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メルセデス・ベンツ、8000万円の6輪駆動Gクラス「G 63 AMG 6×6」を5台限定発売
軍用車両や特殊車両で培った技術を採用した“究極のオフロードモンスター”
(2014/4/25 16:19)
メルセデス・ベンツは4月25日、クロスカントリービークルの「Gクラス」が持つオフロード性能を究極まで高めた特別仕様車「G 63 AMG 6×6(シックス バイ シックス)」を8月31日まで5台を限定発売すると発表した。価格は8000万円。
車両後方に4輪を備え、6輪駆動車となっているこの限定車は、これまでに世界各国の軍用車両や防弾仕様車などの開発を通じて培ってきた特殊車両技術を惜しみなく投入し、自ら“究極オフロードモンスター”と表現するモデル。ボディーサイズは全長約6m、全幅2m以上、全高約2.3mと紹介されている。
AMGが手がけた最新のV型8気筒5.5リッター直噴ツインターボエンジンを搭載し、7速AT「AMG SPEED SHIFT PLUS」と組み合わせるパワートレーンは、最高出力400kW(544PS)、最大トルク760Nmを発生。
6輪駆動システムにはオーストラリア軍などに納入している軍用車両の技術を転用。3つの車軸すべてと各車軸間にはロック機構を備える5つのディファレンシャルギアを搭載しており、センターコンソールにある3個のスイッチを操作することで、急勾配や岩場など、あらゆる走行シーンで可能なかぎり最大のトラクションを確保するという。また、防弾仕様車の技術をベースに新開発した「ポータルアクスル」を採用し、最低地上高460mm、渡河深度1000mmと、ベースとなるG 63 AMGの最低地上高215mm、渡河深度600mmから走破性を大幅に向上させている。
サスペンションには防弾仕様車と同じ強化コイルスプリング、ラリーレース用に開発されたガス封入式ダンパーを採用し、卓越した走行性能と優れた運動性能、高い走行安定性を手に入れている。さらに、乗用車として世界初の「タイヤ空気圧調整システム」を搭載。運転席からスイッチ操作して6輪すべてのタイヤ空気圧を調整できるこのシステムでは、砂漠などの柔らかい路面を走行するときはタイヤの空気圧を減らし、接地面積を増やしてタイヤが地面に沈み込むことを防止する。通常走行時の指定空気圧から砂地走行に適した0.5バールまでの調整は20秒以下で完了する。
カーボンファイバー製のオーバーフェンダーとフロントルーフスポイラーを備えるボディーには、「オブシディアンブラック」「サニディンベージュ」「designo ミスティックホワイトII」「designo マグノマンガナイトグレー」「designo マグノナイトブラック」の5色の車体色を設定。インテリアカラーも「ポーセレン/ブラック」と「ライトブラウン/ブラック」の2種類を用意し、シートは2トーンのdesigno Exclusiveレザー仕様となる。
左右独立のAMGスポーツシートとなるリアシートはマルチコントロールシートバックやパワーシートとなり、シートベンチレーターやアームレスト付センターコンソール、リアエンターテインメントシステムなども備えられる。また、日本の道路事情を考慮し、日本仕様の専用装備として「360°カメラシステム」も標準装備している。