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Car Watch、タミヤ出版社対抗「ネオ マイティフロッグ」レースに参戦し6位を獲得

1位はホビーの帝王アカザー氏がドライブする週刊アスキー

 3月1日に発売となったタミヤの1/10電動RCカー「ネオ マイティフロッグ」。組み立てキット(プロポなど別売)の価格も1万円を切り、またリア駆動の2WDバギーであることから、手軽に遊べるRC入門カーとして最適と言える。

 そんな入門RCカーを使った出版社対抗レースをタミヤが開催するというので、Car Watchも参戦してきた。レースは東京 お台場のメガウェブに特設コースを設ける形でタミヤRCカーグランプリの1プログラムとして3月30日に開催された。

お台場の特設コースを走る1/10電動RCカー「ネオ マイティフロッグ」のCar Watch号
メガウェブ内に設けられた特設サーキット。左の青い部分がスタートライン。そこから反時計回りに周回する

参加出版社は12社、そしてその中には強豪の名前も

 タミヤに出版社対抗レースへの参戦表明したところ、タミヤ広報部から1/10電動RCカー「ネオ マイティフロッグ」と、バッテリー&プロポセットが送られてきた。レギュレーションの統一ということから届いたバッテリー&プロポを使っての参戦となり、ネオ マイティフロッグのボディーにはオリジナルペイントが必須だという。

 オプションパーツを使った改造はよいが、モーターなど直接駆動にかかわる部分は不可。とはいえ、記者は3月後半に海外出張が入っており、営業のS君に組立を任せて3月29日に帰国した。

 29日に帰国してそのまま会社へ。机の上を見るとかっちょよくペイントされたネオ マイティフロッグが置かれていた。プラスチックベアリング(プラベア)をボールベアリングに交換したのが唯一のチューンアップ。29日は土曜日のため社内には誰もおらず、動作確認だけをして翌日の出版社対抗戦に挑んだのであった。

営業のS君が組み立て&ペイントを行ったCar Watch号。レッドとシルバーの塗り分けがかっちょいい
これがネオ マイティフロッグの「DT-03シャーシ」。2WDのため、シンプルなシャシー構成になっている

 ゆるゆるとお台場に向かい、出版社対抗レースの受け付けをすませ参加チームを確認。この時点までどのチームが参加するのかも、何チームが参加するのかも知らされておらず、まったく対戦相手が分からない状態だった。で、リストを見せてもらってびっくり。なんと、週刊アスキーのアカザー氏(週アス連載「カオスだもんね!」の赤澤賢一郎氏、ケンちゃんとも)が参戦するではないか。アカザー氏は一部で“ホビーの帝王”と言われており、タミヤミニ四駆の出版社対抗3連覇など輝かしい(?)経歴を誇っている。そのほか、アスキーにRCブームを作り出した“ほえほえ新井”こと新井氏(ファミ通App)や、いつもサーキットで会う末岡氏(ASCII.jp)の名前も見受けられる。Car Watchを含め12媒体の参戦となっていた。

週刊アスキー。さすがホビーの帝王アカザー氏だけあってオイルダンパーやカーボンステーなど大人げないチューンアップで決めている
ファミ通App。新井氏らしく、斜め上を行くチューニングが施されている。屋根にぬいぐるみが埋め込まれている
ASCII.jp。RCカーが組み立てキットであることを知らなかった末岡氏のマシン。ただし、ASCII.jpと週刊アスキーは同じグループに属するため、タイヤなどアカザーチューンが施されている
ホビージャパン。今年で創刊45周年を迎える老舗ホビー雑誌。創刊号の表紙がボディーにプリントされている。記者が学生時代に初めて原稿を書いたのが同社から刊行されていた「タクテクス」誌というのはどうでもよい話だ
ワンダードライビング
レスポンス
オートスポーツWeb
OK Wave
KURUMAG
グッズプレス

タミヤのRCは40周年

タミヤRCカーグランプリのツーリングカー部門より

 タミヤのRCは、2014年に発売40周年を迎えるという。最初の記念すべき製品は1/16電動RC「M4シャーマン 105mm」で、戦車模型で知られるタミヤだけあって戦車のRCだった。その後1976年に1/12電動RCカー「ポルシェ934ターボRSR」を発売すると、これが爆発的に大ヒット。以降、電動RCカーがラジコンの主流へと躍り出た。メガウェブで行われたタミヤRCカーグランプリには、そんなタミヤの歴史を振り返るコーナーや、電動RCの開発者である滝博士のトークショーも設けられていた。

すべてはこのM4シャーマンから始まった。短砲身タイプが選ばれたのは、砲身が折れないように配慮したため
M4シャーマンの試作シャシー
1/12電動RCカー「ポルシェ934ターボRSR」と試作シャシー
こちらがポルシェ934ターボRSRの製品版シャシー。デフギヤの仕組みをこの製品で覚えた人もいるだろう
1/10RCカーの最初の作品は「タイレルP34」。前4輪がステアリングしながら走るのは壮観だった。但し、一度ぶつかるとシャシーがゆがみ、均一な接地性を確保するのが非常に難しかった
当時のプロポも飾ってあった。写真は当時の代表的な2chプロポであるフタバ「FP-2GA」。右下の「4」というのが交換式クリスタルで、4バンドを表している
タミヤの電動RCカー大ヒットによってプロポも低価格なものが求められた。フタバ「FP-2GS」はそうした低価格2chプロポの一翼を担った
滝博士のトークショーも開催された

