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三菱自動車、フェイスリフトして「e-Assist」を全車標準装備した新型「ミラージュ」

燃費を0.4km/L高め、CVT制御や足まわりセッティングの変更で走行性能を強化

2016年1月14日発売

138万240円~148万5000円

 三菱自動車工業は、5ドアコンパクトモデル「ミラージュ」をマイナーチェンジして2016年1月14日に発売する。価格は138万240円~148万5000円。

グレードエンジン変速機駆動方式価格エコカー減税(取得税/重量税)
M直列3気筒DOHC 1.2リッターCVT2WD(FF)1,380,240円60%/50%
G1,485,000円
2016年1月14日に発売となる新しい「ミラージュ」

 今回のマイナーチェンジでは内外装を一新。エンジン排気量を1.2リッターに一本化したほか、予防安全技術「e-Assist(イーアシスト)」を全車に標準装備した。

 外観デザインではフロントマスクのフェイスリフトを実施。従来は薄くシャープな形状としていたフロントアッパーグリルを大型化してスリーダイヤエンブレムをグリル内に移設。外周にクロームメッキ加飾を配置して存在感を高めた。さらにバンパー正面側を両サイド近くまでブラックアウトし、フロントロアグリルとの一体感を高めてワイドに見せるデザインとした。また、フロントロアグリルから両サイドまで連続するクロームメッキ加飾を新設して上質感を演出している。上級グレードとなるGではLEDランプを内蔵したディスチャージヘッドライトを標準装備する。

 リアビューではLEDリアコンビランプ、ワイド&ローフォルムの大型リアバンパーを採用したほか、優れた空力性能と車両後方の視認性を両立する新形状ルーフスポイラーが与えられた。175/55 R15サイズのタイヤには、ブラック塗装&切削光輝仕上げの新デザインアルミホイールをセットする。

印象を大きく変えたフロントマスク。バンパービルトインのハロゲンフォグランプはGに標準装備、Mにオプション設定。空力向上パーツとしてフロントエアダムが追加された
ルーフスポイラーは後方視界を確保しつつ、空力性能を高める形状に変更
ボディカラーは従来の「カシスパープルメタリック」「レモネードイエローメタリック」に替え、新色の「ワインレッドパール」(左)、「サンライズオレンジメタリック」(右)が設定された。新色はどちらも有料色で3万2400円高
新しいミラージュのインテリアイメージ

 内装では、メーターパネルを高輝度常時透過照明点灯タイプとしてメッキリングを装着。質感を高めた新デザインシートを採用した。上級グレードのGではピアノブラック&メッキ加飾を備える本革巻ステアリング(ステアリングリモコンスイッチ付)を装備するほか、ブラック色のシートのサイド部分にステッチを入れて上質さを表現している。

 このほか、後席のシートバックを前方に倒したとき、ラゲッジスペースからフラットに連続するスタイルに変更。ラゲッジスペースのフロア下にカーゴフロアボックスを新設して収納性を高めた。

Mグレードのインテリア。内装色はブラック&アイボリー。ステアリングとシフトノブはウレタンタイプ
Gグレードのインテリア。内装色はブラック。シートの側面にステッチが入る。ステアリングとシフトノブは本革巻き
メッキリングを装着した高輝度常時透過照明点灯タイプのメーターパネル
リアシートは全車6:4分割可倒式。ラゲッジスペースのフロア下にカーゴフロアボックスを新設
足まわりのセッティングは幅広いシーンで軽快感を発揮する設定となった

 走行性能では、前後ショックアブソーバーの減衰力設定とリアサスペンションのスプリングバネ定数の最適化を実施。ボディ側でも取り付け部分の剛性強化を行なって操縦安定性を高め、乗り心地を向上させる。電動パワーステアリングも制御内容を改良し、操作したステアリングを戻すシーンでのフィーリングを改善して自然な操舵感を目指している。

 パワートレーンではCVTの制御見直しを行ない、ダウンシフト制御による中間加速でのレスポンスを高めたほか、駆動トルクの遮断によってアイドリングストップからのエンジン再始動のときにショックが発生しないよう抑制している。また、アイドリングストップ機能の「オートストップ&ゴー(AS&G)」では、新たにブレーキングで車速が約13km/h以下まで減速するとエンジンを停止させる「コーストストップ機能」を追加。エンジン本体でも低フリクションタイプのタイミングチェーンの採用、冷えた外気を導入するダクトの新設といった高効率化を実施して、JC08モード燃費を従来型(1.2G)の25.0km/Lから0.4km/L高めた25.4km/Lとしている。

「3A92」型エンジンは最高出力57kW(78PS)/6000rpm、最大トルクは100Nm(10.2kgm)/4000rpmのスペックは不変だが、AS&Gに追加した「コーストストップ機能」、低フリクションタイプのタイミングチェーンの採用などによってJC08モード燃費を25.4km/Lに高めた
ダウンシフト制御などのCVTの制御見直しにより、中間加速でのレスポンスを高めた
フロントウインドーに車両前方の状況を検知するためのレーザーレーダーを装着

 先進安全装備では、低車速域衝突被害軽減ブレーキシステム「FCM-City」と「誤発進抑制機能(前進時)」をセットにした予防安全技術「e-Assist」を全車に標準装備。FCM-Cityは約5~約30km/hの低速走行時に衝突の危険性が発生した場合、警告音とメーター内の表示を使って乗員に危険を知らせ、自動ブレーキによる急制動によって衝突の回避、または衝突によるダメージを軽減する。誤発進抑制機能では、前方の約4m以内に障害物を検知した状態でアクセルペダルを強く踏み込んだ場合、エンジン出力を約5秒間抑制して発進の速度を抑え、同時に警告音とメーター内の表示で乗員に危険を知らせる。

(編集部:佐久間 秀)