日下部保雄の悠悠閑閑

ゴールデンウィーク(の片付けで)出会った人たち

1985年だったかな? 三菱 コルディア 4WD。4WDってどんなものだろうとラリー車にしてテストした

 連休中に「積ん読本を読破する」ワクワクするようなプロジェクトは、わが家のネコたちが予言したように見事に潰えてしまった。欲張るとろくなことにはならない見本である。

 なぜ失敗したかを考える。まず、長期在宅業務に備えて部屋のデスクを整理することから始まった。PCとモニターを広げると資料を置くスペースにも困るぐらい狭い。その原因はデスクの奥に設置してある棚である。この棚には件の本をはじめ、ミニチュアカーや模型飛行機が所狭しと鎮座し、いつもは眺めてニヤニヤしているのだが、在宅が長引いて日常的にこのデスクを使用するとなるとさすがにうっとうしい。

 さらに、今まで部屋に置いていた大きなプラボックスの代わりに本棚を設置することで、まるで住宅展示場の夢のような部屋のごとくスッキリするはずだった。

 ところが1つ動かすと、弾き飛ばされたモノが連鎖的に次の行き場を求めて右往左往し、結局のところ上へ下への大騒ぎになってしまった。そのあげく、連休は部屋の整理と大量のごみと格闘して、結果、惨敗である。

 連鎖的に他の部屋から移動してきたアルバムの整理もその1つで、思いもかけず古い友人に出会ったり、小さい頃の子供たちに会えたり、優しかった父母に出会ったりと、懐かしい想い出ばかりだ。たまに部屋の片隅から写真が出てくると整理は大変だけど、切り取られた瞬間にまた出会えるのはアルバムをめくる醍醐味でもある。

ホンダの名物広報マンで物故された松岡さん(左)と、先月ホンダ広報に部長で帰ってきた渡辺康治さん(中央)。1994年オーストラリアで
サー・ジャック・ブラバム氏を囲んで。こちらも1994年のオーストラリア。右は竹平さん。上はベストー誌のそうそうたる面々

 フィルムの時代はまだ価格が高かったし、カメラもマニュアルで露出やシャッター速度を合わせながら撮影していたので、プリントされる写真も丁寧だったような気がする。また、古いアルバムの横にちょこっと書いてあるコメントを読むのも楽しい。

 ところでわが家でも写真はほぼスマホが主流で、必要なところをプリントして昔ながらのアルバムに保存して、気が向けばコメントなど記入している。ただ、スマホは簡単にキレイな写真が撮れるので、枚数が多くなりがちでアルバムは厚くなるばかり。他の方はスマホで撮影した写真はどのように整理しているのだろうか? で、片づけはまだまだ続く気配だ。

 こんな寄り道をしているので整理は全然進まなかったというわけで、ハラリ先生の「サピエンス全史」、半藤先生の「昭和史」などはビタ一文も読めてない。本末転倒も甚だしく、ほんとにガッカリだ。やっと本棚に落ち着いたこれらの本を手に取ることができるのはいつになるだろうか。

 で、デスクは片付いて広くなったかといえば、退去した飛行機や引き出しの代わりにプリンターが引っ越してきたので、専有面積は劇的には変化していない。これにもガッカリだ。

ムク。ひそかにライオン丸と呼んでます

 さて新人猫のムクは生後6か月。これから暑くなる時期に向かって長毛をバッサリ切られてライオン丸のようになってしまった。なんか心細そうだがやはり可愛い。

 自粛疲れの今日この頃です。

昭和感満載の日下部少年でした

日下部保雄

1949年12月28日生 東京都出身
■モータージャーナリスト/AJAJ(日本自動車ジャーナリスト協会)会員/2020-2021年日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員
 大学時代からモータースポーツの魅力にとりつかれ、参戦。その経験を活かし、大学卒業後、モータージャーナリズムの世界に入り、専門誌をはじめ雑誌等に新型車の試乗レポートやコラムを寄稿。自動車ジャーナリストとして30年以上のキャリアを積む。モータースポーツ歴は全日本ラリー選手権を中心に活動、1979年・マレーシアで日本人として初の海外ラリー優勝を飾るなど輝かしい成績を誇る。ジャーナリストとしては、新型車や自動車部品の評価、時事問題の提起など、活動は多義にわたり、TVのモーターランド2、自動車専門誌、一般紙、Webなどで活動。