コンデレ、予選、そして決勝へ

 出版社対抗レースも、通常のタミヤRCカーグランプリと同様、コンクールデレガンス、予選レース、決勝レースというフォーマットで行われた。コンクールデレガンス、通称コンデレは、マシンの仕上がりを競うもの。いかに素敵なマシンに仕上げたかがポイントだ。Car Watch号の仕上がりはよかっただけにこれには少し自信があったのだが、選者が女性スタッフとなったためか、かわいい系のマシンが選ばれたようだ。がっくし。

ずらりと並んだ出版社対抗参加マシン。真ん中で激しく自己主張しているマシンが……
真ん中の女性スタッフによって、レスポンスとファミ通Appがコンデレに選ばれた。ちなみに左は、タミヤ広報の山本氏、右はTRF(タミヤレーシングファクトリー)の前住選手
出版社対抗の予選がいよいよスタート
レース解説はCar Watch連載でもおなじみのオグたんこと小倉茂徳氏。オグたんは、タミヤRCカーグランプリの解説を終えた後、インディカーシリーズの解説のため大阪へ旅立っていった

 気を取り直して予選へと挑む。RCカーで遊ぶのは前回のサッカー大会に続きほぼ1年ぶり、ガチなレースとなると記憶の彼方だ。前回のサッカー大会に関しては、下記の記事を参照していただきたい。

●タミヤ「RCサッカー 新橋カップ」にCar Watch&GAME Watchチームで参戦
http://car.watch.impress.co.jp/docs/news/20130305_590351.html

 出版社対抗レースは参加12チームとなっているため、予選の上位6チームが決勝Aメインへ、下位6チームが決勝Bメインへと振り分けられる。気合いを入れて予選へと挑んだものの、記者は予選を1ラップのタイムを競うものだと思っていたため出遅れ。1周目の途中でレース形式と気がついたものの後の祭り、4位で終えることになった。

 ちなみに予選上位3チームは、1位ワンダードライビング、2位週刊アスキー、3位グッズプレスという並び。無事Aメインへ進めたため、6位以上は確定したわけだ。

 迎えた決勝。レース時間は5分。1コーナーの混乱に巻き込まれないように(あわよくば上位陣の総崩れを狙って)ゆっくりとスタートをする。この作戦は完全に失敗し、単にまわりに置いて行かれるだけの結果に。なんとか立て直そうとするにも、ジャンプ台ではコケ、コーナーでは前輪のグリップがあまりなくどアンダーで向きが変わらない。かといって速度を緩めると、前には置いて行かれる結果に。結局、Aメイン6台中6位という結果で決勝を終えることになった。

1位:週刊アスキー 31周/5分3秒804
2位:ワンダードライビング 30周/5分8秒315
3位:グッズプレス 27周/5分0秒170
4位:ASCII.jp 25周/5分19秒535
5位:KURUMAG 24周/5分7秒826
6位:Car Watch 24周/5分10秒473

 予選でAメインに入っていたおかげで6位になったようなもので、まったくもって残念な結果に。とくにトップのアカザー氏からは7周遅れと、「えっと、それ同じクルマですか?」という状態。週刊アスキー号は本体価格の数倍のオプションパーツを投入しているとはいえ、「オプションパーツの性能の違いが、戦力の決定的差でないということを教えてやる!!」ということにはまったくならなかった。

 久々にガチなレースに参戦してみて思うのは、レースに取り組む姿勢は大切だということ。優勝したアカザー氏は、カーペットコースを想定してタイヤを交換、細かな車高調整までして挑んでいる。そのノウハウが注ぎ込まれ、Aチューンが施されたASCII.jpのマシンは、アンダーステアなど発生していなかったようだ。

 この出版社対抗レース、タミヤ広報の山本氏によると、今後4戦予定しているそうなので、次回はもう少し練習してレースに参戦するとともに、オプションパーツに頼って性能向上を図ってみたい。少しでも上位に食い込めるよう頑張りたいところだ。

●タミヤRCカーフェスティバル開催予定日
6月28日~29日
8月23日~24日
10月4日~5日
12月13日~14日

決勝レース風景。Car Watch号は4番手スタート
Aメインの4位争い。頑張ったんですけどね
ジャンプの姿勢がもう1つのCar Watch号。結果は6位に
上位3名の記念写真。真ん中で微笑むのは週刊アスキーのアカザー氏。カーペットコースを想定したタイヤで参戦するなどレースに取り組む姿勢からして記者とは真剣度が違う。その姿勢は見習うべきですな

(編集部:谷川 潔/Photo:清宮信志)