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マツダのモノ造りの神髄を結集したという「MAZDA EX-7」

All-New Egg Boiler

All-New Egg Boiler「MAZDA EX-7」

 マツダのモノ造りの神髄を結集したというAll-New Egg Boiler「MAZDA EX-7」。写真を見ていただければ分かるように「ゆで卵器」だ。

 但し、ただのゆで卵器ではなく、マツダがクルマに求める「際立つデザイン/考え抜かれた機能/意のままの走り」をEgg Boilerに追求したものだという。このEX-7の持つ魅力は以下の3項目が挙げられている。

・無駄をそぎ落とし、品格を持ちながら金属の持つ艶めきを生かしたデザイン
・簡単に、美しく(黄身が中央になり、しかも殻が剥き易い)ゆで上がる機能
・少量の水で環境にも優しい商品

 このMAZDA EX-7は、一部関係者のみに配られたものだが、今のマツダのもの作りの姿勢が現われている製品ともいえ、ここに使用感とともに紹介していこう。

 基本的なアイディアは、スカイアクティブ技術開発を行なったことで知られるマツダ 代表取締役会長 金井誠太氏によるもので、それをマツダのスタッフが製品としてまとめあげた。以下に、パンフレットに書かれたその思いを掲載する。

デザイン 執行役員デザイン本部長 前田育男氏

「美しいものでなければ、人の心を打つことはできない。
情熱を込めて作られたものでなければ、
感動を呼ぶことはできない。
人間の手が生み出すさまざまな形をまとって、
我々のクルマたちは、単なる『道具』であることを超える。」

クルマ造りで掲げているこのマツダデザインの志と同じ想いで、
「MAZDA EX-7」をデザインしました。

金型鋳造による精緻で美しい素材感と、不要な要素を省きシンプルに
研ぎ澄まされたカタチにより、金属パーツが持つ緊張感のある美しさを
表現しつつ、手に触れる取手部には柔らかでダイナミックな造形を与え、
凜とした佇まいの中にも動きと温もりを感じさせるデザインとしました。

この作品を通じて、皆様の暮らしがより活性化することを願っています。

製造 常務執行役員本社工場長 園山雅俊氏

マツダの歴史は、ロータリーエンジン、SKYACTIV技術、ものづくり革新
に傾けた情熱と、独創的な挑戦の歴史でもあります。
私たちは常に、お客様の感動のために自分たちは何ができるのかを考え、
自分たちが描くものづくりの理想に向かって情熱を注ぎ、
「飽くなき挑戦」をし続けてきました。

こうした挑戦心、挑戦することを楽しむ心が、マツダの企業文化には備わっ
ています。マツダで働く全員が、お客様に感動を提供するために、剣の道
を極めるがごとく、一人一人そしてチーム全員の挑戦を一つの“道(どう)”
として極め続け、マツダらしいブランド価値を更に高めて行く。
この想いを「MAZDA EX-7」に織り込み、お客様に感動して頂けるものに
造り込みました。

製作に当たっては本社工場の技能を結集し、マイスター・現代の名工・黄
綬褒章叙勲者たちが自らの「匠」の技能を結集し、アルミ鋳肌の最高傑作
となっています。
また、アルミの鋳込みは、SKYACTIVの生産工程で行っています。

是非、私たち「造り手」の情熱を感じ取ってください。

販売・マーケティング 常務執行役員 毛籠勝弘氏

「便利な卵ゆで器を考えたので、技術トレーニングやマツダならではの用
品に活用できないか」
と、金井会長が自ら描いた設計図と針金で作った試作品を持ちかけられて
から半年。
デザイン・本社工場の役員が、これは面白そうだとこだわり抜いて
「MAZDA EX-7」を作り上げました。

際立つデザイン・考え抜かれた機能・使いやすさは、マツダブランドの
商品特性そのもので、「MAZDA EX-7」には、まさにマツダのモノ造りの
精神、技術が詰め込まれています。

この商品を通じて日常の生活シーンでも「マツダ」のモノ造りを感じてい
ただき、皆様の生活に、小さなわくわくが加わればとてもうれしく思いま
す。

思わせぶりなネーミングですが。


 このEX-7の素材はアルミ合金。そこにショットブラストで独特の品質感を刻み、ニッケルめっきで仕上げてある。サイズは直径15.5cmで、高さは9cm。6個のたまごがセットできるようになっている。

EX-7のパッケージ
EX-7はこのように収まっていた
パッケージの天面裏には設計図が
EX-7のトップには、卵の殻に穴を開けるためのピンが。そこにはローターが刻まれていた
mazdaロゴ。後付けの部品ではなく鋳造時に刻まれたものだと思う
こちらは2つの部品の嵌合部
鋳造だけではこのエッジなどは出ないと思われる。機械加工されているのだろう
ピンを使って卵に穴を開ける
こんな感じに開けてみた

 表面は手作り感あふれる(1品1品手作りとのこと)地肌となっており、半光沢の輝きが美しい。「mazda」のロゴは浮き出しており、黒く加飾されている。部品はおそらく2つで、その2つを嵌合によって組み上げている。説明書には鋳造とあったが、見れば分かるように鋳造後、機械加工されており、おそろしく手がかかったゆで卵器になっていた。

 利用方法によると、鍋に深さ2cmほどの水を入れ、卵を入れた本体をセット。後は、水が沸騰したら弱火にして蓋をし、14分で半熟、18分で固ゆでに仕上がるという。

6個の卵をセットしてみた
鍋に深さ2cmほどの水を入れる
そこにEX-7と卵をセット
キッチンタイマーに14分をセット
沸騰してきた
鍋に蓋をする
弱火にセット
14分後蓋を開けてみた
冷水につけ、殻を剥いてみた。確かに剥きやすい
仕上がり。撮影などをしていたため素早く引き上げることができず、やや固ゆで状態に。修行が必要か

 実際にキッチンタイマーを使って作ってみたが、撮影などをしながらゆでていたせいか、仕上がりは写真のように固ゆでに近いゆで卵となってしまった。この辺りは数回利用して、鍋に合わせたデータを取っていけば、固さは完全にコントロールできるだろう。何より、少ない水でゆで卵ができる上、ゆで卵器としては明らかにオーバークオリティ。高品質なものだけが持つ、ものとしての魅力に溢れている。

 一部関係者のみに配布されたMAZDA EX-7だが、何かの機会に量産され、多くの人の手に入る商品になることを期待したい。

【追記】マツダ広報部との連絡時、「『MAZDA EX-7』は卵7個仕様です。真ん中の穴も使ってくださいね。こだわりです」との情報がありました。今回、記者宅の卵の在庫が6個だったため、6個でゆでましたが、7個でゆでると半熟になったかもしれません。この7個仕様が、EX-7の名前の由来になっています。

(編集部:谷川 潔)