日下部保雄の悠悠閑閑

「YOKOHAMA&PROSPEC Autumn Driving Park 2018」開催します

10月28日に「YOKOHAMA&PROSPEC Autumn Driving Park 2018」を開催します

 毎年、冬の女神湖でドライビングスクールを開催しているが、平行して夏シーズンのドライビングスクールも開催している。

 私がドライバーを目指そうと思った頃は、ドライビングスクール的なものは限られており、海外から入ってきたドライビングテクニックの翻訳本を探し回って、むさぼるように読んだのが最初だった。なんと当時は中学生だったのでドラテクもないものだが、出版していた個人の家をチャリンコで探し回って警官に職質にあった。よほど眼が血走っていたのだろうか。

 本で読んだドラテクを実践するのはそれから3年以上待たなければならなかったが、大学に入ってからラリーやジムカーナ、果てはレースまでチャレンジした。モータースポーツに煮えたぎっていた仲間たちが集まっていたクラブに入ったし、自分たちでも作ったので、時間があると集まっていた。雪が降れば山に、夏が来れば合宿にという具合だ。

 先輩に教わった記憶はほとんどないが、仲間同士ではああでもない、こうでもないとにぎやかで、集まるとクルマやドラテクの話をしていた。

 雪道では夏用のラリータイヤで山道を走ったが、その時のクルマはラリーサスを入れただけのFRラリー車。滑りやすい道でのアクセルの入れ方やブレーキの踏み方を学んだ。もちろん1人で行ったわけではなく、友人と誘い合って行ったのだが、独立懸架とリジットのリアサスの違いがよく分かった。

 夏は合宿と称して、スキー場の駐車場を借りてジムカーナの練習をした。ラリー仲間が多かったのでラリー車がほとんどだったが、中にはノーマル車も結構いた。雪が降ると反射的に山に行くのとは違い、夏のスキー場にはより多くの仲間が集まった。ジムカーナはドラテクを磨くには最高によい練習だった。クルマはノーマルタイヤとラリータイヤばかりだったが、パワーも大したことなく、車重も軽かったので、タイヤの摩耗は今では考えられないほど少なかった。

 当然、タイムを計ったが、車種や排気量は違ってもドングリの背比べだ。そして、見ているとドライバーの技の違いがよく分かる。中学生や高校生のころに読んだ、ドラテク本のさわりのくだりが少しだけ理解できた。

 そして、速いタイムを出した友人の横に乗せてもらって、そのテクニックを存分に吸収した。そこにはコーナリングラインやアクセルワーク、ブレーキテクニックなど、あらゆるものが詰め込まれていた。「え、こんなことやってるの!」や「あ、こんなことできるの!」と驚きの連続で、さっそく自分でも試してみた。

 それは友人も同じで、お互いにびっくりしたものだ。どうしても自分のクルマでできないときは、友人のクルマをドライブさせてもらって、なんで自分のクルマでできなくて、友人のクルマでできるのか理解した。体で覚えるというやつだ。

 パワーはなくても車重が軽くて、重心位置のいいクルマは乗りやすくて速いということも、いろんなクルマを乗ったからこそ分かった貴重な体験だった。

 ドライバー時代には雑誌とのタイアップで、夏のドライビングスクールも数多く開催して、多くの人に接し、何を求めているのかをわずかでも知ることができたのはいい経験だった。

 ただ、学生時代に経験したワイワイガヤガヤやっていた原体験は、ボクの中で大きなきっかけだと今でも思っている。教えられるだけでなく、自分たちで考えて体で覚えたものは忘れない。

 そんな思いで始めたのが、「YOKOHAMA&PROSPEC Driving Park」だ。「School」と名付けなかったのは、みんなで遊びながら学ぼうという感覚に近いからだ。

 当時の合宿の延長を思い描いて、何をすればいいのか分からない人に対して、少ない人数で何回もコースを走り、ドライビングのアドバイスができるインストラクターを揃える。Driving Parkはそんなコンセプトで開催してきた。

 さて、ここからは宣伝。

 今年、やっと決まったので秋になってしまったが、10月28日に袖ヶ浦フォレストレースウェイで開催します。念願の広いコースを使ったDriving Parkとすることができました。

 ここではコーナリングラインの大切さをより広い視野で経験することができるので、コースを分解して反復練習してもらうつもり。ウェット円旋回では、クルマの挙動や滑った時の対処法のきっかけを掴むことができるはずです。

 インストラクターが参加者に細かく対応するために、少人数での開催になります。

 速く走るのも楽しいですが、安全にうまく走りたいと願っているビギナーから、ドライビングを見直してみようというドライバーまで、役に立てることを願っています。

 走行会とは違うので、ヘルメットなどは必携ではありません。気楽に参加してください。横浜ゴムはそんな思いに協賛してくれて、長い間お付き合いいただいています。感謝しかありません。

 開催概要は以下となります。

開催概要

・開催名称:YOKOHAMA&PROSPEC Autumn Driving Park 2018
・会場:袖ヶ浦フォレストレースウェイ(〒299-0202 千葉県袖ケ浦市林妙法台348-1)
・開催日:2018年10月28日
・主催:有限会社プロスペック
・後援:横浜ゴム株式会社 ほか
・インストラクター:日下部保雄 ほか数名
・参加料金:4万8600円(昼食代込)
 ※昼食は袖ヶ浦フォレストレースウェイ内、「レストラン グリーンウッド」
 ※主催者側での保険のご用意はございません。
  怪我や車両の破損・故障などが発生した場合はご自身にてご対応をお願いたします。
  また、サーキット内では、自賠責保険や任意保険は一切利用できません。
  万一の際の修理等は、各自の負担となります。
・車両:参加者自車
 ※オープンカーは幌または、ルーフ装着にて走行のこと。
 ※音量が95dB以下。

実施カリキュラム(予定)

・ドライビングのディスカッション
・ドライビングポジション
・スラローム、S字、目標ブレーキなど、丁寧な運転基礎の反復練習
・ライン取りの基本(アウト・イン・アウト、スローイン・ファーストアウト)
・ウェット円旋回にてアクセルでのマシンコントロールの練習
※カリキュラムは変更になる場合がございます。
※走行会ではございませんので計測装置の貸出、並びにタイム計測は行ないません。

抽選申込方法

以下応募フォームよりエントリーください。
応募締切後、抽選結果をお送りさせていただきます。
※応募はお1人様1回限りとさせていただきます。
**エントリーフォーム**

【応募期間】2018年10月14日(日)23:59まで
【抽選発表】2018年10月15日(月)中
 ※ご応募いただいた皆さまへ抽選結果をお送りさせていただきます。

日下部保雄

1949年12月28日生 東京都出身
■モータージャーナリスト/AJAJ(日本自動車ジャーナリスト協会)会員/16~17年日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員
 大学時代からモータースポーツの魅力にとりつかれ、参戦。その経験を活かし、大学卒業後、モータージャーナリズムの世界に入り、専門誌をはじめ雑誌等に新型車の試乗レポートやコラムを寄稿。自動車ジャーナリストとして30年以上のキャリアを積む。モータースポーツ歴は全日本ラリー選手権を中心に活動、1979年・マレーシアで日本人として初の海外ラリー優勝を飾るなど輝かしい成績を誇る。ジャーナリストとしては、新型車や自動車部品の評価、時事問題の提起など、活動は多義にわたり、TVのモーターランド2、自動車専門誌、一般紙、Webなどで活動。