WTCC日本ラウンド、レース1はシトロエンのホセ・マリア・ロペス選手が優勝

レース1を優勝したシトロエンのホセ・マリア・ロペス選手

「2015 FIA世界ツーリングカー選手権シリーズ JVC KENWOOD 日本ラウンド」（以下、WTCC日本ラウンド）は、9月13日（日）に栃木県茂木町のツインリンクもてぎにおいて決勝レースが行われた。

　14時15分より開始されたレース1では、昨日の予選で決定したグリッド順通りからスタートが行われ、昨年のWTCCチャンピオンでシトロエンワークスの37号車 Citroen Total WTCC ホセ・マリア・ロペス選手が勝利した。

　2位はポールポジションからスタートした5号車 ホンダ・シビックWTCC ノルベルト・ミケリス選手、3位は2号車 ホンダ・シビックWTCC ガブリエーレ・タルクィーニ選手となり、地元ホンダ勢は惜しくも2位、3位に留まった。以下、シトロエンのマー・キンファ選手、イヴァン・ミューラー選手と続き、WRC9回チャンピオンのセバスチャン・ローブ選手は6位となった。

スタートでミケリス選手を交わしたロペス選手が、独走で優勝

　雨が降りそうでありながらも降らないという絶妙な天候の中でレースはスタートした。レースを決定づけたのは、やはりスタートだ。スタンディングスタートで飛び出したのは、2番グリッドからスタートした、37号車 Citroen Total WTCCのホセ・マリア・ロペス選手がロケットスタートで、ポールポジションからスタートした5号車 ホンダ・シビックWTCCのノルベルト・ミケリス選手を1コーナーまでにオーバテイクし、そのままトップにとった。

　その2台の背後で3位に躍り出たのは、スタート後のシトロエン勢同士の争いの中でスルスルと前に出た2号車 ホンダ・シビックWTCCのガブリエーレ・タルクィーニ選手。Q2で失敗して6位になったタルクィーニ選手だが、車自体のセッティングは決まっていたようで、あっという間に前のミケリス選手に追いつき、トップグループは、ロペス選手のシトロエンと、ミケリス選手とタルクィーニ選手の2台のホンダで争われることになった。

　レース当初こそミケリス選手、タルクィーニ選手の2台のホンダ勢は、シトロエンのロペス選手にかなり迫ったものの、徐々に離されていき、結局ロペス選手がそのままトップでゴールし、シーズン開幕から続くシトロエンのレース1全制覇という記録は続くことになった。2位はミケリス選手、3位はタルクィーニ選手と2台のホンダ勢が続き、シトロエンになんとか一矢は報いる形となった。

スタートでミケリス選手を交わしたロペス選手。そのまま優勝した

ポールポジションのミケリス選手は、2位でフィニッシュ

3位はホンダのタルクィーニ選手。ホンダ勢は2-3位フィニッシュ

コースのそこかしこで激しいオーバテイクと、4位以下も激しいレースに

　3位以下も随所で激しいレースが見ることができた。特に、激しいレースが展開されたのは、ロペスを除くシトロエン勢の3台だ。68号車 イヴァン・ミューラー選手、33号車 マー・キンファ選手、9号車 セバスチャン・ローブ選手が、4位グループを形成し、この三台で4位争いが展開された。レース中盤に、キンファ選手がミューラー選手がダウンヒルストレート終わりの90度コーナーで、豪快なオーバテイクを行い、4位にあがった。その後、ミューラー選手とローブ選手の間で激しい5位争いが展開されたが、結局ミューラー選手5位、ローブ選手6位の順でゴールした。

　レース中にオーバーテイクショーを見せたのは、エンジン交換により最後尾からスタートした18号車 ホンダ・シビックWTCCのティアゴ・モンテイロ選手。1周目で何台もオーバテイクし、10位まであがると、その後は、12号車 ラーダ ヴェスタのロブ・ハフ選手とのデットヒートになった。途中、他車も含めてストレートでスリーワイドになるなど激しいレースを展開したが、結局ハフ選手を抜くことができる、ハフ選手が8位、モンテイロ選手が9位でゴールした。

優勝した喜びを全身で表現するロペス選手