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ダンロップ、世界初の100%石油外天然資源タイヤ「エナセーブ 100(ヒャク)」
従来品から耐摩耗性能を19%向上。天然ゴムを改質した“改質天然ゴム”を採用
(2013/11/21 16:23)
ダンロップ(住友ゴム工業)は、石油や石炭などの化石資源をまったく使用しない世界初の100%石油外天然資源タイヤ「エナセーブ 100」を11月22日に発売する。価格は2万1105円/本で、サイズは195/65 R15 91Hの1サイズ。
同社は2001年から石油や石炭といった化石資源への依存度を最小限にすることを目指した「石油外天然資源タイヤ」の開発に取り組んでおり、これまでに石油外天然資源の使用比率を70%に高めた「エナセーブ ES801」を2006年に、同比率を97%に高めた「エナセーブ 97」を2008年に発売してきた。
新製品のエナセーブ 100では、一般的なタイヤで約60%を占める石油由来の原材料をすべて天然資源に置き換えて量産化を達成。合成ゴムを天然ゴム、カーボンブラックをシリカ、鉱物油を植物油、合成繊維を植物性繊維にそれぞれ置き換えている。
また、天然ゴムが持つころがり抵抗低減に優れるという特徴を生かしつつ、ウェットグリップによる安全性、クラックの防止といった耐久性、タイヤ内の空気の透過を抑制する気密性などを天然ゴムの改質によって高めた。さらにタイヤで使われている素材をとうもろこしや松の木油、菜種油などを主原料にバイオマス技術で創生置き換えして量産化に成功している。
このほか、ひまし油由来素材を使った「新ジョイントレスバンド」、「新パターンデザイン」「新プロファイル」を採用することで耐摩耗性能を向上。エナセーブ 97から耐摩耗性能を19%向上させ、ロングライフ化で省資源化も手に入れている。乗り心地やウェットブレーキ性能なども向上させ、タイヤとしての基本性能の面では、JATMA(日本自動車タイヤ協会)のラベリング制度で転がり抵抗性能「AA」、ウェットグリップ性能「b」を獲得している。