写真で見る日産「フェアレディZ」


 日本を代表するスポーツカー、日産「フェアレディZ」。初代モデルとなるS30型が発売されたのは1969年のこと。以来、40年以上にわたって世界中で愛され続け、約170万台がスポーツカーを愛するユーザーの元に届けられてきた。

 現行モデルとなるZ34型は2008年にデビュー。誕生からずっと受け継がれてきたFRレイアウトはそのままに、先代Z33型よりホイールベースを100mmも短縮。より走りを楽しめるモデルとして誕生した。

 そしてこの7月に、5年目を迎えるにあたってマイナーチェンジを実施した。

 内外装の変更点はフロントバンパーやアルミホイール、新色の追加などわずかにとどまる。だが、減衰力特性を変更したユーロチューンドサスペンション、新開発の摩擦材によりフェード性などが高められたブレーキパッドの採用など、走りの面では大きなリファインが加えられている。

 エンジンはV型6気筒3.7リッターの「VQ37VHR」ユニットと変わらず。VVEL(バルブ作動角、リフト量連動可変システム)の採用により、最高出力336PS/7000rpm、最大トルク37.2kgm/5200rpmを発生。トランスミッションはシンクロレブコントロール付6速MT、またはマニュアルモード付7速AT(7M-ATx)を用意。より洗練されたサスペンションとの相乗効果により、最新スポーツカーらしい走りを楽しむことが可能となっている。

 ボディーバリエーションは、クーペとロードスターの2モデル。

 グレードはクーペの6速MTモデルが「フェアレディZ」「フェアレディZ Version S」「フェアレディZ Version ST」、7速ATモデルが「フェアレディZ」「フェアレディZ Version T」「フェアレディZ Version ST」の各3タイプ。

 またロードスターでは、6速MTモデルが「フェアレディZ」「フェアレディZ Version ST」、ロードスターの7速ATモデルが「フェアレディZ Version T」「フェアレディZ Version ST」の各2タイプとなる。

 価格レンジはクーペが378万円~451万5000円、ロードスターが438万9000円~512万4000円。

 撮影車両はクーペのフェアレディZ Version ST、6速MTモデル。ボディーカラーは新色のプレミアムサンフレアオレンジ。

外観はフェアレディZならではのグラマラスなもの。ボディーサイズは4260×1845×1315mm(全長×全幅×全高)。雰囲気は先代Z33と似ているものの、ホイールベースは2550mmと短くなった
ボディーカラーは写真のプレミアムサンフレアオレンジのほか、ダークブルーが新色として加わった開口部の形状が変更になったほか、フロントバンパーにLEDハイパーデイライトが追加された縦に連なる4連LEDが特長のハイパーデイライトを新たに装備。ヘッドライトは全車バイキセノンタイプ
ドアミラーはシンプルな形状で曇りなどを防止するヒーター内蔵タイプ金属的な質感を持つドアハンドル。インテリジェントキーを標準装備するため運転席側には小さなボタンが配置されるリアゲートにはフェアレディZのバッヂ。リアコンビランプは変更なし
ユーロチューンドサスペンションはVersion S/STのみの装備ガソリンは無鉛プレミアム仕様でタンク容量は72LV型6気筒 3.7リッターのVQ37VHRユニット。JC08モード燃費は9.0~9.2km/L
クーペのVersion S/STに標準装備されるレイズ製アルミホイール。タイヤサイズはフロントが245/40 R19、リアが275/35 R19Version S/STには曙ブレーキ製の4輪アルミキャリパー対向ピストンブレーキ(前輪4ピストン、後輪2ピストン)を装備。今回の変更により赤いペイントが施されたリアビューを引き締める2本出しのマフラー。中央は全車標準となるリアフォグランプ
スポーツカーらしく適度に囲まれ感のあるインパネまわり。低いヒップポイントと相まって雰囲気を盛り上げてくれる全車に本革巻きの3本スポークステアリングを標準装備中央にドンとタコメーターを据えたメータパネル。シンプルな文字盤がアナログメーターならではの視認性のよさを強調
左側は燃料、水温計と車両情報ディスプレイ。今回のマイナーチェンジでベースカラーがグレーに変更されているインパネ上部に時計、電圧、油温計の3連メーターを配置6速MTモデルのシフトノブはパーキングブレーキレバーとともに本革巻き。トランスミッションには「シンクロレブコントロール」が備わり、ヒール&トゥをしなくても回転を合わせてくれる
シフトノブ前方にはスポーツモード切り替えスイッチとハザードランプスイッチクーペのVersion T/STにはシートヒーターを装備するABCペダルとフットレストは全車アルミ製を採用
キーは専用スロットに差し込むだけ。スターターはプッシュ式
滑りやすい路面やコーナリング時の横滑りを防止するVDC(ビークル・ダイナミクス・コントロール)はオフにすることもできるカーウイングスナビゲーションシステムは全車にオプション設定
Version T/STに標準装備されるBOSEサウンドシステム。6枚CDチェンジャー内蔵でAM/FMチューナーと8スピーカーを装備センターコンソール内にはDC12VソケットやAUX端子などを用意
Version T/STに標準装備となる本革・スエード調ファブリックコンビネーションシートスライドとリクライニングは電動式になる運転席側はシートリフターとランバーサポートを装備。こちらは手動調整
ドアパネルにもエアコンの吹き出し口を装備。内張にもスエード調表皮が使われるなど上質感のある仕上がりだサイドシルにはZのロゴが入ったキッキングプレートを装備シート後方にタワーバーを装備。ラゲッジスペースとの仕切りとしても機能するため邪魔にならない
ラゲッジスペースは深さこそあまりないものの、面積が広いため容量は大きいVersion S/STはスペアタイヤレスとなるためパンク修理キットを装備。中央はボーズサウンドシステム用のサブウーファーラゲッジには荷物固定用のフックが備わる

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(安田 剛)
2012年 10月 4日