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トヨタ、コンパクトハイブリッド「アクア」発売 THS IIを小型軽量化、JC08燃費は35.4km/L |
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トヨタ自動車は、コンパクトハイブリッドカー「アクア」を12月26日に発売した。取り扱いはトヨタ店、トヨペット店、トヨタカローラ店、ネッツ店。
グレード構成と価格は次のとおり。全グレードでパワートレーンは共通となる。
グレード | 価格(円) |
G | 1,850,000 |
S | 1,790,000 |
L | 1,690,000 |
同社最小となるハイブリッドカーで、ハイブリッドシステムはプリウスやSAIと同様に「リダクション機構付きTHS II」を採用する。ただしエンジンは1.5リッターの「1NZ-FXE」となり、モーターは新設計の「1LM」となる。
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S(シルバーメタリック) | S(クールソーダメタリック) | S(シトラスオレンジマイカメタリック) |
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S(ライムホワイトパールクリスタルシャイン) | S(スーパーレッドV) | S(イエロー) |
燃費は、「プリウス」(Lグレード)よりも10・15モードで2km/L、JC08モードで2.8km/Lよく、競合となるホンダ「フィット ハイブリッド」よりもそれぞれ10km/L、9.4km/Lよい。
価格をエントリーグレードで比べると、プリウスより48万円安く、フィット ハイブリッドより10万円高い。
「スマートエントリーパッケージ」など、7つのパッケージオプションが用意される。
次のような福祉車両「ウェルキャブ」も用意される。
グレード | 価格(円) | |
助手席回転シート車 “Aタイプ” | S | 1,895,000 |
G | 1955000 | |
助手席回転シート車 “Bタイプ” | S | 1,894,000 |
G | 1,951,000 | |
フレンドマチック取付用専用車 “タイプI” | S | 1,890,000 |
G | 1,950,000 | |
フレンドマチック取付用専用車 “タイプII” | S | 2,125,000 |
G | 2,182,000 | |
フレンドマチック取付用専用車 “タイプIII” | S | 2,297,000 |
G | 2,354,000 | |
フレンドマチック取付用専用車 “タイプIV” | S | 2,622,000 |
G | 2,679,000 |
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ウェルキャブ 助手席回転シート車 “Bタイプ”(助手席回転シート+手動車いす用収納装置)(電動式)G(シルバーメタリック) | ウェルキャブ フレンドマチック取付用専用車 タイプIV S(ブルーメタリック) |
■エンジンは70%が新設計、バッテリーはリアシート下に
1NZ-FXEは初代と2代目のプリウスに搭載されたエンジンと形式名を同じくするが、約70%の部品を新設計し、クールドEGRと電動ウォーターポンプを新たに採用。「ちょい乗り」時の燃費改善のため、冷間時の点火時期を最適化した。
また触媒一体型エキゾーストマニホールドは、触媒を排気ポートに近づけることで暖機時間をプリウスより67%短縮。メーカーオプションの排気熱回収機により、さらに実用燃費を向上させることが出来る。
パワーコントロールユニットは、インバーターとコンバーターを小型軽量化し、プリウスより体積が12%、重量が1.1kg減っている。
新設計モーター「1LM」は、角線コイルなどの採用で小型、軽量化を実現。ハイブリッドトランスアクスル全体もプリウスより21mm短くなり、8kg軽くなった。
リアシート下に配置される駆動用バッテリーは6セル×20モジュールの120セル構成。プリウス(168セル)より約29%小さくなったほか、制御の最適化により、充電のためのエンジン作動時間をプリウスの約1/3とした。モーターのみで走行するEVモードも備える。
安全装備としては、「EBD」(Electronic Brake force Distribution:電子制動力配分制御)機能付きABS、ブレーキの踏み込み速度から緊急ブレーキを検知し、強い制動力を発生させるブレーキアシスト機能、横滑り防止装置「VSC」(Vehicle Stability Control)、トラクションコントロール、ヒルスタートアシストコントロールを標準装備。25km/h以下でモーターのみで奏功しているときに人工音を発生させ車両の接近を知らせる車両接近通報装置も標準装備となる。
