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トヨタ、2014年度のスポーツカーカルチャー活動を発表

トヨタ主催の86S(ハチロックス) J005は十勝で。4月11日募集開始

スポーツカーカルチャー活動の中心に位置する86
2014年4月9日発表

 トヨタマーケティングジャパンは4月9日、小型FRスポーツカー「86(ハチロク)」の一部改良にあわせて、2014年度のスポーツカーカルチャー活動についての説明会を開催した。

 スポーツカーカルチャー活動は、86の発売にあわせて開始された施策で、より多くの人にスポーツカーの楽しみを知ってもらおうというもの。これまでに大規模ファンイベント「86S(ハチロックス)」や、86アカデミーでのスポーツドライブレッスン、峠マイスター認定などさまざまなプログラムを用意していた。

トヨタマーケティングジャパン 喜馬克治氏

 トヨタマーケティングジャパン 喜馬克治氏によると、トヨタは現在、「より多くのお客様に『クルマのワクワクとドキドキ』をお届けするプロジェクト」である「DRIVING KIDS with TOYOTA」という取り組みを行っており、3年目に入ったスポーツカーカルチャー活動はその一環に位置づけられている。

 もちろんスポーツカーカルチャー活動の中心となるのは86で、多くのファンの支えもあって国内の累計販売台数は3万7600台(2014年3月末時点)を記録している。86の誕生日である4月6日には、ファンが自主的に箱根ターンパイクに集まりオフ会を実施、トヨタはその思いに応える形でメモリアルムービーを作成した。

DRIVING KIDS with TOYOTAについて
86の国内販売台数は累計で約3万7600台
ファンの数も着実に増えている
4月6日にはファンによる86の誕生会が開催された
トヨタはその気持ちに応える形でメモリアルムービーを作成
86S J004 IBUKIYAMAが開催された伊吹山ドライブウェイには、ファンと約束したメモリアルプレートを設置するという
レンタカーとして86を用意し、86を体験してもらう施策

 2014年の中心となる施策はファンイベントであるハチロックスとなり、これまでのトヨタが主催する形での大規模イベントのみならず、ファンが開催地を決めるハチロックス、ファンが主催して開催するハチロックスを行っていく。

 トヨタが主催するハチロックスとしては、9月19日~20日に北海道 十勝スピードウェイを貸し切る形で「86S J005 TOKACHI」を開催。4月11日~5月11日まで募集を行い、募集人数は最大100組200名。これまでのハチロックスと異なり、1泊2日とすることでより濃密なファンとの時間を持とうとしている。また、この86S J005 TOKACHIでは、貸し出し用の86を用意することで、100組中最大10組を86オーナー以外でも参加可能な枠として確保している。

 ファンが開催地を決めるハチロックスは、峠の人気投票「峠セレクション」でNo.1となった峠で開催。この峠セレクションは、2月12日~3月5日の期間に投票が行われ、応募総数は前年比120%の3000通に達したという。No.1峠となったのは、「伊勢志摩スカイライン」で2014年秋に「86S J006 ISESHIMA」を開催すると発表した。プログラム内容は現在策定中で、場所についても交渉中とのこと。

2014年度はハチロックスをメイン施策に位置づける
ファンとのさらなる交流を目指していく
ハチロックスは3種類になる
トヨタが主催するハチロックスは十勝で開催
宿泊型のハチロックスとなる
十勝に行くまでも楽しんでほしいという。喜馬氏は常に「自宅に無事に帰るまでがハチロックス」と語っている
前夜祭を実施
十勝スピードウェイを貸し切りに
インストラクターによるトレーニングプログラムを用意
9月19日~20日開催。申込みは4月11日から

 また、ファンが主催するハチロックスは、86のポータルサイトである「86 SOCIETY」(https://toyota-86.jp/86society/)に支援機能を実装する。ハチロックスを主催したい人(企画者)は、このサイトの支援機能を使って86ユーザーにイベントを呼びかけ、参加希望者はWebで登録すればよい。喜馬氏は、「呼びかけやすい」「コミュニケーションしやすい」機能を装備するといい、開催後の「フォトレポート」機能も追加していくとした。

 Facebookにも同様の機能はあるが、86 SOCIETYの機能ではハチロックスの開催ナンバーが設けられるのも特徴。トヨタが主催するハチロックスでは、J00x(日本での開催という意味)が用いられているが、ファン主催のハチロックスではJF00x(日本のファン主催という意味)が付与される。

 そのほか、86アカデミー、テレビ番組「峠 TOUGE」、峠ガイド、リッジクエストなどの施策を継続し、フォトコンテストについては拡充する予定だ。

ファンが決めるハチロックスを開催
峠セレクションで1位となった峠で開催
伊勢志摩スカイラインが1位となった
時期は2014年秋、現在交渉中とのこと
ファンが主催するハチロックスのために支援機能を開発
Webの機能を活かして、コミュニケーションしやすい機能を持つという
リニューアル内容
企画をパネル形式のスレッドで表示
開催後のレポーティング機能を用意
2014年の継続施策

 説明会の終了後には、2013年度の86選定峠を全走破し、「峠マイスター」の称号が贈られた「103-R」さんと「su」さんに対する表彰が行われた。suさんは2年連続の全走破となり、103-Rさんはsuさんに憧れて全走破したとのこと。2014年の「86 選定峠ラリー 2014」は4月9日より開始されたので、興味がある方は86 SOCIETYをチェックしてみてほしい。

2013年度に開催された「86選定峠ラリー 2013」
すべての峠を走破した「峠マイスター」2人

 スポーツカーは華々しくデビューするが、初期はともかくその後はすぐに販売が落ち込み絶版車となってしまうことが多い。86のさまざまな施策は、ハードだけでなくスポーツカーの楽しみを提案することで、86を長く育てていこうというトヨタの意思表明と言えるだろう。

(編集部:谷川 潔)