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スバル車1000台とファン2500人が集まった「スバルファンミーティング」

スバル研究実験センター(SKC)で初開催

2016年3月27日 開催

栃木県佐野市にあるスバル研究実験センター(SKC)で開催された「スバルファンミーティング」

 スバル(富士重工業)は3月27日、栃木県佐野市のスバル研究実験センター(略称 SKC)にてスバルファンミーティングを開催した。SKCは各種試験評価路面と実験施設を備えたスバル車の走行試験の要となるテストコースで、通常は関係者以外一切立ち入り禁止の敷地に1000台のスバル車と2500人のファンが集まった。

 なお、熱狂的なファンの多いスバル車のミーティングは元々ユーザーの間で頻繁に行なわれているものの、メーカー主導での開催は今回が初の試み。なお、事前の告知により希望者を募ったところ3500台、8500名の応募があり、抽選により選ばれた今回の参加者は、倍率の高い狭き門を通過した幸運なファンだ。

続々と会場入りする参加者
日本のステーションワゴンを牽引してきたスバルならではのラインアップ
オーナーズミーティングは参加車の駐車場ウォッチングも楽しい
「このテストコースは日頃限られた社員しか入る事ができない敷地ですが、今日はこの場で皆様にもっともっとスバルを知っていただきたい」とオープニングセレモニーで吉永社長が挨拶

 会場入口では富士重工業 代表取締役社長の吉永泰行氏自らがパンフレットを持ち来場者を迎えた。オープニングセレモニーで吉永社長は「今から50年前の1966年に水平対向エンジンを出しました。今年は50周年にあたります。その感謝も込めてファンミーティングを開催させていただきます。テストコースですのでトイレ等なにかと不便もあるかと思いますが、それでも皆様に私たちのこのテストコースに来ていただきたかったという気持ちを汲んでいただき、是非楽しんでいただきたいと思います」と挨拶を述べ、スバル初のファンミーティングは幕を開けた。

来場者を自ら迎えパンフレットを渡す吉永社長
ファンを迎えたのは吉永社長の他、開発スタッフや関係者、スバルで戦うドライバー陣など豪華なメンバー
オープニングセレモニー

圧巻の技術資料館

 テストコース内にある小さな資料館だが、その内部はファンには嬉しい展示が盛りだくさん。スバルを語る上では欠かせない「スバル 360」はもちろん、懐かしいモデルからなかなかお目にかかることのできないモデルまで、充実の展示内容。会場の隅まで覗くと赤帽向けのサンバーから、日本では発売されなかったトライベッカも展示。細かく見ていると量産にはあるべきものが付いてないモデルなどもあって興味は尽きない。

歴代ラリーカーなど名車がずらり

 スバルモータースポーツの代名詞でもあったWRCマシンやNBRチャレンジの参戦マシン。10万km世界速度記録を達成した「レガシィ RS」、中には「BRZ」「86」の初期開発車両まで展示。

「レオーネ」でWRCグループAを戦っていたスバルだが、グループB廃止後にWRCのトップカテゴリーとなったグループAへの挑戦はレガシィ RSから。コリン・マクレー時代とも言えるこの頃のマシンのフォルムは量産車と極めて近いのが分かる
ペター・ソルベルグ時代とも言えるこの頃のマシンは、日本でもWRCが開催されたので生で観戦した人も多いだろう。ここでスバルのWRCチャレンジは一旦幕を閉じるのだ
現在、全日本ラリーでチャンピオン争いを演じる2台の「WRX STI」も会場に展示された
10万km世界速度記録を達成したレガシィ RSは展示の他、今回ファンの前で走行を披露した。かつてスバルの広告で見た、このマシンがバンクを疾走する姿を思い出すファンも多かったのではないだろうか。イエロー・グレー・ブルーの配色も懐かしい
NBRチャレンジ2013
インプレッサやレガシィを切り貼りしたようなこの車両。実はBRZ/86の開発のためのものだ。中を覗いてみるとステアリングはトヨタのものであった