■プリウスと共通要素を持つエクステリア
スタイリングは2ボックス5ドアだが、ルーフがBピラーから後方へ下がっていく「トライアングル・シルエット」や、後端がキックアップしたサイドウインドーグラフィック、中央部がへこんだ断面形状を持つ「かもめルーフ」など、「プリウス」「プリウスα」と共通するイメージが持たされている。
ボディーサイズはプリウスよりも485mm短く、50mm狭く、45mm低く、ホイールベースは150mm短い。フィット ハイブリッドと比べると、全幅は同じだが、95mm長く、80mm低く、ホイールベースは50mm長い。
空気抵抗の軽減のために全高が抑えられているほか、アンダーカバーによる床下のフラット化、フロントタイヤ前方とリアタイヤ後方に平面形状を設けたエアロコーナー、ドアミラー付け根とリアコンビネーションランプ側面のエアロスタビライジングフィン、リアルーフスポイラーなど、空力に配慮されており、Cd値は0.28となる。
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サイドミラー付け根(左)とリアコンビネーションランプ側面のエアロスタビライジングフィン |
ボディーカラーは全10色で、ライムホワイトパールクリスタルシャインとシトラスオレンジマイカメタリックの2色はトヨタ初となる。
インテリアは左右非対称のインストゥルメントパネルとセンタークラスターに、センターメーターを採用。Sグレードは助手席オープントレイにはアクセントカラーを施す。センタークラスターは運転席から手を伸ばしたときに等距離になるよう凹面形状とし、使用頻度の高いスイッチを運転席側にレイアウトした。
シフトレバーはゲート式の一般的なもので、プリウスシリーズのエレクトロシフトマチックは採用しない。ステアリング形状はプリウスと同様。オーディオや空調を操作できるステアリングスイッチや、指がスイッチのどこに触れているかをセンターメーター内に表示する「タッチトレーサーディスプレイ」がオプションで用意される。
センターメーター内には、駆動用バッテリーの残量や回生、走行状態を表示するハイブリッドシステムインジケーターを装備。さらにエコ運転を評価する「エコジャッジ」や、消費したガソリンを価格で表示する「エコウォレット」、エネルギーモニターなどの機能をTFTカラー液晶ディスプレイに表示する「TFTマルチインフォメーションディスプレイ」がオプションで用意される。
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ハイブリッドシステムインジケーター |
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TFTマルチインフォメーションディスプレイの表示 |
G | S | L | |
全長×全幅×全高[mm] | 3,995×1,695×1,445 | ||
ホイールベース[mm] | 2,550 | ||
前/後トレッド[mm] | 1,480/1,475 | ||
車両重量[kg] | 1,080 | 1,080 | 1,050 |
ハイブリッドシステム | THS-II | ||
システム最高出力[kW(PS)] | 73(100) | ||
エンジン | 直列4気筒DOHC 1.5リッター アトキンソンサイクル 「1NZ-FXE」 | ||
ボア×ストローク[mm] | 75×84.7 | ||
圧縮比 | 13.4 | ||
エンジン最高出力[kW(PS)/rpm] | 54(74)/4,800 | ||
エンジン最大トルク[Nm(kgm)/rpm] | 111(11.3)/3,600-4,400 | ||
燃料タンク容量(L) | 36 | ||
モーター | 交流同期電動機 「1LM」 | ||
モーター最高出力[kW(PS)] | 45(61) | ||
モーター最大トルク[Nm(kgm)] | 169(17.2) | ||
駆動用バッテリー | ニッケル水素 | ||
駆動用バッテリー容量[Ah] | 6.5 | ||
トランスミッション | 電気式無段変速機 | ||
駆動方式 | 2WD(FF) | ||
10・15モード燃費[km/L] | 37 | 37 | 40 |
JC08モード燃費[km/L] | 35.4 | ||
前サスペンション | ストラット | ||
後サスペンション | トーションビーム | ||
前ブレーキ | ベンチレーテッドディスク | ||
後ブレーキ | リーディングトレーリング式ドラム | ||
乗車定員[名] | 5 |
(編集部:田中真一郎)
2011年 12月 26日