手袋感覚のミットでお手軽ホイール掃除
「ホイールミット」と「ホイールトニック トリガー400」
メーカー:ソフト99コーポレーション
価格:オープンプライス(購入価格:ホイールミット780円、ホイールトニック750円)

 

 「おしゃれは足下から」なんて言葉をよく聞くが、それはクルマも同じ。いくら洗車してボディーをピカピカに磨いても、ホイールが汚ければ何の意味もない、と筆者は思う。

 しかし怠惰ゆえ、筆者のクルマはホイールの洗浄はおろか、少なくとも2010年に入ってから一度も洗車をしていない。ボディーカラーは淡いシルバーなので、そんなに汚れて見えないのだが、ホイールのシミ汚れ、ブレーキダストによる汚れはどうにもこうにもひどい。いくら怠惰と言えど、これは無視できない。そこで意を決してホイール洗浄することにした。

 現在使用しているホイールは、「軽量」「鍛造1ピース」という言葉に憧れて購入したレイズ製TE37(ブロンズカラー)。購入当初は、ホワイトやシルバーなどと違って汚れが目立たないだろうと思っていたのだが、さすがに長期間放置すれば当たり前のように汚れる。

ブレーキダストやシミ汚れが目立つ。裏面はブレーキダストなどで真っ黒に

 普段は水とタオルを使って汚れを落とす程度のことしかしていないのだが、今回はソフト99製の「ホイールミット」と、クリーナー「ホイールトニック トリガー400」を使ってみた。

 ホイールミットは、手袋のように手にはめて洗浄ができるというホイール専用グローブ。親指と人差し指以外は共有する形状で、まさに“ミット”といったところか。素手感覚で洗うことができ、ホイールの形状によってはスポンジなどで届かなかった場所も、簡単に洗うことができるという特徴を持つ。

 ホイールミットの表地はメッシュ構造のナイロンを使用しており、ホイールにこびり付いた汚れを掻き取っていくイメージ。インナーは塩化ビニールを採用し、水の進入を防ぐほか、手首部からも水が入ってこないようにリストカバーもつくといった工夫がされている。

ホイールミットの表地はメッシュ構造のナイロンを使用。手首部はリストカバーもつき水の進入を防ぐ

 いっぽう、スプレータイプのホイールトニックの特徴は、ブレーキダストなどの汚れを落とすとともに、光沢・撥水コーティング被膜を形成し、水アカや汚れが付きにくい仕上がりを長期間に渡って実現すると言う。アルミ、スチール、メッキホイールのほか、樹脂製ホイールキャップにも対応し、アルマイト処理のホイールナットからバルブキャップまで幅広く使えるというのも、特徴の1つだろう。

 なお、この製品を使おうと思ったきっかけは、筆者が使用するホイールがアルマイト処理されているため。また、ホイールに優しいノーコンパウンドタイプだったから。

ホイール洗浄剤として今回使ったホイールトニック トリガー400。ノズル式で泡スプレーを噴射し、余計なところに液剤が飛び散らない

 まずは汚れの激しい内側から。ホイールの表面についた砂やホコリなどを水を吹きかけて落とす。そしてホイールトニックをシュッシュと吹きかけ、しばらく放置する。吹きかけただけで汚れが落ちていく洗浄剤もあるが、ホイールトニックは白い液体がそのまま流れ落ちていくだけ。少々物足りなさを感じるが、あまりに強力な洗浄剤はホイールにキズなどがあった場合、そこから浸食してしまう可能性もあるので、個人的にはこれでよしとした。

 しばらくしてから水をしっかり含んだホイールミットを使ってゴシゴシと磨いていく。ホイールミットの手のひら部はフラットな形状で、ホイール裏側のリム部のように凹凸のない平面は実に洗いやすい。また、曲面部の汚れも人差し指をうまく使えばなんなく磨いていくことができる。

 するとみるみるうちに汚れがとれ、ホイール内側のステッカー類も新品同様に生まれ変わった。ホイールの汚れが落ちる以上に、こうしたステッカー類がきれいになっていくことのほうが汚れが落ちていることを実感できる。そして表側のディスク面も同様に磨き、作業を終了。

乾いたまま拭くと砂などで小キズができてしまうので、十分に水を含ませるまずは裏面から泡スプレーを噴射。吹きかけただけでは汚れは落ちないホイール裏側のリム部のような平面は楽に磨いていける
曲面部も人差し指をうまく使えば簡単に汚れを落としていける左が洗った部分、右が汚れた部分。色の違いが分かるだろう裏面の洗浄を完了。ステッカー類もまるで新品のように生まれ変わった
続いて表面にもホイールトニックを吹きかけるスポーク部を握るように持って磨く。サッサと汚れが落ちるのが実に楽しいリム部とスポーク部の接点のような磨きにくい部分は人差し指を使う

 使ってみた感想はと言うと、ホイールミットは防水加工が施されているので水の侵入を防いでくれるし、なんと言っても手の汚れを気にせず手のひらで磨く感覚がよい。テストした日は暖かかったためあまり恩恵を感じなかったが、ホイールミット自体ぶ厚いため、冬場は水の冷たさをそれほど感じることなく洗車に没頭できるだろう。これらは大きなメリットとして挙げられる。

 半面、サイズが大きいのが気になる。筆者の手は平均よりやや大き目のサイズ。それでも大きく感じてしまうとなると、手の小さい人は使いにくさを感じてしまうかもしれない。また、TE37のように、シンプルな太めのスポーク形状なら大して気にならないものの、これが例えばメッシュタイプのホイールだと人差し指部を使って細かい部分を磨こうとしても、指が入らないこともあるかもしれない。このあたりはいくつかサイズを用意してもらえると、利便性が高まるのではないかと感じた。

 ホイールトニックに関しては、汚れの大半が落ちたので個人的には合格だが、TE37の使用歴はまだ半年程度。使用歴の長いホイールで、汚れがこびり付いたものに対しては、コンパウンド含有の洗浄剤を使ったほうが無難なのかもしれない。しかし、洗浄とともにホイールをコーティングし、汚れが付きにくくなるというのは、筆者のようにマメに洗車をしないユーザーにとっては実にありがたい。そうした観点からも、おすすめできる商品と言える。

一通り洗浄後、ホイールを装着し直す。仕上がりには満足。これからは汚れがこびり付く前に、こまめに洗うことを心がけたい

(編集部:小林 隆)
2010年 4月 16日