写真で見る
写真で見る ダイハツ「キャスト スポーツ」
(2015/11/19 12:00)
この「キャスト スポーツ」は9月9日に発売されたダイハツ工業の軽自動車「キャスト アクティバ」「キャスト スタイル」に続く第3弾モデル。キャストシリーズは生活の道具としての軽自動車ではなく、「ずっと乗りたい」「愛着がわく」と思ってもらえるような魅力を持つことを目指したクルマ。そのためにダイハツが行ったのが、質感が高く普遍的な魅力を持つデザインを与えること。この基本となる考え方をベースにデザインが行われ、そこから3モデルのバリエーションごとに異なる個性が与えられている。
先行して発売されたキャスト アクティバは力強さと立体感のあるクロスオーバーテイストに仕上げられ、キャスト スタイルは都会的なイメージ。そして今回のキャスト スポーツはその名のとおりスポーツテイストを盛り込んだ作りになっているのだ。
このキャストシリーズについての詳細は、発表記事やまるも亜希子氏による試乗インプレッションがすでに掲載されているので、そちらを参考にしていただきたい。
ダイハツ、3つの世界観で個性を表現する新型軽自動車「キャスト」
http://car.watch.impress.co.jp/docs/news/20150909_720227.html
ダイハツ「キャスト アクティバ」「キャスト スタイル」
http://car.watch.impress.co.jp/docs/news/impression/20151027_727071.html
それではキャスト スポーツについて紹介していこう。まずはスタイリングから。フロントマスクではレーシーなメッシュをイメージした専用デザインのグリルを備え、さらにチェッカーフラッグをデザインに取り入れたスポーツ専用エンブレムが取り付けられている。バンパー形状もリップ部分の張り出しが大きくなり、両サイドにはLEDイルミネーションランプがビルトインされる。このリップ部分だが、ここにはボディーカラーによらずブラックの塗装が施され、加えてアクセントとして赤いラインも入れられる。さらにサイドスカート、リアバンパー下部にもフロントリップ同様のブラック塗装+赤のストライプ入りとなっている。
視線を上に動かすと目立つのが、ドアミラーとリアクォーターピラーに使われている赤い加飾だ。この配色はメーカーオプションの「デザインフィルムトップ」を選択すると同時に採用されるデザインで、ボディー色と同じモノトーン仕様のルーフの場合はミラーやピラーはボディー同色となる。シンプルに乗りたい人はこちらを選ぶとよいだろう。ただし、フロントバンパー、サイドスカート、リアバンパーの塗り分けとストライプはキャスト スポーツのデザインのポイントなので、ここはルーフカラーに関わらず同一仕様となっている。
次にインテリア。ここでも2タイプの配色が用意されている。カタログで「ダイハツおすすめインテリア」とされるスタンダードオーダーが「レッド&ブラック」仕様。シートはブラックの表皮にレッドステッチが入れてあり、インパネはブラック基調でセンター部分に赤い加飾パネルを組み合わせている。この仕様はボディーカラーのデザイン(エアロパーツ部分の黒と赤の組み合わせ)と調和が取れているもので、スポーツカーらしさも感じられる作りだ。
それに対してメーカーオプションのユニークオーダーとして設定されている「ブラック&ホワイト」仕様は、シートとドアトリムの一部がホワイトのプロテインレザー表皮となっている。スタンダードオーダーで赤になっているインパネ部分はピアノブラックに変更。ホワイトのシートとインパネのブラック&ピアノブラックという組み合わせは、欧州の高級スポーツカー的な上品な仕上げと言える。
シート部分だけでも凝った作りと言えるのだが、質感の高さを目指したクルマはさらに細かい部分にもこだわりがちりばめられてた。そこを順番に紹介していくとまずはメーター部。メーターの文字盤はスポーツのデザインのキーになっている赤色が使われているが、外装やシートのステッチに使う鮮やかな赤ではなくて派手さを抑えた色味を採用。そのため赤色文字盤ながら渋めの印象にもなっていた。
そのほか室内の装備ではステアリングがレッドステッチ仕上げのMOMO製の革巻きタイプを採用。センターパッド部はメッキ仕上げのMOMOオーナメントが付き、スポーク部はシルバーの加飾プレートを装着する。左側のスポーク部はオーディオ、ナビのコントロール用のスイッチ類を配置する。
続いて走行性能に関する部分。エンジンはほかのキャスト2モデルに設定されている自然吸気エンジンはラインアップされず、KF型の直列3気筒DOHC 0.66リッターインタークーラーターボエンジンと7速マニュアルモードを備えるCVTの組み合わせ1種類で、エンジンは最高出力47kW(64PS)/6400rpm、最大トルク92Nm(9.4kgm)/3200rpmを発生。駆動方式は2WD(FF)と4WDが用意され、2WDが162万円、4WDが174万4200円となる。
吸入する空気を冷やすためのインタークーラーを備えており、装着場所はエンジン上部。ただ、ボンネット上に外気を導入するダクトは見当たらない。実はフロントグリル内にインタークーラー用の走行風吸気口が設けてあり、そこから導入した外気はボンネット裏に設定されたダクトを通過してインタークーラーまでダイレクトに導かれるようになっている。
ホイールは2WD車に16インチ、4WD車に15インチのアルミホイールを採用。タイヤは横浜ゴムのアドバン A10(165/50 R16)が標準装備され、2WD車のみにブリヂストンのポテンザ RE050A(165/50 R16)というハイグリップタイヤがメーカーオプション設定される。
2WD車はシリーズ唯一のタイヤサイズ&ハイグリップタイヤをカバーするキャスト スポーツ専用のスポーティサスペンションが標準装着されている。このスポーティサスペンションは16インチのスポーティタイヤ(アドバン A10を含む)を履くことによるステアリングレスポンスの向上や、グリップ力アップとマッチングするようショックアブソーバーの減衰力特性とスプリングのレートを変更し、ロール剛性を高めた仕様となっている。