乗って楽しむ懐かしのスバルから最新のスバル

 テストコースの高速周回路や施設内のウェット旋回路などで行なわれる様々なスバルの同乗体験プログラムや、SKCのコースをバスで見学できるSKCバスツアーなどの体験型プログラムも用意されていた。

高速周回路の同乗走行やSKCバスツアーなどの体験型プログラムは人気が高く、長い行列ができていた
参加者を乗せてバンクの最上段を走行するWRX
高速周回路ではこんな一幕も。先導する青いマシンをドライブするのはもちろん新井敏弘選手だ
ちなみにこの日の新井選手は大忙しで、次のプログラムへ急ぐこんな姿も……
SKCバスツアーでテストコースを見学
高速周回路をバスで走行している最中にも、最上段をWRXが疾走している
こちらは「動く博物館」と称された同乗デモ走行プログラム。もっとも古いサンバーライトバンは昭和39年のモデルだ
ラリーカー、ダートトライアルマシンの同乗走行は勝田範彦選手、鎌田卓麻選手が担当

技術者とユーザーが本音で触れ合う様々なプログラム

 普段、直接意見交換する事のない開発陣とユーザーとの交流は、メーカー主催のイベントならではのプログラムだ。「アイサイト」「1.6リッターインテリジェント”DIT”」「スバルデザインコンセプト”ダイナミック&ソリッド”」「総合性能・操縦安定性」などをテーマに、それぞれの開発者が語る「スバルDNAセミナー」や各車種のPGM(開発担当者)と来場者による車種別スバルオーナーズミーティングなど、内容の充実度ももちろんだが、そのスバル開発陣とユーザーの距離の近さが印象的であった。

各車種のPGM(開発担当者)と来場者による車種別スバルオーナーズミーティング。写真はレヴォーグのPGM 熊谷泰典氏。オーナーの忌憚のない質問に時に親密に、時にバッサリと本音をぶつけるそのやりとりは貴重な機会だ
「スバルDNAセミナー」
開発陣とユーザーとの交流「スバルDNAセミナー」は自動車評論家も交え行なわれた。Car Watchでも執筆中の西村直人氏も参加

富士スピードウェイで公式テスト中のSUPER GTを中継

 当日は開幕戦に向けて富士スピードウェイでテスト中の辰己英治総監督、井口卓人選手、山内英輝選手、そして現地でレポートする山野哲也氏を生中継。3月22日に行なわれたNBRチャレンジの走行テストでのクラッシュで負傷し、走行を見送っていた山内選手に山野選手が「今日レーシングスーツを持ってきているので代わりに走ろうか?」と冗談(本音かも)をとばす一幕も。また、かつてスバル車の開発に携わり、このSKCでテスト走行を行なっていた辰己総監督は「そこはかつての自分の職場なんですよね。なんだか自分がSKCを離れてからスバル車が売れに売れている状況で、なんか申し訳ない」と、こちらも本音なのか冗談なのか分からないようなコメントで会場を盛り上げた。

SUBARU ACTIVE LIFE SQUARE&フードコート

 スバルがクルマで広がる趣味や好奇心を応援する取り組み「SUBARU ACTIVE LIFE SQUARE」のコーナーでは、スバルの試験場がある北海道美深町のBBQガーデンや、スバル(昴=プレアデス星団)にちなみ天体望遠鏡メーカーのビクセンによる手作り望遠鏡コーナーなどが用意された。また、フードコートでは地元の佐野市の佐野ラーメンの店の他、多数の飲食店による出店が行なわれた。

「SUBARU ACTIVE LIFE SQUARE」のコーナーや地元の飲食店の出店コーナー。会場で焼かれていた川魚は、このテストコースからほど近い旗川で獲れたイワナやニジマスだそうだ

ファンミーティングのフィナーレ、パレードラン

 スバルファンミーティングのフィナーレは高速周回路を使ったパレードランだ。白いレガシィ RS10万km世界速度記録達成保持車と青いインプレッサ WRC98の2台が先導し、1000台ものスバル車がコースイン。天候が心配された1日だったが、すっかり晴れ渡った中でスバル車がコースを埋め尽くすその姿は、フィナーレにふさわしいものであった。