日下部保雄の悠悠閑閑
春を満喫
2023年4月3日 00:00
朝、事務所に行くのに隣の駅から電車に乗るようにしている。運動不足解消もあるが朝の散歩みたいなもので、季節の移り変わりを肌で感じることができて清々しい。その通勤ルートの大岡山にある東京工業大学の敷地を通させてもらうが、駅の名前の通り大きな岡を上るのでのんびりとした歩調になる。そして春になると大岡山は桃色に染まり、それを眺めながらさらにゆっくり歩くのが楽しい。いつもははつらつとした掛け声が聞こえるグラウンドも雨上がりの今日は静かだ。犬を連れて散歩している人も桜を見上げてしばしたたずんでいるが、ワンちゃんは花より団子らしく、リードがピンと張っている。
目黒線と大井町線が並走して地下に潜るところでは、時間調整で速度を落としている電車からも桜が見えるはずで、電車に乗っている人も出勤前の緊張がゆるむといいなと思う。
この稿が出る頃はサラサラと落ちる花びらで東工大の道も桃色になっているかもしれない。
事務所の近くを流れる目黒川も桜の名所で、有名な東横線の中目黒駅付近はウィークデイでも大混雑する。しかし事務所のあるかむろ坂あたりまで下がると洒落たお店もほとんどないのでそれほどでもない。桜は人の都合など関係なく咲き誇る。両岸から目黒川に覆いかぶさるような姿は見応えがあり、桜が一斉に散る時期になると、ゆったりと流れる花筏にも見とれてしまう。
さて、クルマが行きかう、近くのかむろ坂にも桜のトンネルができ、道路端ではスマホを掲げる人が多い。ただ路肩に駐車しているクルマや電線が邪魔でゆっくりと眺める場所がないのが残念。26日は通行止めにして桜まつりを開催していたので地元の人は桜に染まって楽しんだに違いない。
子供の頃は4月の始めの入学式の頃に桜が満開になりこの季節の風物詩だったが、年々満開の時期が早くなっている。そのうち卒業式の名物になるのだろうか?
話は変わる。月末は娘達の発案でいちご狩りに行ってきた。東京近郊はどこも大人気。すぐに予約が埋まってしまう。やっと千葉の農園が予約でき、わが家から1時間半で行けたのはありがたい。
このところ雨の日が多いが、いちご狩りは大規模なビニールハウスで濡れることなく楽しめ、1時間の食べ放題。コンデンスミルクの載ったお皿を渡されていちごが実る畝に勇んで飛び込む。休ませている畝も多くあり、ローテーションを組んで解放されるので、長期にわたり運営できる。
スタッフから茎に近いところまで赤いのが甘いと言われて選んでいたが、それでも食べきれない。1時間もいちごを食べ続けるのは無理だと悟ったときはもう水腹になっていた。食い意地が張っているとダメですね。