日下部保雄の悠悠閑閑

デリ丸。と遊ぶ

デリカミニの顔。皆に好かれそう

 デリ丸。こと、デリカミニの人気が止まらない。三菱自動車が試しに作ってみたデリ丸。がいつの間にかプレミアがついて売られているという騒ぎだ。試乗会で抱っこさせてもらったがずっしりしてなんか愛着がわく。

 このデリ丸。とPHEVのアウトランダーでビタミンママが主宰する親子体験型イベント、ベビー&キッズイベントに参加させてもらった。

 当日はこれまでのTシャツからダウンが必要なほどの寒さと小雨。幸い雨はやんだけどイベントには不向きな日だ。果たしてかわいい子供たちがデリ丸。と遊んでくれるのかと思ったが、むしろお母さんやお父さんがニコニコしてやってきた。どうも大人を引き付けるらしい。本体のデリカミニの顔も怖そうで怖くない。憎めない顔付きだ。

 厳格な軽規格の中で各社精一杯頑張っている軽自動車は、もはや差別化をすることは難しいと思われていた中でデリ丸。……いやデリカミニは三菱自動車らしいユニークな顔に仕立て上げられ、つい乗ってみたくなる。

 小型セダンから見ると今や小さなミニバンである軽自動車の室内は予想外の広さに驚かれる人が多い。足下はリムジン並みの広さだし、スペース効率やちょっとしたアイテムなど5社が競いあって磨き上げた日本人の細やかな感覚は驚くばかり。大人にとってはおもちゃ箱、子供にとってはちょうどいい隠れ家的で楽しい。

 チャイルドシートとジュニアシートの使い分けの目安となる身長スケールはデリ丸。に登場してもらったので遊びながら並んで身長を測ってくれ、自分のシートを選んでいた。

デリ丸。登場の身長スケール。インストラクターも楽しそうに遊んでました

 ちょっと話はそれるが一見同じように見えるチャイルドシートも側突対応の規格変更に従って進化していることなど知識を増やすことができた。

 もう40年近く前、長男が生まれてから少したったとき、大汗をかいてシートベルトで装着したチャイルドシートは当時もっとも安全性の高かったタカタ製で懐かしい思い出だ。当時教えてもらったチャイルドシートの安全性評価は子供のダミー人形を使って後ろ向きにレールを走らせる衝撃テストで目からウロコだった。

 大汗をかいた装着方法はシートベルト方式からISOFIXのキャッチャーで簡単に装着できるようになって、脱着も簡単だ。ただ安全性の強化で重さはそれほど変わっていないようだ。そのうちカーボン製になったりして。

 デリ丸。にとってはお父さんかもしれないアウトランダーはクルマに詳しい大人の興味をひく。PHEVのメカニズムは各社アプローチが異なり、日本はハイブリッド技術から発展したので複雑なメカニズムを持っている。初代アウトランダーの技術説明を受けたときはプリウスのハイブリッド技術と同じくらい頭が沸騰した。???マークの連続で今でも三菱自動車の技術担当役員のナンデワカラナイノカナーという顔が思い浮かぶ。それも楽しい思い出だ。

お父さんのアウトランダー。すべてPHEVの4WD。V2Hとか皆さん詳しいです

 とりとめもないけどデリ丸。親子の1日は温かいコーヒーで癒されながら終了。寒かったけど多くの人たちに会えて暖かった1日でした。

全く関係ないですが、港町横浜らしい光景と思って撮りました。対岸からはクルーズ船が出航していきます
日下部保雄

1949年12月28日生 東京都出身
■モータージャーナリスト/AJAJ(日本自動車ジャーナリスト協会)会員/2020-2021年日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員
 大学時代からモータースポーツの魅力にとりつかれ、参戦。その経験を活かし、大学卒業後、モータージャーナリズムの世界に入り、専門誌をはじめ雑誌等に新型車の試乗レポートやコラムを寄稿。自動車ジャーナリストとして30年以上のキャリアを積む。モータースポーツ歴は全日本ラリー選手権を中心に活動、1979年・マレーシアで日本人として初の海外ラリー優勝を飾るなど輝かしい成績を誇る。ジャーナリストとしては、新型車や自動車部品の評価、時事問題の提起など、活動は多義にわたり、TVのモーターランド2、自動車専門誌、一般紙、Webなどで活動。