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曙ブレーキ、マクラーレン「P1」の新型ブレーキ概要を発表

マクラーレン「P1」
2013年3月5日発表

 曙ブレーキ工業は3月5日、同社が手がけたマクラーレン「P1」のブレーキシステムの概要を発表した。

 P1はマクラーレンのスーパースポーツカーで、V型8気筒DOHC 3.8リッターガソリンツインターボエンジンとモーターにより、システム総合出力916PS、900Nmを発生する。

 曙ブレーキ工業によると、P1に採用されたのはロードカー初の新型カーボンセラミックディスクブレーキで、GT3やル・マンシリーズのレーシングカーと同等の性能と言う。このカーボンセラミックは、熱耐性の高さから、宇宙ロケットにも使用されたとしている。

 ディスクの両摩擦面に、地球上でもっとも堅い素材の1つである炭化ケイ素を含浸させ、制動力を上げ、表面を鏡面仕上げとした。従来のカーボンセラミックより使用できる温度範囲が広がり、通常よりも小型軽量化できたとしている。

 モノブロックアルミニウム・オポーズドキャリパーはフロントが6ピストン、リアが4ピストン。

 ブレーキシステム全体では、性能はル・マンレース用に近く、減速度は約2Gに達する一方で、4kgの軽量化を実現したとしてる。

(編集部:田中真一郎)