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2016年スーパーフォーミュラ開催概要を鈴鹿で発表

タイヤサプライヤーが横浜ゴムに、ソニーもアクションカムでサポート

2016年3月13日 開催

タイヤサプライヤーが横浜ゴムに代わり、まったく新しい戦いが予想される2016年のスーパーフォーミュラ

 スーパーフォーミュラを運営するJRP(日本レースプロモーション)は3月13日、「モータースポーツファン感謝デー」を開催中の鈴鹿サーキットにおいて2016年のスーパーフォーミュラ開催概要発表会を開催した。

 スーパーフォーミュラは、日本最高格式のレースで、独自規格の「SF14」というフォーミュラマシンを使用して戦われる。搭載エンジンは、SUPER GT GT500クラスと共通化されており、2.0リッターの直列4気筒 直噴ターボエンジンを使用。現時点では本田技研工業製の「HR-414E」、トヨタ自動車製の「R14A」が用いられている。

 “クイック&ライト”をテーマに開発されたSF14仕様になってからのスーパーフォーミュラは、レースタイムが向上したほか、コーナリングスピードも高速化。鈴鹿サーキットでは、F1マシンを凌ぐ速度を記録するほどだという。世界各国で行なわれているフォーミュラカーレースの中でも、注目を集める存在になっている。

鈴鹿サーキットで行なわれた開催概要発表会。関係者が勢揃いした

 2016年のスーパーフォーミュラは、シリーズ名称を「全日本選手権スーパーフォーミュラ」から「全日本スーパーフォーミュラ選手権」に変更。細かな変更だが、かつて開催されていた「全日本F2000選手権」「全日本F2選手権」「全日本F3000選手権」との関連性を強く意識したものになった。

株式会社日本レースプロモーション 代表取締役社長 白井裕氏

 開催概要発表会に登壇したJRP 代表取締役社長 白井裕氏は、スーパーフォーミュラの特徴について紹介するとともに2016年シーズンのトピックについて解説。2016年は、チャンピオンを獲得した石浦宏明選手ほか、F1でも活躍した中嶋一貴選手や小林可夢偉選手、WEC(世界耐久選手権)チャンピオンを獲得したアンドレ・ロッテラー選手など多数の強豪選手が参戦。そこに、2015年のGP2チャンピオンでマクラーレン・ホンダのテストドライバーでもあるストフェル・バンドーン選手、若手の有望株である関口雄飛選手も加わる。

 とくにバンドーン選手の参戦は、白井社長が常々語っている、「スーパーフォーミュラが、F1、インディと並び称せられ、三大フォーミュラひとつになる」ということにつながっていくという。

 また、2016年からタイヤサプライヤーがブリヂストンから横浜ゴムに代わり、開発期間は短期間であったものの、昨年からのテストにおいても好タイムを記録しており、コースレコード更新も期待できるものだという。タイヤについては安全性に裏付けられた高い運動性能が要求されるのはいうまでもなく、この短期間でタイヤを開発した横浜ゴムへの謝辞を述べた。

リアウイング前面には「ADVAN」のロゴ。タイヤには、「YOKOHAMA」「ADVAN」の文字が刻まれる。ドライタイヤの製品名は「ADVAN A005」
ヨコハマ・モータースポーツ・インターナショナル株式会社 代表取締役副社長 兼 企画本部長 阿部義朗氏

 来賓を代表して、2016年シーズンのタイヤを開発しワンメイク供給するヨコハマ・モータースポーツ・インターナショナル 代表取締役副社長 兼 企画本部長の阿部義朗氏が挨拶。「ヨコハマ・モータースポーツ・インターナショナルは、横浜ゴムの子会社でモータースポーツ用タイヤ開発を専門とする会社で、その専門性を活かして高性能なタイヤを開発していきたい」と語った。親会社の横浜ゴムの野地彦旬社長もモータースポーツタイヤの開発者であったことから「社長からのプレッシャーも強い」と語りつつ、20年振りの復帰となるフォーミュラカー用タイヤの開発においては、「“原点回帰”をキーワードにして、新たな取り組みに邁進していきたい」と、挨拶を結んだ。

 2016年のスーパーフォーミュラには、ソニーが新たなサポート企業として参加する。ソニーがサポートするのは映像面において。ソニーは撮像素子やデジタルカメラなどにおいても世界的な大企業であるが、スーパーフォーミュラにはアクションカムを提供し、レース中の迫力ある映像を記録していく。今やF1をも凌ぐコーナリングスピードを手に入れたスーパーフォーミュラの映像が多くの人に届けられていくことになる。

ソニー株式会社 イメージング・プロダクツ&ソリューションセクター デジタルイメージング事業本部 第1事業部1部 カムコーダー&ニュービジネス ビジネスユニット長 盛繁氏

 ソニー イメージング・プロダクツ&ソリューションセクター デジタルイメージング事業本部 第1事業部1部 カムコーダー&ニュービジネス ビジネスユニット長の盛繁氏は、右手に4K録画が可能なアクションカメラ「FDR-X1000V」を持ち「SFの迫力を多くの方に見ていただきたい。そのお手伝いをしていきたい」とコメント。Car Watchでも、この4K録画が可能なアクションカメラ「FDR-X1000V」は以前に記事「アクションカムをドライブレコーダーとして活用できるのかを検証」として採り上げているほか、自動運転の記事「自動レーンチェンジ可能なヴァレオの半自動運転『Cruise4U』」など多くの記事で記録のために利用している。高画質記録には定評があるだけに、超高速、高G環境でどのような映像が記録されていくのかが楽しみだ。

 JRPの白井社長は、ロゴが掲示されるシリーズスポンサーではないものの、イオンモールとの協力体制についても紹介。来賓として来場していたイオンモール 専務取締役 千葉清一氏に話をうかがったところ、イオンモールとしての協力体制は小林可夢偉選手がきっかけになっているとのこと。イオンモールは各地に大規模商業施設を展開し、セントレア(中部国際空港)の近くにある「イオンモール常滑」にはカートコース「シーサイドサーキット」が併設されている。このシーサイドサーキットで小林可夢偉選手に協力してもらったことから関係ができ、今後は各地のイオンモールでスーパーフォーミュラのマシン展示やメカニック解説などのイベントを行なうなど、スーパーフォーミュラの集客に協力していきたいと語ってくれた。

参戦ドライバーの代表挨拶は、2015年のチャンピオンである石浦宏明選手
参戦チーム監督の代表挨拶は、JRP会長も兼任する中嶋悟監督

 スーパーフォーミュラは日本最高格式のレースではあるものの、正直、集客面では高い人気を誇るSUPER GTの後塵を拝している。しかしながらレースに用いられるSF14はアジア最速のレーシングマシンであり、マシンもレギュレーションで統一(エンジンに大きな性能差がある時期もあったが)されていることから、ドライバーの真の実力が明らかになるレースと言えるだろう。2016年は昨年のGP2チャンピオンも新たに参戦し、これまで参戦してきたドライバーの能力も問われ、タイヤが新しくなることでチームの総合力も問われる年になる。

 新たな見所が数多く加わったスーパーフォーミュラの初戦は、4月23日〜24日に鈴鹿サーキットで開催。全7戦(最終戦のJAF鈴鹿グランプリは2レース制)で争われていくことになる。

(編集部:谷川 潔)