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スバル、伝統のショートストローク水平対向4気筒エンジン搭載の新型スポーツセダン「WRX STI」
227kW(308PS)の2.0リッターツインスクロールターボ+6速MT
(2014/8/25 11:01)
スバル(富士重工業)は8月25日、新型スポーツセダン「WRX STI」を発売した。価格は379万800円~411万4800円。
WRXという車名はこれまでインプレッサシリーズのスポーツバリエーションとして使われてきたが、新型WRXから車種として独立。水平対向4気筒 DOHC 2.0リッターツインスクロールターボ(EJ20型)+6速MTを搭載する「WRX STI」と、水平対向4気筒 DOHC 2.0リッター直噴ターボ(FA20DIT型)+8速マニュアルモード付きリニアトロニックCVTを搭載する「WRX S4」がラインアップされている。本記事では、WRX STIを紹介する。
車種名 | グレード | エンジン | 変速機 | 駆動方式 | 価格 | |
---|---|---|---|---|---|---|
WRX STI | STI | 水平対向4気筒 DOHC 2.0リッター ツインスクロールターボ | 6速MT | 4WD | 3,790,800円 | ○ |
STI Type S | 4,114,800円 |
WRX STIは、WRXシリーズ共通の商品コンセプトである「Pure Power in Your Control」を高次元で具現化した、WRXシリーズのトップモデル。搭載するエンジンは、スバル伝統のショートストローク(ボア×ストローク 92.0×75.0mm)水平対向4気筒 DOHC 2.0リッターツインスクロールターボエンジン(EJ20型)で、マルチモードDCCD(ドライバーズコントロールセンターデフ)付き6速MTと組み合わされ4輪を駆動する。LSDに関しても、フロントヘリカルLSD、リアトルセンLSDを装備している。
EJ20型エンジンの最高出力227kW(308PS)/6400rpm、最大トルク422Nm(43.0kgm)/4400rpmとも先代と同様のスペックだが、ECU(エンジンコントロールユニット)制御の緻密化により、加速レスポンスを向上。エンジン特性を3段階に切り替えることが可能な「SI-DRIVE」の「インテリジェント(I)」モードの加速特性も引き上げている。
ショートストロークタイプの6速MTは、メインロッドに新たにディテント(戻り止め)を追加し、シフトレバーのニュートラルポジションを明確化。リバースアイドラーギヤのシザースギヤのスプリングを最適化することで、リバースシフト時の質感向上を図っている。
ボディーサイズは、4595×1795×1475mm(全長×全幅×全高)で、ホイールベースは2650mm。従来型は4580×1795×1470mmと2625mmで、ホイールベースの延長分である25mmは後席足下空間の拡大にすべて割り当てたとする。
大きく変更されているのはボディー&シャシー剛性で、先代WRX STI比で、ねじり剛性係数40%以上、曲げ剛性係数30%以上の向上となったほか、フロントフードやドア、トランクリッドの軽量化などで、重心高を約10mm引き下げた。
フロントデザインは、スバルの統一デザインモチーフであるヘキサゴングリルからはじまる造形で、ワイド&ローを強調。STIではオプション、STI Type Sでは標準装着となる大型リアスポイラーにより、空力性能も向上しているという。また、WRX STIでは、専用の“STI”マークをフロントグリルやフェンダーに配している。
走りのトップモデルであるWRX STIは、ブレンボと共同開発したブレーキを装備。フロントは異径ピストンの対向4ピストン、リアは対向2ピストンのキャリパーとしているほか、楕円リブ形状を採用した17インチベンチレーテッドローターを採用。ステアリングシステムについても、従来型同様の油圧パワーステアリングを採用しながら、ステアリングギヤボックスのバネ定数を従来型比400%にするとともに、トーションバー剛性を引き上げ。ダイレクトな操舵フィーリングを実現したという。
インテリアは、WRX STI専用にレッドの加飾を効果的に使ったもので、フロントシートはアルカンターラ/本革の専用バケットデザインを採用。ヘッドレストにはSTIロゴが刻まれる。
WRX STIのグレード構成は、STIとSTI Type Sの2グレード。エンジン、トランスミッションに変更はなく、STI Type Sでは前述のように大型リアスポイラーが標準装備されるほか、18インチホイールがアルミ鋳造タイプから、BBS製の鍛造タイプへと変更。同じフロント倒立式ながら、STI Type Sではビルシュタイン製のダンパーをフロント・リアともに装備する。
スバルのモータースポーツシーンでは、EJ20型水平対向4気筒エンジンが活躍しているが、市販車では新型WRX STIが唯一の選択肢となる。また、6速MTに関しても新型WRX STIにしか存在せず、「Pure Power in Your Control」を高次元で具現化したスバルのモータースポーツ直系モデルになる。
WRX STIグレード | STI | STI Type S |
---|---|---|
エンジン | 水平対向4気筒 DOHC 2.0リッター ツインスクロールターボ | |
エンジン型式 | EJ20 | |
ボア×ストローク[mm] | 92.0×75.0 | |
最高出力[kW(PS)/rpm] | 227(308)/6400 | |
最大トルク[Nm(kgm)/rpm] | 422(43.0)/4400 | |
JC08モード燃費[km/L] | 9.4 | |
燃料種類 | 無鉛プレミアムガソリン | |
トランスミッション | 6速MT | |
駆動方式 | 4WD | |
重量[kg] | 1480 | 1490 |
全長×全幅×全高[mm] | 4595×1795×1475 | |
ホイールベース[mm] | 2650 | |
前/後トレッド[mm] | 1530/1540 | |
前/後サスペンション | ストラット/ダブルウイッシュボーン | |
前/後ブレーキ | ベンチレーテッドディスク/ベンチレーテッドディスク | |
前/後タイヤサイズ | 245/40 R18 | |
前/後ホイールサイズ | 18インチアルミホイール | BBS製18インチアルミ鍛造ホイール |
最小回転半径 | 5.6 | |
燃料タンク[L] | 60 | |
定員(人) | 5 |