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川場スキー場の無料雪上試乗体験イベント「SUBARU SUV Snow Meeting」体験記
「XV」「フォレスター」「レガシィ アウトバック」を用意し、3月3日まで開催中
(2013/3/2 17:08)
3月2日、3日に、川場スキー場(群馬県利根郡川場村)の無料雪上試乗体験イベント「SUBARU SUV Snow Meeting」が開催される。その初日となる2日に、SUBARU SUV Snow Meetingを体験することができたので、ここにお届けする。
この試乗会では、「XV」「フォレスター」「レガシィ アウトバック」の3車種のSUVを用意。一般の人はこれらのいずれかを試乗できるが、報道陣向けの時間ではフォレスターのみが用意されていた。これは、新型フォレスターから搭載された新4WDモード「X-MODE」を体感するためだ。
川場スキー場の最寄りのIC(インターチェンジ)は関越自動車道 沼田IC。沼田ICを下りて、16kmほど北上すると川場スキー場に到着する。ゲレンデ直結の立体駐車場が特徴的で、北斜面に開かれたスキー場のため、雪質がよいことでも知られている。その分、雪などが降ると厳しい環境になりやすく、あいにく初日の2日も雪で、強い風もときおり吹いていたため一部吹雪と言えるものだった。また、川場スキー場へのアクセスルートには、つづら折れの上り坂があり、FF車だとタイヤによってはつらいものがある。スタッドレスタイヤ&チェーンは必須と言える。ただ。そのようなクルマのために、シャトルバスを用意しており、アクセスに関する詳細は川場スキー場のWebサイト(http://www.kawaba.co.jp/)を確認してほしい。
試乗は、ヒルディセントコントロール体験と悪雪路でのスラローム
試乗車は前述のように、X-MODEを搭載した新型フォレスター。このフォレスターで試乗できたのは、下り坂でのヒルディセントコントロール体験と悪雪路でのスラロームだった。
まず、下り坂でのヒルディセントコントロール体験は、あまりの悪天候に積雪路から、川場スキー場の立体駐車場前の一部凍結路へと変更。これは、積雪路の走行では視界がほとんどないホワイトアウト状態になってしまうためで、安全上の配慮のため。とはいえ、積雪路から一部凍結路への変更は、より厳しい条件とも言える。
ヒルディセントコントロールは、下り坂での車速を維持できるもので、4km/h~20km/hに設定可能。車速のコントロールはアクセルとブレーキで行え、目的の車速にあわせると、あとはその車速を維持しつつフォレスターは下っていく。一部凍結路の下り坂は、ブレーキを急に踏むとタイヤが滑ってしまうなど非常にコントロールが難しい。しかし、ヒルディセントコントロールを搭載したフォレスターであれば、このような状況でも容易に下っていける。
ヒルディセントコントロールを初めて体験した人に聞いたところ、「雪道の下り坂でもそれほど怖くない」とのこと。過信は禁物だが、必要以上に緊張するのも運転にとってはよくないことなので、安全に下り坂を走ることができる機能と言える。
もう一つの悪雪路でのスラロームだが、これはX-MODEのON時とOFF時でどのように悪雪路の走破性が異なるのか体感するという試乗。用意されたコースは100mほどと短いものの、ざくざくの雪による凸凹道となっており、X-MODEのON時とOFF時の違いがはっきり出るものだった。
X-MODEは、新型フォレスターからスバルの4WDシステムに加わったもので、より容易に悪路を走ることができる4WDモード。X-MODEをドライバーが明示的に操作することで、タイヤの空転をX-MODE OFF時より抑えることができる。このX-MODEの際には、前後輪の差動を素早く制限するため、対角線にある前後輪のトルク抜けを抑えることができる。つまり従来よりも、空転しにくくなっているわけだ。デメリットとしては、前後輪の差動がより制限されるため、4WDのブレーキング現象が顔を出す。つまり燃費などが悪化してしまう。そのため、X-MODE ONの判断はドライバーにゆだねられており、40km/h以上になると自動解除される。
このX-MODEを初めて体験した人に聞いたところ、「確かにX-MODEがONのときにはグリップ力が上がったような気がする」とのこと。ただ、「X-MODEがOFFでも、きちんとグリップして走るし、その差は大きくない」と言い、VDCなどとの協調が行われているスバルの4WDシステムの性能を改めて感じていたようだ。
報道陣の試乗会の後は、全日本ラリーなどで活躍した鎌田卓麻選手が簡単なデモランを悪雪路で実施。悪雪路なのに、ゴムの焼けたにおいが漂う激しい走行を演じてくれた。
この無料雪上試乗体験イベント「SUBARU SUV Snow Meeting」は、3月3日も開催される。試乗メニューは主に2つのため、この試乗を目的で行くより、スキーやスノーボードのついでに行くのがよいだろう。ウインタースポーツ好きであれば、クルマの雪路走破性は気になるはず。当日申し込みのイベントなので、気軽に申し込めるのもありがたいところだ。