写真で見る三菱「コルト」 |
2002年11月に登場した「コルト」は、室内空間を最大限に広げることを目的に、フロントバンパーからルーフ後端まで流れるようなワンモーションフォルムを採用したコンパクトカー。セパレートシートのほか前席ウォークスルーが可能なベンチシート、リアシートに150mmものスライド機構やリクライニング機構を設けるなど、使い勝手のよさが好評を博していることもあり、これまで一部改良や仕様変更は行っているものの、フルモデルチェンジはされていない。
グレードはVery、COOL Very、1.3RXの3モデルをラインアップし、それぞれに2WD(FF)と4WDを設定する。Veryがスタンダードグレードに位置づけられるが、UV&ヒートプロテクトガラスに撥水フロントドアガラス、オートエアコン、消臭天井、キーレスエントリーシステムを標準装備するなど機能の充実を図っている。これに加えてCOOL Veryは本革巻きステアリング、ハイコントラストメーターなどを、1.3RXはHIDやリアスポイラー、フォグランプ、15インチアルミホイールなどを標準装備する。
一方、2004年10月に登場した「コルト プラス」は、コルトの取り回しのよさをそのままに、ボディー形状をワゴンとしたモデル。エクステリアデザインのコンセプトはコルト同様ワンモーションフォルムを特徴とし、リアオーバーハングを約300mm拡大。ユーティリティ性能では、キーに内蔵したスイッチでテールゲートの自動開閉を全グレードで可能にしたほか、ラゲッジスペースに設けられたレバーでリアシートのシートバックを前倒しできる機構や、ラゲッジスペースの深さを2段階に変更できるフレキシブルカーゴフロアを備えるなど、実用性の高い仕上がりをみせる。グレードはVery、COOL Very、1.5RXの3モデルで、コルト同様、それぞれに2WD(FF)と4WDを設定する。
エンジンは最高出力68kW(92PS)/6000rpm、最大トルク124Nm(12.6kgm)/4000rpmを発生する直列4気筒DOHC 1.3リッターを、コルト全グレードおよびコルト プラスのVery、COOL Veryに搭載。コルト プラスの1.5RXのみ、最高出力77kW(105PS)/6000rpm、最大トルク141Nm(14.4kgm)/4000rpmを発生する直列4気筒DOHC 1.5リッターを搭載する。10・15モード燃費は2WD車(FF)が20.0km/L、4WD車が18.6km/Lで、1.5RXの2WD車は18.8km/L、4WD車は17.8km/Lとなる。
そのコルト、コルト プラスは6月に一部改良を実施。2WD(FF)車では減速エネルギー回生システムを採用してオルタネーターの効率アップを図り、平成22年度燃費基準+25%を達成。改良前に50%減税だったエコカー減税(環境対応車普及促進税制)は、75%減税が適用されるようになった。
また、コルトの4WD車は点火プラグなどを変更しており、これにより平成22年度燃費基準+15%を達成、エコカー減税により50%減税に適合する。
今回撮影した車両はコルト Cool Very(FF)で、ボディーカラーはレッドメタリック。価格は127万500円。
ワンモーションフォルムが特徴のエクステリアデザイン。コルトのボディーサイズは3900×1680×1550mm(全長×全幅×全高)、ホイールベースは2500mm。なお、コルト プラスは全幅、全高は変わらないものの全長が285mm延長される |
5:5分割可倒式のリアシートは150mmのスライド調整が行えるほか、2段階のリクライニング機構を備える |
リアシートのアレンジ。シートバックを前倒ししてラゲッジルームの拡大を行えるほか、さらに座面ごと前方に折りたたむと床面をフラットにすることもできる |
(編集部:小林 隆 / Photo:堤晋一)
2010年 7月 26日