トヨタ、約100台のクラシックカーを集めた「クラシックカーフェスタ in神宮外苑」、 快晴のいちょう並木に映えるクラシックカー |
神宮外苑に展示されたトヨタ博物館の収蔵車たち |
トヨタ自動車は11月28日、東京都の神宮外苑 聖徳記念絵画館前で、「トヨタ博物館クラシックカーフェスタ in 神宮外苑」を開催した。
トヨタ博物館は、愛知県長久手町に1989年に開館した同社が運営する自動車博物館。同社の車だけでなく、19世紀から20世紀にかけての世界中の自動車を収集、動態保存し、自動車文化の普及と発展を目指した活動を展開している。2009年4月に20周年を迎えており、同館の川本常敬館長によれば、見学者は累計460万人を数えると言う。
同館は、名古屋に足を運ぶのが難しい首都圏の人々に、収蔵車と同館の活動に触れる機会として、2007年から年に1回、東京でクラシックカーフェスタを開催している。
3回目を迎える今年は、「サンビーム グランプリ」(英 1922年)をはじめ9台が同館から参加、会場に展示された。そのうち「ベンツ パテント モトールヴァーゲン(レプリカ)」(独 1886年)と「ド ディオン ブートン 1 3/4 HP」(仏 1899年)、さらにトヨタ自動車が2007年に発表した近未来のパーソナルモビリティ「i-REAL」の3台が、「自動車100年の歴史」と銘打ったデモ走行を繰り広げた。また、そのほかの展示車は同館の学芸員がその沿革やエピソードを解説し、エンジンを動かすデモを見せた。
クラシックカーフェスタに展示されるのはトヨタ博物館の収蔵車だけではない。一般の愛好家が所蔵するクラシックカー約80台が一堂に会し、東京の街をパレードするのが、このイベントのもう1つの見所だ。クルマ好きの交流を図り、ひいては自動車文化の発展に寄与しようというのがこの狙い。
こちらの部門には1924年の「ベントレー 3リットルスピード」(英)から1979年の「BMW M1」(独)まで約80台が参加、車両の製造国も日米欧が揃った。首都圏近郊だけでなく、遠くは岩手、ニュージーランドからの参加者もいた。
今年のパレードコースは神宮外苑を出発して、国道246号を皇居に向かい、二重橋前を経て銀座中央通りを南下、銀座四丁目交差点を右折してまた246号で外苑に戻るコース。東京都心の名所巡りという風情のコースで、パレード参加者は沿道から多くの注目を集めた。
パレード前のオープニングセレモニーで挨拶するトヨタ博物館の川本館長 | オーナー代表としてマイクを握ったのはベントレー 3リットルスピードで参加した千葉泰常氏。「巨人軍の優勝パレードに負けないパレードを」と参加者に檄 | トヨタの早川茂 常務役員(右端)の合図でパレードがスタート |
パレードは神宮外苑のいちょう並木を抜け、皇居、銀座と回ってまた外苑に戻ってきた |
パレード後は絵画館前に車両を展示。愛車を解説するパネルや、当時のカタログなど関連グッズを並べ、思い入れを表現するオーナーも多数いた。
折しも神宮外苑ではいちょう祭りが開催されており、午前中は暑さを感じるほどの好天。クラシックカーフェスタでは車両展示だけでなく、スタンプラリーや子供用ペダルカーコーナー、ボンネットバス乗車など、見学者のためのアトラクションも用意されており、クルマ目当てでやってきたわけではない見学者も多数来場。展示車のそばで、オーナーと語り合う姿がそこここで見られた。
■参加車(ゼッケン順)
(編集部:田中真一郎)
2009年 11月 30日