写真で見るBMW「X1」


 「BMW X1」はBMWのXモデルのラインアップの中で最もコンパクトなモデル。3シリーズと同じホイールベースを持つシャシーに、BMWの言うSAV(Sports Activity Vehicle)にまとめ上げたBMWとなる。

 国内仕様では2リッターエンジンの2WD(FR)モデル「sDrive18i」と3リッターエンジンの4WDモデル「xDrive25i」が用意される。どちらもBMWが戦略的価格を付けたというだけに、同クラスのエンジンを搭載する1シリーズよりも低価格を実現した価格はそれぞれ363万円と480万円。

 今までBMWユーザーでなかった層にも訴求したいというX1は、リアシートのアレンジも特徴的。4:2:4の分割シートにより、アームレスト部分のみ貫通できることの多かったリアシートの中央を大きく開くことができ、さまざまな長い物の積み込みを可能にしながら、リアの2名乗車を実現している。

 シートポジションは1シリーズ比で9cm高。しかし、フロントシートの高さ調節範囲が広く、SUV風の見晴らしのよい高めのポジションだけでなく、低めの位置でスポーティーに運転することも可能。

 なお、ボディーサイズは4470×1800×1545mm(全長×全幅×全高)。数値の上ではそれほど大きいものではないが、背の高いボディーと立体感を強調したフロントマスクにより、サイズ以上の貫禄を備えている。

 撮影車は6気筒エンジンと4輪駆動の「xDrive25i」と、4気筒エンジンで後輪駆動の「sDrive 18i」。どちらもHi-LineパッケージやX Lineエクステリア、サテン・アルミニウムのルーフレールをオプション装備している。

xDrive25i

数値の上ではコンパクトだが、SUVとしての迫力を備えるボディー。前後の凝った造形もBMW X1のアイデンティティ。グレードは「xDrive25i」でカラーはディープ・シー・ブルー

 

X1のスタイリングの最大の特徴とも言えるのがフロントマスク。フォグランプやフロントグリルの立体的なスタイルが目立つ
ターンシグナルは電球式となる。ヘッドライトはキセノン式でプロジェクタータイプ
BMWのエンブレムはプレスラインの付いたボンネット前部に位置する広いウインドースクリーンはフラットワイパーを装着
大型のサイドミラードアハンドルはボディー同色仕上げ側面のターンシグナルはフェンダーに装着
側面はボディーの丸みとフェンダーの盛り上がりが融合したカーブを描く
グレードバッジはフロントドア下に装着されるドア下にもシルバーのアンダーガードを装着
ルーフレールは独自の形状で、オプションのサテン・アルミニウムタイプツイングラスルーフは前半分が開く構造
ナビゲーションシステム装着車はドルフィンアンテナがルーフ後方に付き、その分、全高が若干高くなる給油口は右後方。燃料は無鉛ハイオク
リアもひと目でBMWと分かるスタイルリア下部にもシルバーのアンダーガードが装着される
L字型のテールライトブレーキ、ターンシグナル、バックライトを点灯テールライトを点灯させたときにラインが引かれたようになる
ハイマウントストップランプはリアウインドー上部に付くリアウインドーはワイパーの動線に沿ってデフォッガーの熱線が這うリアには「X1」というモデル名のバッチのみ装着される
xDrive25iの3.0リッター直列6気筒エンジンエンジン位置は後方に食い込んでいる。バッテリーはリアに積むボンネットフードの裏側
オプションの18インチホイール、タイヤは前が225/45 R18、後ろが255/40 R18を装着6気筒モデルのテールパイプ

 

SUVということを意識することなく乗り込めるシートの高さ室内にはSUV的な装飾やデザインはなく、極めて一般的ダッシュボードやシフトレバーまわりのトリムは「ファインライン・ウェーブ・ウッド・トリム」
ステアリングホイールスピードメーターはアナログ式。燃料残量と瞬間燃費計もアナログ指計するシフトレバーはセンターコンソールにあり、SUV的な装飾は特にない
ステアリングホイールにはオーディオなどのリモコンボタンがある左コラムのレバーはターンシグナル左コラムのレバーはワイパー操作となる
アクセルペダルはオルガン式ペダルシフトレバーは右ハンドル用に最適化され、サイドブレーキも右側にある
iDriveのコントローラーカーナビなどの液晶ディスプレイ空調やオーディオの操作パネル。空調温度は左右独立で設定可能
オーディオはAUX入力を備えるDTC(ダイナミック・トラクション・コントロール)やHDC(ヒル・ディセント・コントロール)の操作ボタンはコンソールのオーディオ下にある。その他のスイッチもここに設置できるヘッドライトスイッチはダッシュボード右側になる。オートライト機能付
ルームミラーは自動防眩式ETCをルームミラー内に内蔵しているバニティミラーや専用照明などもひととおり装備
グラスルーフはシェードで光を遮ることができるシェードを開くと後席まで光が差し込んでくる
ドア内張りもレザーシートなどと同色パワーウインドーとミラーの操作ボタン内側のドアハンドル
スマートキーを採用、スターターボタンの下には差し込んでおく場所も用意される
シート・マテリアル&カラーは「ネバダ・レザー:ベージュ」
前席は電動パワーシートBMWの文字が入ったスカッフプレート
リアシートにはセンターアームレストを装備する
4:2:4の分割可倒式だが、中央部分のみを倒すことでトランクスルーとなる
リアシートの自由度が高い
センターコンソール後部のDCソケットはリアシートからアクセスできる後席にはマップランプが装備される
深く大きなグローブボックスセンターコンソールにも収納とカップホルダーがある。内部にもDCソケットがある
リアゲートラゲッジスペースは通常で420リットル、リアシートをたためば最大1350リットルフロアボードを上げると仕切りのある収納スペースが現れる
収納スペース下にはバッテリーや機器類が収納されるファーストエイドキットも装備される。内容は包帯などで薬品はない
ラゲッジスペース内にもDCソケットが装備されるリアゲート裏には非常停止板が備わる

 

メーター内にはモノクロの液晶ディスプレイが備わり、各種情報表示が可能。通常は走行距離、シフトポジション、時刻、気温など現在の燃料であとどれくらい走行可能かの目安を表示平均時速
平均燃費を表示サービス情報を表示することも可能6万kmまたは2014年4月に整備せよとの表示
オイル交換の目安は2万8000kmまたは2012年4月排気ガスのチェックは2013年4月ブレーキのチェックも表示される
オイルの量も表示される。エンジンルーム内にはオイル量のスティックはない
液晶ディスプレイはかなりのワイドなので、地図の2画面表示も苦しくないiDriveコントローラーによって操作を行うラジオの選局もiDriveコントローラー
燃費や平均速度などの表示は、こちらの画面でも確認可能。詳細な操作もできるオイルの量を画面で確認するとよりわかりやすい
点検時期などの表示もここで確認できる車両の細かな設定も思いのままだエンジンOFF後にライトで照らすホームライトや、ターンシグナルの動作なども好みで設定可能
シートやドアロックも設定できる駐車中のベンチレーションも設定できる

sDrive 18i

sDrive 18i、カラーはアルピンホワイトIII

 

2リッターエンジンでFRレイアウト。エンジン手前カバーより後方に搭載される手前のBMWマークのあるカバー下は少々の補機類があるだけで空洞フロントのキドニーグリル
ホイールはsDrive 18i標準装備の17インチ。タイヤは前後とも225/50 R17シートカラーは同じだが、インテリア・トリムがファイン・カッティング・アルミ・トリムとなる

(正田拓也 / Photo:鈴木広一郎)
2010年 7月 5日