また車体の捻り剛性が16%高められた。

 インテリアではシート、タコメーター、ステアリングホイール、シフトノブが専用品となり、シリアルナンバーと年式を表すプレートが取り付けられる。エクステリアには専用エアロパーツが装着される。

 このほかのスペックは370Z Touringとほぼ同様。車体色はソリッドレッド、マグネティックブラック、ブリリアントシルバー、プラティナムグラファイト、パールホワイトが用意される。

シフトノブとステアリングホイールはスムースレザーの専用品
NISMOロゴ入りの専用シートシリアルナンバーと年式の入ったプレートインテリアは黒地に赤いステッチで統一される
エンジンカバーが赤になる(通常モデルはシルバー)

 

 370Z RoadsterNISMO 370Z370Z Coupe
エンジンVQ37VHR
最高出力332HP/7000rpm350HP/7400rpm332HP/7000rpm
最大トルク270lb-ft/5200rpm276lb-ft/5200rpm270lb-ft/5200rpm
トランスミッション6速MT/7速AT6速MT6速MT/7速AT
全長167.2インチ
全幅72.8インチ72.6インチ
全高52.2インチ51.8インチ
ホイールベース100.4インチ
トレッド(前/後)61.0/62.8インチ(18インチホイール)
60.6/61.6インチ(19インチホイール)
61.2/62.2インチ
(19インチホイール)
61.0/62.8インチ(18インチホイール)
60.6/61.6インチ(19インチホイール)
重量3426~3497lb3300lb3269~3314lb
価格2万9930ドル~

(編集部:田中真一郎)
2009年 4月 8日