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写真で見る アウディ「TT クーペ」「TT ロードスター」「TTS クーペ」
(2015/10/5 21:18)
アウディ「TT クーペ」「TT ロードスター」「TTS クーペ」はコンパクトなボディーを持つスポーツカーだ。1998年に初代がデビューした後、2006年には2代目にバトンタッチ。アルミの塊から削り出したかのような個性的なフォルムと、アウディならではのフルタイム4輪駆動システム「quattro」の採用などで多くのファンを獲得しており、累計では50万台以上のセールスを記録している。
そして、9年振りに登場した新型が今回の3代目となる。ラインアップは前述したように3タイプ。基本となる2ドアクーペのほか、オープントップを持つロードスター、そして「S」が付くハイパフォーマンスエンジンを搭載したスポーツモデルだ。
エンジンはいずれも直列4気筒DOHC 2.0リッター直噴ターボ(2.0 TFSI)を搭載。TT クーペとTT ロードスターに搭載されるユニットは、直噴に加えて中速&中間負荷以下の回転域ではポート噴射を併用。さらに可変バルブタイミング機構「Audi valvelift」と可変カムシャフトシステムなどを採用することで、燃費効率とドライバビリティを向上。スペックは最高出力169kW(230PS)/4500-6200rpm、最大トルク370Nm(37.7kgm)/1600-4300rpmと、従来型よりパワー&トルクはもちろん、TTクーペのJC08モード燃費も13.0km/Lから14.7km/Lとアップしている。
一方、TTS クーペに搭載されるユニットはターボチャージャーの過給圧を0.8バールから1.2バールへと高めているほか、ピストン、コンロッド、バルブスプリング、さらにシリンダーヘッドまで高耐久仕様の専用パーツを採用。スペックは最高出力210kW(286PS)/5300-6200rpm、最大トルク380Nm(38.8kgm)/1800-5200rpmとなっている。こちらもJC08モード燃費は11.8km/Lから14.9km/Lへと改善している。
トランスミッションは全車共通で「6速Sトロニック」を搭載。アクセルOFF時にエンジンをドライブシャフトから切り離すことで燃費を改善する「フリーホイーリング機構」、急発進時のホイールスピン量をコントロールする「Launch Control」を新たに採用している。
フルタイム4輪駆動システムのquattroは、電子油圧制御の多板クラッチを使った最新世代を搭載する。このシステムでは、一般走行時は2WD(FF)で走行し、前後輪の速度差が生じたり、急加速などより高いトラクションが必要となったりした場合、後輪にもトルクを配分するオンデマンドタイプだ。また、「アウディドライブセレクト」と連動して状況を事前に判断。アクティブに前後輪の駆動力を配分する仕組みも採用している。
インテリアの注目ポイントとなるのが「アウディバーチャルコックピット」だ。その特長はアナログ機構を廃して12.3インチ、1440×540ピクセルの大型液晶を採用したことにある。GPUとしてNVIDIAの「Tegra 3」を採用し、スピード&タコメータはもちろん、「DIS(ドライバーインフォメーションシステム)」や「MMI(インフォテイメントシステム)」などを美しいアニメーションで表示することが可能となっている。
ラインアップはTT クーペのみ2WD(FF)と4WDの2タイプを用意、TT ロードスターとTTS クーペは4WDのみとなる。価格は順に542万円、589万円、605万円、768万円。
TT ロードスター
初代TT クーペのデビューから遅れること1年。1999年に追加となったソフトトップモデルがTT ロードスターだ。乗車定員は2+2のTT クーペに対し、こちらは純粋な2シーター。「アコースティックソフトトップ」と呼ばれるソフトトップはフリースレイヤー層を加えた5レイヤー構造で遮音、遮熱性能をアップ。約50km/h以下なら走行中でも操作可能で、10秒あまりで開閉することができる。