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【LAオートショーまとめ】北米専用モデルなどを公開したホンダ、三菱自動車、サイオン

サイオンブースでは「デミオ セダン」をベースにした北米専用モデルも

2015年11月17日~19日(現地時間)開催

サイオンブースに展示された「デミオ セダン」ベースの北米専用モデル「SCION ia」

 2015年ロサンゼルスオートショーは、毎年11月に開催されているモーターショーで、ここ数年はグリーン・カー・オブ・ザ・イヤーの発表やコネクテッド・カー・エキスポが併催されるなど、モーターショーだけでなくオリジナリティに溢れたコンテンツを盛り込んでいる。

 北米の国際的なモーターショーは、今回のロサンゼルスや1月に開催されるデトロイト、3月に開催されるニューヨークが有名で、それぞれ毎年開催される。ロサンゼルスオートショーは西海岸の暖かい環境下で実施されるので、土地柄としてコンバーチブルモデルが発表されるとともに、自動車メーカーによっては中部地域のデトロイトよりも重視しているところもある。今回のマツダ「CX-9」やスバル(富士重工業)「インプレッサ セダン コンセプト」がワールドプレミアされたように、西海岸をメインマーケットと考えているメーカーは、初公開の場にロサンゼルスを選んでいるようだ。

 本稿では、すでに紹介したマツダとスバルブース以外で展示されていた国内メーカーの初公開モデルをピックアップする。

マツダ、LAオートショーでSKYACTIV-G初の2.5リッターターボを搭載した「CX-9」公開

http://car.watch.impress.co.jp/docs/news/20151120_731617.html

ちょっと写真で見るマツダ新型「CX-9」

http://car.watch.impress.co.jp/docs/news/photo/20151122_731831.html

スバル、次期インプレッサを示唆する「インプレッサ セダン コンセプト」をLAオートショーで世界初公開

http://car.watch.impress.co.jp/docs/news/20151122_731830.html

本田技研工業

 本田技研工業は北米で10代目となる新型「シビック クーペ」を初公開した。セダン版はすでに9月に発表されていて、セダンに続くモデルとして登場。

 新型シビック クーペは、セダンに対してよりスポーティなエクステリアデザインを取り入れている。低く構えるルーフやリアオーバーハングを切り詰めたファストバックスタイル、左右をつなげたLEDテールランプなどがクーペルックを作り上げた要素となる。

 エンジンは、セダンにも搭載される直列4気筒DOHC 1.5リッター直噴ターボと、直列4気筒DOHC 2.0リッターi-VTECエンジンを用意。1.5リッターモデルは最高出力174PSで、2.0リッターモデルは158PSとなっている。

 その他の特徴としては、先進の安全運転支援システム「Honda SENSING(ホンダセンシング)」などの最新技術も採用していて、北米でのコンパクトモデルの牽引役となる。

 シビック クーペは、2016年3月から発売される予定で、アメリカのインディアナ工場とカナダのオンタリオ工場で生産される。

新型「シビック クーペ」

三菱自動車工業

 三菱自動車工業は、ロサンゼルスオートショーで2台の市販モデルの発表を行った。

 1つは2016年型「アウトランダースポーツ(日本名:RVR)」で、フロントフェイスに新たにダイナミックシールドを採用した。国内では6月に発表を行ったマイナーチェンジ版「アウトランダー」から取り入れているこのダイナミックシールドは、同社のヘリテージとなるSUVや4WDモデルの力強さを取り入れた新世代のフロントフェイスになる。フロントの意匠チェンジに加えて、外観では18インチアルミホイールを採用。インテリアでは、新デザインのステアリング、6.1インチディスプレイオーディオ、高品質シートなどが新たに装備された。

フェイスリフトした「アウトランダースポーツ」

 一方の2017年型「ミラージュ」では、空力特性に優れたスポーティな外観デザインに変更。インテリアでは新しい生地のシート、コンビネーションメーター、ステアリングを装備。車載ディスプレイオーディオは、米国で販売する三菱車として初めて「Android Auto」「Apple CarPlay」に対応するようになった。機能面では、フロントの剛性を高めるとともにショックアブソーバーの減衰力を最適化し、ハンドリング特性を高めている。

マイナーチェンジで内外装の充実化が図られた2017年型「ミラージュ」

サイオン(トヨタ自動車)

 東京モーターショー2015のトヨタ自動車ブースにも展示されていた「C-HR Concept」が、サイオンブランドからも発表された。

 新型「プリウス」から市販モデルに採用された「TNGA(トヨタ・ニュー・グローバル・アーキテクチャー)」を用いることになっているC-HR Conceptは、プリウスと同様にグローバル展開を想定しているモデルになる。各メーカーがこぞって開発を行い市販化してきたコンパクトセグメントのSUVで、これからの伸びが期待できるカテゴリーになる。

 トヨタ版のC-HR Conceptに対して、今回のサイオン版には独自のエクステリアが与えられている。ヘッドライトやテールランプはユニークなデザインが施されていて、バンパー開口部の形状にも違いが見受けられる。21インチのホイールデザインも専用だ。

 このコンセプトカーを見る限りは、サイオンブランドからもC-HRが登場することが予想される。2016年には市販モデルが登場すると言われているので、そのときにはサイオンブランドらしい個性豊かなC-HRになることだろう。

サイオン版「C-HRコンセプト」
「SCION ia」は、マツダ「デミオ」(セダン)をベースにした北米専用モデル。ニューヨークオートショーですでに公開しているモデルで、北米ではすでに発売をスタート。エクステリアデザインはサイオンらしい若者に向けたモディファイが施されていて、内装についてはデミオと同等となる

(真鍋裕行)