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ルノー、走行性能を磨いた「メガーヌ エステート GT220」「トゥインゴ ルノー・スポール カップ」発売
ルノー・スポールが内外装から走行性能までブラッシュアップ
(2013/4/25 12:28)
ルノー・ジャポンは4月25日、メガーヌエステートとトゥインゴをベースに、ルノーのモータースポーツ部門であるルノー・スポールのチューニングによって走行性能などを引き上げた「メガーヌ エステート GT220」「トゥインゴ ルノー・スポール カップ」を発表した。メガーヌ エステート GT220は5月16日に、トゥインゴ ルノー・スポール カップは5月9日(30台限定)に発売される。
報道向けのお披露目の席で、ルノー・ジャポンの大極社長は「ルノー・ジャポンはフレンチタッチ、トレンディ、スポーツというFTS戦略を中核にブランド作りを進めてきました。これによって、いわゆる環境車がない状態でも3年連続で販売増を達成しています。ただ、コアの1つであるモータースポーツでは、F1での活躍もあってヨーロッパ市場ではイメージを確立していますが、日本のお客様に対するイメージの浸透はまだまだです。そこでルノー・ジャポンではF1だけに頼らず、市販車のスポーツモデルをしっかりと販売し、サーキットなどで購入されたお客様と楽しんでいくといった戦略を推し進めています」と語り、ルノー・スポールモデルを積極的に導入する意義を説明した。
メガーヌ エステート GT220
5月16日から発売される「メガーヌ エステート GT220」は、右ハンドルに6速MTの組み合わせで319万円。ボディーカラーはメガーヌ エステート GTラインに設定される6色から、マロン グラッセ Mを除いた5色を用意する。
車名の220は、従来の2リッター自然吸気「M4R」エンジンから2リッター ツインスクロールターボ「F4R」エンジンに換装し、140PSから一気に220PSの高出力を得たことを意味している。このF4Rエンジンは、同じメガーヌのクーペモデルであるメガーヌ ルノー・スポールにも搭載されているが、重量のあるワゴンボディーとのマッチングを考慮し、最高出力と最高トルクの数値を下げつつも、340Nmの最高トルクが2400rpmから発生するよう専用チューニングを施している。
また、80PSという出力向上を受けてシャシー設計も大幅に変更。フロントサスペンションは角(つの)形サブフレームでボディーと連結され、アンチロールバーの直径を24.2mmに増やして横方向に対する剛性を高めている。リアサスペンションではメガーヌ ルノー・スポールと同じ筒状のアクスルを採用することによって、剛性の強化と軽量化を両立した。
装着タイヤはダンロップの「SP SPORT MAXX TT」を標準装着し、サイズを205/50 R17から225/40 ZR18に変更している。ブレーキもGTラインから40mm大径化した320mmのフロントブレーキと260mmのリアブレーキの組み合わせ。これを制御するマスターシリンダーにはメガーヌ ルノー・スポールと同じパーツを使い、高い安定性とリニアな操作感を手に入れている。さらに電動パワーステアリングもシャシーバランスの変更に合わせてセッティングを変更し、いっそう路面状況が感じられるスポーティなチューニングとなっている。
内装では各所に専用ロゴを装着するほか、ルノー・スポールモデルで特徴的な装備である「R.S.モニター」を装着。スポーツ走行中に欲しい各種データをリアルタイム表示するR.S.モニターは、ダッシュボード中央に設置された液晶モニターを使って「ターボのブースト圧」「スロットル開度」「トルク」「出力」「ブレーキ圧」「オイル温度」「吸気温度」の7項目の車両情報に加え、ラップタイム、0-100km/hタイム、0-400mタイムの計測、加速Gの表示などに利用できる。
トゥインゴ ルノー・スポール カップ
5月9日に30台限定で発売される「トゥインゴ ルノー・スポール カップ」は、左ハンドルに5速MTの組み合わせで235万円。メガーヌ ルノー・スポールでは15万円高で設定されるルノー・スポールのシンボルカラー「ジョン シリウスM」をボディーカラーに使用しながら、トゥインゴ ゴルディーニ ルノー・スポールの245万円より10万円安い価格設定となっている。
トゥインゴ ルノー・スポール カップの最大の特徴は、車名に冠するカップという言葉が表すように、ルノースポールのカップ仕様シャシーを採用すること。現在、通常販売されているトゥインゴ ゴルディーニ ルノー・スポールは、同じルノー・スポールモデルでも乗り心地と走行性能のバランスを重視した「シャシースポール」で構成されているが、この限定車は快適性を多少犠牲にしてもハンドリング性能を高めることを狙った「シャシーカップ」に変更。パワートレーンはそのままだが、トゥインゴが持つ走行性能のポテンシャルをより深く味わえる1台となっている。