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アストンマーティン、573PSの新エンジンを搭載した“エレガントな野獣”「V12ヴァンテージS」
ラグジュアリースポーツモデル「ヴァンキッシュ ヴォランテ」も公開
(2013/11/6 20:58)
アストンマーティンアジアパシフィックは11月6日、「V12ヴァンテージ」の後継機「V12ヴァンテージS」を発売した。価格は2239万8000円で、ステアリング位置は左右から選択できる。同日、都内で発表会を開催し、アストン・マーティン・ラゴンダ・リミテッド アジアパシフィック アジア地域オペレーションマネージャーの寺嶋正一氏が解説を行った。
2シータースポーツモデルのV12ヴァンテージSは、V12ヴァンテージと同様の気筒数/排気量ながら、新エンジンとなるV型12気筒DOHC 6.0リッター「AM28」を搭載。V12ヴァンテージが最高出力380kW(517PS)/6500rpm、最大トルク570Nm/5750rpmだったのに対し、最高出力421kW(573PS)/6750rpm、最大トルク620Nm/5750rpmへと大幅にスペックが向上。
また、車重が15kg減の1665kgになるとともに、トランスミッションは従来の6速MTからグラツィアーノ製7速セミAT「7速スポーツシフトIII」に変更されたことなどにより、0-60mph(0-96km/h)加速は4.2秒から3.7秒に、最高速は305km/hから329km/hへとそれぞれ進化した。
エクステリアでは、フロントグリルがシルバーのアルミニウムからブラックのカーボンファイバーに変更(シルバー色のチタンメッシュなどの選択も可能)されるとともに、大型のボンネット・ベントやホイール・アーチがより大きく盛り上がるといった改良が行われている。ボディーサイズは4385×1865×1250mm(全長×全幅×全高)、ホイールベース2600mm。
機能面では、「ノーマル」「スポーツ」「トラック(サーキット)」の3種類の減衰モードから選択できるアダプティブ・ダンピング・システムをヴァンテージシリーズで初採用するとともに、15:1というクイックなステアリングレシオの「ZFサーボトロニック・パワーアシスト・ステアリング」を装備した。
このV12ヴァンテージSについて、寺嶋氏は「“エレガントな野獣”という表現がぴったりとくる、究極のアストンマーティン。ハイパワーなV12エンジンをアストンマーティンでもっともコンパクトなヴァンテージボディーに搭載し、アストンマーティン史上もっとも獰猛なモデルに位置づけられている」と説明した。
ラグジュアリースポーツモデル「ヴァンキッシュ ヴォランテ」も公開
同日にラグジュアリースポーツモデル「ヴァンキッシュ ヴォランテ」も公開した。価格は3376万2750円。ステアリング位置は左右から選べる。
ヴァンキッシュ ヴォランテは、同社初のフル・カーボンファイバーボディーを採用した2+2レイアウトのコンバーチブルモデル。ファブリックルーフの開閉は約14秒で行える。
クーペのヴァンキッシュ同様、自然吸気のV型12気筒DOHC 6.0リッター「AM11」エンジンを搭載し、6速ATを介して後輪を駆動。最高出力は573PS/6750rpm、最大トルクは620Nm/5500rpm。0-100km/h加速は4.1秒、最高速は295km/hとなっている。
このヴァンキッシュ ヴォランテについて、寺嶋氏は「コンバーチブルになったことで、トランクまわりとフードまわりが変更されたわけだが、一番のチャレンジはいかにヴァンキッシュ(クーペ)の性能をこのコンバーチモデルで踏襲できるかということだった。最終的にクーペとほぼ変わらない剛性のままヴァンキッシュ ヴォランテを完成することができた」と述べたほか、インテリアはクーペ同様スポーティなデザインに仕上げつつ、77台の限定生産モデル「One-77」にインスパイアされたセンタースタックを採用するといった特徴点を紹介した。