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AKB48も参加した「トヨタ ガズーレーシング フェスティバル 2013」リポート
往年のレーシングマシンから86/BRZなど、自動車趣味の魅力が一堂に集結
(2013/11/13 00:00)
11月10日、毎年恒例となった「トヨタ ガズーレーシング フェスティバル 2013」が富士スピードウェイ(静岡県駿東郡小山町)で開催された。悪天候にもかかわらず、昨年よりわずかに多い3万3000人(主催者発表)ものファンがさまざまなジャンルのモータースポーツの楽しさを満喫した。
オープニングは世界最大規模と謳う86/BRZのパレードラン。86/BRZに埋め尽くされた富士スピードウェイのレーシングコースの風景は圧巻。86のチーフエンジニアである多田哲哉氏の運転による86のオープンカーと、STI(スバルテクニカインターナショナル)の辰己英治氏の運転によるBRZ tS GTパッケージの2台に先導され、ゆっくりと周回を重ねた。アンカーはTRDラリーチャレンジで今シーズンのクラス優勝を果たしたモリゾウ選手(トヨタ自動車社長である豊田章男氏)と86のラリーカーだ。
以下、当日行われたイベントを紹介しよう。
ウエルカムセレモニーにはAKB48のメンバーが登場
パレードラン終了後のウエルカムセレモニーには、さまざまなカテゴリーで日本のモータースポーツを支え続けた往年の名ドライバーや現役ドライバーが集結。豊田章男社長自らが一人ひとり握手で迎え、ホームストレートに登場した。またAKB48より6名ものメンバー(小嶋陽菜/渡辺麻友/北原里英/加藤玲奈/菊地あやか/佐藤すみれ)が来場し、セレモニーに華を添えた。
チーム・トヨタ・メモリアルラン
往年の名ドライバーと名車が集結。細谷四方洋氏、久木留博之氏、津々見友彦氏、鮒子田寛氏、見崎清志氏、田村三夫氏がホームストレート上に登場し、現役SUPER GTドライバーが名車「ニュートヨタ7」「トヨタ2000GT」「トヨタスポーツ800」のデモ走行を行った。ニュートヨタ7を大嶋和也選手、「トヨタ2000GT」を脇坂寿一選手、「トヨタスポーツ800」を伊藤大輔選手が担当した。
ラリーイベントも多数
先月に愛知県新城市を訪れたビョルン・ワルデガルド氏が再来日するとともに、日本を代表する国際ラリースト・新井敏弘選手や、全日本ラリー選手権チャンピオン勝田範彦/足立さやか選手、ダカール・ラリーのドライバーとして知られる三橋淳選手、その他大勢のラリーストが来場。
イベント広場ではラリートークショーや、モリゾウ選手も参戦した今年のTRDラリーチャレンジの年間表彰式が行われるなど、サーキットを会場としながらラリーイベントも数多く用意された。
ニュルブルクリンクエキシビションレース
トヨタ、スバルが世界に挑み続けるレースの1つが、ドイツ・ニュルブルクリンクで行われる24時間レースだ。
今年はレース形式で行われ、マシン毎のタイム差を考慮しスタート時間を調整しながらのスタート。一時インプレッサを駆る辰己英治選手がトップを奪うものの、2012年モデルのLFAを駆るモリゾウ選手のチェッカーでレースを終えた。天候が優れず暗くウエットコンディションのレースだったためか、短いレースながら過酷な耐久レースの雰囲気を醸し出していた。
86/BRZワンメイク・スペシャルレース
今年から始まった86/BRZワンメイクレースの特別編。
プロドライバーと2人1組で争うチーム戦だ。Car Watchチームとして参加した自動車ジャーナリストの橋本洋平選手は木下隆之選手と組み有終の美を飾ろうと燃えたが、前半から車群に飲まれあえなく敗退。しかし勝っても負けても、同じマシンで戦うドライバー同士の交流がワンメイクレースの1つの面白さ。橋本選手も、レース後は木下選手や新井敏弘選手と86談義で大盛り上がりし、楽しい時間を過ごしたようだ。
迫力の同乗走行体験やサーキットサファリなど参加型イベントも盛りだくさん
本来助手席のないレーシングマシンに助手席を設置し、ニュルブルクリンク参戦マシンやGT500マシンに同乗できる体験プログラム。
トッププロドライバーによる雨の富士スピードウェイの長い長いストレートから1コーナーへのアプローチは貴重な体験だろう。また、富士スピードウェイではお馴染みのサーキットサファリもあった。
フィナーレは来シーズンデビューするGT500新型マシンのお披露目走行とグリッドウォーク
当日は鈴鹿サーキットでスーパーフォーミュラの第7戦が行われていたこともあり、中嶋一貴選手やJ.ロシター選手、A.ロッテラー選手、今年GT500シーズンチャンピオンを獲得した立川祐路選手、平手晃平選手らスーパーフォーミュラ勢の欠席や、コース上をフォーミュラマシンが走らない状況は率直に言って少々寂しい部分もあった。しかし、心配された天候は途中雨が降り出すもののスケジュールに影響を与えるようなことはなく、来場した多くのファンは存分に楽しめたイベントだったように思う。
実際、会場で多く見かけた家族連れのファンの姿や、パレード中に車内で盛り上がっているファンの姿に、日本のモータースポーツの未来が決して悲観的な状況ではないことを感じとることができた。多くのモータースポーツファンや自動車ファンにとって見どころの多い充実した1日だったようだ。