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メルセデス・ベンツ、グラフィックデザイナーの横尾忠則氏がデザインした「スマート forfour」公開
3月19日~8月28日に箱根 彫刻の森美術館で行なわれる展覧会「横尾忠則 迷画感応術」でも展示
(2016/3/4 23:32)
- 2016年3月4日 開催
メルセデス・ベンツ日本は3月4日、東京 六本木にあるブランド発信拠点「メルセデス・ベンツ コネクション」においてグラフィックデザイナーの横尾忠則氏がデザインした「スマート forfour」を公開した。
横尾氏は、1960年代から日本の前衛シーンやポップシーンを代表する存在として活躍するグラフィックデザイナー。今回、3月19日~8月28日に箱根 彫刻の森美術館で行なわれる横尾氏の展覧会「横尾忠則 迷画感応術」をメルセデス・ベンツ日本が特別協賛することから両者のコラボレーションが実現し、横尾氏がスマート forfourをベースにデザインした「CAR-leidoscope」が公開された。
絵画を製作する際、横尾氏は紙皿をパレットとして使うそうで、直観的に位置を決めて絵具を絞り出して色を混ぜ合わす。横尾氏はこのパレットも“作品”と捉えており、過去数十年におよぶ創作活動で使った数百点分を保管しているという。今回の「CAR-leidoscope」ではその保管するパレットを撮影し、そのデータをもとにラッピングを作ってスマート forfourに貼り付けられたものとなる。
同日行なわれた発表会には横尾氏とともに彫刻の森美術館 館長の森英恵氏、メルセデス・ベンツ日本 代表取締役社長兼CEO 上野金太郎氏が出席して挨拶を行なった。
はじめに登壇した森氏は「このたび彫刻の森美術館で横尾忠則さんの展覧会を行なうことになった。(展覧会を開催するにあたり)横尾さんに相談したのは1年ほど前で、とてもお忙しい方なのでどうかなと思っていたが、実現することができた。横尾さんは昨年、高松宮殿下記念世界文化賞を受賞されており、今回の展覧会には箱根をテーマにした新作を用意いただけるということで楽しみにしている」とコメント。
また、上野社長は「このような機会に弊社のスマートを用いて素晴らしいアートカーを製作いただき御礼申し上げたい。スマートについて紹介させていただくと、スマートの名前の由来は1990年半ばに創業時のパートナーであったスウォッチの“S”、メルセデス・ベンツの“M”、それに“ART”を重ねてスマートとなった。1998年に実際のクルマがデビューし、このようにユニークな形をしているので大変人気を博し、日本でも累計で約3万台以上が販売された。そして昨年に待望のフルモデルチェンジをし、本年より本格的に販売を開始している。今回の協賛にあたり、彫刻の森美術館様とアートカーの製作を企画する中でその名前にアートを冠し、ユニークな外見が特徴で、さらに私どもにとって勢いのあるこのスマートこそが、芸術との結びつきを表現するのにもっともふさわしいクルマであると考えて弊社からお願いした。横尾様にデザインしていただき、芸術作品として完成したアートカーが今後このメルセデス・ベンツ コネクションや彫刻の森美術館様をはじめ各所でお披露目され、色々な方にご覧いただくことを楽しみにしている」とあいさつを行なった。
そして最後に登壇した横尾氏は、「クルマというのはそれ自体がデザイン。それに対して僕はクルマにどのようにアートするか、デザインとアートのコラボレーションを試みたが、クルマというのはデザインが完成されたもの。デザインというのは機能性を第一に考えるわけで、アートは機能性をはく奪してしまう。僕は普段は絵画という平面で仕事をしているが、クルマのような立体的なものにどのようにペインティングするか、クルマが本来持っている魅力以上のものを考えてみたが、結局はうまくいかず、クルマの形に負けてしまった。僕だったらこのクルマに恥ずかしくて乗れませんね(笑)」と謙遜の言葉を述べるとともに、「3月から彫刻の森美術館で個展を開かせていただくが、このクルマも展示される。ほかの作品もたくさん並べるのでぜひご覧になっていただきたい」とアピールして挨拶を終えた。